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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
1・11 日本の土で作った日本の食器 [画像を表示]

1・11 日本の土で作った日本の食器 (2020/01/11) 気が付くといつの間にか家からお箸が消えていた。
 以前、友人にお箸がないというと、「それでも日本人か!!」とエラく怒られた。ごもっとも! と思い、言われてから、すぐお箸を買にいった。しかし、数か月後にいつの間にかなくなっていた。犬がくわえてガチガチ噛んでなくなってしまったようだ??? それ以来、また家からお箸は消え、食事に使うのは、また、フォークかスプーンになってしまった。
 僕の小学校時代には給食があって、お箸でなく先割れスプーン(はっきり名前を覚えていないが先が3つに分かれたスプ-ン)だった。別に何の不自由もなく何でもたべることができた。
 僕は、食器などに全くと言っていいほど気にしない。一人で暮らすようになってさらに拍車がかかり、毎回使うのは同じどんぶりひとつである。ごはんの上におかずものせてしまう。そうすれば、洗うのは使ったフォークとどんぶりだけとなる。自分でも驚くほどの無精である。こんな無精者であるが、それでも鍋からそのまま食べる気にはならない。最近は、自分で作るおかずが1品、2品と増えることもあり、慌てて皿を用意することもある。ただ、困るのは、息子がきたときに、食器がないことである。
 ときどき、イタリア製のスパゲティ製麺機でうどんを作る。そのときには、麺好きの息子を呼ぶことがあるのだ。そんなときはどんぶりを持ってこさせる。基本的にうちに知人・友人は来ないので困ることはまったくない。呼ぶハメになったときは、食器を新しく買うしかない。
 どうしても、中国製のどんぶりを使うのがイヤで、日本に帰ったおり、わざわざ探した覚えがある。デパートなどで「日本製?」ときくと多くの売り子は「さぁ~っ」と言って首をかしげるので、専門の焼き物屋に行って、「日本の土で作った日本製」と言ってくれるものを買った。日本の人はどこ製であろうと気にしないようである。僕は毎日使うものだけに日本の土で作った日本製が欲しかった。
 何とか焼き、というようなモノが欲しかったのでなくて、確実に日本の土をねって作ったものであればどれでもよかったのである。無事ブラジルに持ってきた、日本製のどんぶりとコーヒー茶碗は、気のせいか唇にほんのりと土のあたたかさを感じる。
 コーヒー茶碗は使っているうちに不注意から割れてしまった。去年一時帰国した際に日本製のマグカップを買って持ってきたが、残念なことにスーツケースの中で粉々に割れてしまっていた。形あるものはなんでも壊れる。仕方ないことである、次回、帰国したらまた買ってこよう。

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毎週日曜に開かれるフェイラ(青空市)。気づけばすっかりブラジルの生活に慣れている


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