4・2 リンの散歩 (2020/04/01)
散歩に出かけるときに、小銭まで用意したのに、昨日、日本語で「こんにちわ」と声をかけてくれた路上生活をしている青年に渡すことをすっかり忘れていた。 彼のいた方面に行こうとしたら、突然、犬が走り出てきたために、忘れてしまったのだ。明日わたそう。 このごろ、散歩はリベルダーデ方面に向かわずコンソラソン方面に向かっている。リベラダージ方面に行くか、コンソラソン方面に行くかは、リン(犬の名)に任せるのだが、決まってコンソラソン方面を選ぶからだ。こちらには広場やたくさんの街路樹があるせいかリンもコンソラソン方面を好きなようだ。 僕もこちらの散歩を最近気に入っている。コンソラソン通りの裏の方は、昔からの、閑静な住宅地で、うっそうと枝葉を茂らした街路樹があり、道もアップダウンに富んでいるので、歩いていても面白い。路上生活者がスーパー近くの軒下で寝ているが、リベルダージにいるような突然襲い掛かってくるような危険そうな奴はいない。 リベルダージはサンパウロでも有名な観光地のために多くの観光客が訪れるし、1ブロックも離れていないところに、麻薬の売買をしているような所もある。タチの悪い路上生活者も多いのだろう。突然、強盗に早変わりするような麻薬中毒の路上生活者やストリートチルドレンが多いことは以前から気が付いていた。早朝、麻薬の吸いすぎで心臓発作を起こしているような奴がいたこともある。通りがかりの警察官に告げたが面倒くさそうな顔をして、発作を起こしている青年のところに向かった。その後、確認しなかったがどうなったのであろう? 先日、リベルダージに買い物に行くと、ガルボンブエノ通りに面している日本庭園の鉄柵の上にさらに鉄条網を張っていた。工事人に聞くと、鉄柵を乗り越えて、池のモーターや鯉、金になりそうなものならなんでも盗んでいく奴がいるので取り付けているという。 せっかくの日本庭園も鉄柵と鉄条網で外からほとんど見えなくなってしまった。寂しい限りである。
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