少しずつ少しずつ減っていく体重に、体重計に乗る気も失せた。おそらくまだ50キロは割っていないと思うのだが、52キロは割った可能性は十分ある。メニエル病になり、ほぼ60キロだった体重が56キロに落ち、そして約50キロ。体調はすこぶるいいから、病気瘦せではないと思うが・・・、糖尿の可能性は捨てられない。しかし糖尿らしき兆候は出ていないので違うと思う。 　体重が減ったのは、前のように腹いっぱい食べるようなことはなく、食べる量が腹8分になったこと、そして、軽度は仕方ないとしても重いメニエル病にならないように、毎日２，３キロは散歩していること。甘いお菓子はハチミツ以外食べなくなったこと。既製品は全く食べなくなったこと。麺もすべて自分で作るようになったこと、のためだと思う。 　これらすべては、仕事がはいらなくなり仕方なくしていることである。また仕事が入るようになったらインスタントラーメンもお菓子もたべたい。しかし、今は、無駄なお金は一切使えないのである。仕事が入らなくなって、金がはいらなくなって、健康的なものしか食べなくなるなんて皮肉なものである。お金がかかるのが嫌だから、毎日体操や筋力トレーニングをして病気にならないように気を付けている。本当に健康的な生活である。本当に皮肉なものである。 　このままいけば、胃も小さくなり、体操、散歩、トレーニングも毎日の習慣になりそうだ。 　次、帰国する際は、老齢もすすみ、痩せ、さらに禿げ、まるで別人の様になるのではなかろうか。自撮りをしなければならなくて、携帯に映った自分を見て、誰？　このおっさん？　と自分自身で驚いてしまうほどであるから、その変貌ぶりもはなはだしい。しかし、これが老いるということであるから、甘んじて受けよう。受けるしかないのである。

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