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     今日のブラジル 写真日記 (Photog...  (最終更新日 : 2023/01/16)
7・25 安全とは言えない犬の散歩 [画像を表示]

7・25 安全とは言えない犬の散歩 (2020/07/24)  犬の散歩中に、首輪をつけた大型犬が、連れていた雌の柴犬に突然とびかかってきた。その瞬間、その犬を蹴った。確かな手(足)ごたえがあった。しかし、蹴ると言っても思いっきり蹴ったわけでもなく、軽くである。もし痛いほど蹴っていたら犬はキャインと鳴いただろう。その犬は、僕の連れている柴犬より大きく、秋田犬ほどの、ボクサーのような顔つきの犬であった。
 放し飼いをしている犬や、リードをつけずに散歩をしている犬が突然連れている犬に襲い掛かってくることは、日本でもよくあることだろう。ブラジルでは、放し飼いやリードを付けずに散歩することは禁止されている。それでも多くの飼い主がリードを付けずに得意げに散歩している。自分の犬は他の犬に襲い掛かることや、人に危害を加えることは無い、と勝手にお思い込んでいるのだ。しかしながら、犬は人間とは違うし、何をするかわからない。もっとも、ブラジルでは人間でさえもなにをするか分からないが・・・。もしかしたら、最近の日本人も同様かもしれない??
 当然、自分の飼い犬に襲いかかってくる犬をじっと見守る飼い主はいないから、襲い掛かってきたら蹴るなり、棒で叩くなり、うなってとびかかってくる犬を近くに寄せないのは普通だろう。少なくとも、僕は知らない犬がうなりながら自分の犬に突然襲いかかってきたら、それを防ぐ。ましてや路上生活者の犬なら当然である。予防注射もなにもしていないだろうし、病気をうつされたらかなわない。絶対近寄らせない。
 後ろから、飼い主? の路上生活者がきて、うるさく文句言い始めた。こちらも頭にきて「なぜ、つながない! リードをつけろ!!」と言い返した。
 蹴るようなそぶりを見せて、自分はサッカーをしてきて・・・、などなど、くどくどいう。言い合いに割って入ってくれた、散歩をしていた初老のおじさんが、早くいけ! 行け! という風に僕に手を振った。散歩を続け始めると、なおも執拗に後ろをからつけてきて犬をけしかける。ふと周囲をみると、反対側の通りでも散歩やジョギングをしていた人が立ち止まってみている。ここは、中流以上の人が住んでおり、常識的な考えの人が多いから、どう考えても犬を放している方の分がわるい。大きな声で「警察を呼んで!」というと、その路上生活者は、警察が来るとまずいと思ったのか、ぶつぶつと文句を言いながら反対側に犬を連れて渡って行ってしまった。
 サンパウロで犬の散歩をして特に気を付けなければならないのは、路上生活者が放し飼いしている犬である。彼らは、残忍な若者などの攻撃から身を守るために犬をたくさん飼っているのだ。それは仕方がないと思うが、路上生活者たちは飼っている? 犬たちをつながない。その犬たちは早朝になると、野犬のように群れになり、散歩をしていると襲ってくる。以前、なんども4,5頭の犬たちに襲われた。4,5頭の歯をみせている犬たちに囲まれるとさすがにドキッとする。連れている犬たちは当時ミニダックスフンドだったから襲われたら到底かなうわけない。おそらく殺されただろう。僕が守ってやるしかない。恐れている様子を見せたら傘にかかってくることはわかり切っていたから、持っている新聞の入った袋で追いちらしたものである。ついには短い棒をビニールに入れて持ち歩いた。飼っている気の弱い雄犬は、度重なる犬たちの攻撃に散歩に行くのを嫌がるようになってしまった。最近は、苦情が多く警察が取り締まっているのか、路上生活者も犬をつなぐようになったが、今日の犬はつながれていなかった。

 普通に散歩をする人もつながずに散歩する人が多い。凶暴なことで有名なピットブルが襲ってきたこともあった。あるとき、リードをつけていないピットブルが襲ってきたので犬を守るために蹴った。飼い主は怒り、激しい言い合いになった。リードをつけずに散歩している方が悪いのに、犬がけられたりすると、たいてい飼い主は猛然と怒ってくる。腹がたつのはこちらの方である。別の時にも、激しい口論とになって、相手は持っていた拳銃? 刃物? を取り出そうとしたこともあった。この時は、幸いなことに後ろからやってきた、おばさんが仲裁にはいってくれ事なきを得た。
 ほとんどまともに喧嘩などしたこともないし、ブラジル人と喧嘩などしたら絶対負けることが分かっているのに、それでも絶対引かない。僕の悪い癖だ。そのうち、運が悪いと命を落とすことになりかねない。それでも、持って生まれた、かっとすると引けない性格は治らない。自分でもあきれてしまう。

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1週間は様子見でこのルートにはこないつもりだ。とにかくブラジル人は執念深くなにをしてくるかわからないところがあるから怖い。
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