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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
4・4 ブラジル爆発的拡散はじまる [画像を表示]

4・4 ブラジル爆発的拡散はじまる (2020/04/03) ブラジルはサンパウロ・リオを中心に爆発的に感染者が増加している。感染者は、なんと7910人、死亡者は319人になった。
 2月のカーニバルには感染者はほとんどいなかったのに!! このころ、世界では、中国を中心に感染が広がっていた。それにもまったく構わず、雨の中をもみくちゃ状態で構わず踊っていたのを思い出す。それを22階のあアパートの窓から見ながら「彼らは武漢肺炎感染が怖くないのか?」と思ったものである。もっとも彼らの気持ちはわかる。今年は写真を撮りに行くつもりはなかったのだが、カーニバル・ソングが聞こえてくるとついつい一度だけ行ってしまったのだから。「武漢肺炎のことは聞いてちょっと心配だけど、血がふつふつと沸き、ついつい踊ってしまった」という人がほとんどだろう。このころは、まだまだ対岸の火事状態、北半球で拡散されている病気で、まさか南半球のブラジルでもこれほど深刻になるとは思わない人がほとんどだっただろう。
 おそらく、カーニバルには武漢肺炎のウイルスを持ったイタリア人や中国人が多く混じっていたと思う。
 それが、今や通行人の半分ほどがマスクをしているし、中にはガスマスクをつけている人も見かける。スーパーやロッテリア(宝くじ屋)の列も、皆1.5mほどの間隔をあけている。薬局などでは入店人数が制限され、入店する前には消毒用のジェルを手にシュッとしてくれる。
 サンパウロの町は人通りがすくなくなったし、走る車は50%減ったそうだ。おかげでスモッグが減り空はどんどん青くなっていく。商店は食料品、薬局などが開いているが、洋品店など半分は閉まっている。
 リオでは来週からドライブスルーのPCRテストを行うそうだ。個人的意見であるが、いくら試験をやって感染者を見つけても、70%ほどの確立しかないし、感染しているかどうかもわからない。感染したら病院にいくのだろうか? それとも自宅待機?? 病院に行くにしても病床はあるのだろうか? 日本のように医療が発達したところでさえ医療崩壊が心配されているのに! ブラジルでは日常的に医者、病床が足りず、廊下にまで病人がねている状態なのに・・・。院内感染を広めるだけだろう。 おそらく今後、路上生活者がばたばた死んでいくと思う。
 今日のネットニュースをみていて関心した記事があった。12万人が住む、サンパウロ最大のファベーラ(貧民街)で、34歳のリーダーが政府を待たずに、独自に医者、看護師と契約し、武漢肺炎の拡散を防ごうとしているというのだ。このファベェーラはモロンビーという高級住宅街が隣接しており、住人の中にはお手伝いとしてはたらいている人も多い。そのため、海外旅行で感染した主人から感染した人住人も早くから出たらしい。
 ブラジルでは、ファベーラは犯罪組織の巣窟だ。そこのリーダーといえばたいてい犯罪組織のリーダーである。そのリーダーが素早い決断を下し、街を守ろうとしている。普段の行いは別にして応援したい。

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セントロでは騎馬警官をよく見るようになった


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