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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
4・16 武漢肺炎の感染者が増えやすい土壌 [全画像を表示]

4・16 武漢肺炎の感染者が増えやすい土壌 (2020/04/15)  14時半、アパートから9・デ・ジュリオ陸橋を行きかう人々を見ている。それにしても減った。普段の2割程度か。まるで普段の休日の午前中のようである。9・デ・ジュリオ大通りを走る車は、普段の3割程度。
 現在、感染者2563人、死者1562人。死者は24時間で204人を記録した。規則などほとんど守らないブラジル人も、これだけ急に感染者、死亡者が増えると外にでないで家の中でじっとしている人が多いようだ。そういえば、犬の散歩中によくみかけていた、ジョギングする人やサイクリングをする人が少し減ったような気がする。毎日、決まった時間に、同じルートを散歩するのではないので確かなことは言えない。あくまでも感じである。
 ここ数年、ブラジルに住む中国人が激増し、春節で中国に帰国していた人も多い。彼らによりウイルスが運ばれ拡散した可能性が高い。また、イタリアやヨーロッパ諸国を行き来する人々も多く、初の感染者はイタリア帰りの男性だった。そんなこともあり、ブラジル人は意外に、武漢肺炎感染を、中国人からよりもイタリア人から感染する可能性が高いと恐れている人もいる。
 このごろのブラジル人は欧米からどっと流れ込んできたファーストフードを好んで摂る人が急増した。ハンバーガーなどのファーストフード店はいたるところにでき、小さな子供からお年寄りまで大好きだ。昔ながらのブラジルの定番定食、フェジョン(煮豆)、ごはん、薄うすのステーキ、レタスを食べる人は少なくなってきた。ブラジルの定番定食は栄養バランスが取れているので毎日食べても比較的大丈夫であるが、毎日ファーストフードばかり食べていると栄養バランスの偏りができてしまう。しかし、値段が同じならきっとハンバーガーを選ぶ人が多いだろう。
 このため、最近アメリカ人のような巨大な尻をした肥満が増えてきたし、糖尿病、高血圧などの成人病を患う人が増えてきた。ブラジルでは、日本人の標準的な体格の人は、痩せすぎだと言われる。日本の少し太っているくらいの人がこちらでは普通なのである。
 さらに、日本と同様にブラジルでも高齢者が増えてきた。さらに、さらに路上生活者は2万4千人もいるらしい。ファベーラ(貧民街)に住む人々は、サンパウロ最大のファベーラ、パライゾポリスで約12000人の住人がいるらしいから、全国のファベーラに住む人の数は膨大だろう。これらの人々は、インスタントラーメンなどの安価な食品など、腹をはらすだけに炭水化物系の食品を摂る人が多いだろうから免疫が落ちた人が多いだろう。
 これらを考えると、ブラジル人は、武漢肺炎にかかりやく、重篤になり死亡する人が多いだろう。
 今でこそ、教会は閉鎖されYouTubeなどでミサや牧師・神父の説話などを配信されているそうであるが、外出禁止令、施設閉鎖令がでるまでは、ミサなどを続けていたと思われる。いわゆる3密が続けられていた訳である。
 日常の挨拶も、ブラジルでは、握手の他に、ハグして頬にちゅっとキスする挨拶が一般的である。これなどは濃厚接触になるだろうから感染する率は高い。
 というわけで、ブラジルは感染者や死亡者が爆発的に急増しやすい要素が幾らでもある。まだまだ感染者・死者は増えていくと思う。

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マスクをする人が急に増えた。ほぼ半数の人がしている。

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外出人が少ないのを利用して街路樹の剪定や道路工事も

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バール(軽食屋兼飲み屋)では、テーブルを入れ口に置き、販売はここですべて行う


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