11・24 来年のブラジルは? (2019/11/25)
今年も、11月も末を迎え、セントロの卸街、25・デ・マルソの飾りつけもクリスマスの飾りつけをした店が増えてきた。サンタの人形や赤と白の飾り物やベルが店先を飾る。しかし、イマイチ、行き交う人々はどこか暗い。経済が落ち込んでいる上に、肌寒い天候が続いているせいだろうか? それに引き替え、ネットや雑誌、新聞で見かけるボルソナーロ大統領は、どれもニコニコ顔だ。あえてマスコミがそういう写真を載せているのだろうが、この世の春、と言った感じだ。彼は、これまでいたPSL党を脱退し、新しく党を立ち上げ大忙しのようだ。 私が大統領のかぎり、すきなようにする、というようなことを言い、アマゾンの森林をどんどん伐採し開発している。まるで、ブラジルを自分の持ち物のようにふるまっている。一時はアマゾン火災の煙がサンパウロまで流れてきて、人々を驚かした。世界中から非難の的なり、このときばかりは、ボルソナーロも消火活動に力を注いだ。 政治経験も外交経験もない、自分の息子を世界で一番重要なアメリカの大使にしようとしたときにはさすがに、呆れてしまった。このことをブラジル人はどう思っているか、タクシーの運転手に聞いてみると、断固反対だ、と言っていた。この運転手はボルソナーロを普段は押しているが、このことばかりは許せない、と語っていた。 彼が大統領になり、多くの中小企業の社長や、商店主クラスの人々はたいした落ち込みも無く、彼の事をあまり悪くいわない。しかし、一般庶民などは1年近く失業している人も多くいる。その人たちに言わせると、最低の大統領だ、という。少しずつ、反ボルソナーロデモが増えてきた。来年はこうしたデモがもっと増えるだろう。 アルゼンチンもボリビアも、チリも、コロンビアも国がおかしくなりはじめている。ブラジルはメルコスールを脱退するような話もでているし、ドル為替も4.2を超えた。来年、ボルソナーロ政権のブラジルはどうなるのだろうか?
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