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南米漂流
     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
6・3 武漢肺炎下を生き抜く

6・3 武漢肺炎下を生き抜く (2020/06/02) 今日は、メルカードで買い出しの日。武漢肺炎が流行し始め、仕事が一切はいらなくなった。まだ、なんとか緊縮緊縮で凌いでいるが、このままではいずれ持ち金もつきるだろう。日本にお金を取りに帰ろうと思っても、ブラジルから日本への飛行機はほとんどないようだし、飛行機代も値上がりし2倍ほどになったような話も聞く。困った。早く、武漢肺炎が終息しないまでも、落ち着き、今まで同様に日本へ気軽に行き来できるようになることを強く祈っている。
今、メルカードでの買い物も、以前の4分の1ほどに減らした。もう、今は贅沢を一切許されない。好きなはちみつを買うのも辞めたし、ナッツも辞めた。幸いなことにお酒もたばこも習慣がなく無くても平気なので助かった。
 魚を毎週買っているが、せいぜいイワシである。以前は頭などすべて取ってもらっていたが、今は持ち帰って、犬の餌を作るときに出汁をとっている。出汁をとった残りの骨はカリカリに乾かしてくだいてそれも犬にやる。
 去年、犬がドッグフードにアレルギーを起こすようになり、作ってやるようになった。かかるお金は、ほぼ、ドックフードを買うか金とかわらない。コメを炊いて、牛の心臓や鶏の肉と煮込んでやる。僕が毎朝飲む、スロージューサーで絞ったニンジンジュースの残り粕や、白菜、キャベツなども混ぜて一緒に煮込む。犬たちは作った餌の方が良いようで、喜んで食べる。今年16歳を迎えたジジババ犬もすっかり毛並みがよくなり太ったほどだ。必ずなんらかの野菜を入れるので栄養のバランスも取れているようだ。
 お金の不安は大きいが、緊縮の生活も慣れ始めると、楽しいとまでは言わないものの、それはそれで、ほんの少しは面白い。買い物を行く前には軽く計算し、余計なモノを一切買わないようにする。そして買い物には1週間分の食料を買うお金、25レアルしかもっていかない。それ以上もっていくと、必ず使ってしまうからだ。肉や魚類、野菜類で1週間、50レアル(約1200円)。いつも、なんとか達成しようと思うがなかなか難しい。アパートの管理費がなければ、これほど苦労せず、余裕で生活できるのに! アパートの責任者が給料として1万レアル近いお金を管理費から取っていることを考えると腹立たしい。うちの建物の責任者は住人から選出される。今の責任者は自分が立候補した。威張っているし、礼儀知らずなことなど以前から嫌いな責任者である。お金とりすぎじゃないか、と文句をいったら嫌そうな顔をしていた。
 ブラジルには身よりは誰もいない。それでも、絶対に武漢肺炎の波を乗り切り生き抜いてやる! これが今の最大の目標だ。


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