夜話その5 バター男 (2007/10/09)
夜つきあってくれる友人がいないので、最近はもっぱら一人歩きである。カウンターでバーテンと冗談をいって笑っていると、一人の女性が隣にすわった。妙にトボケタ女性で話すと結構面白い。年齢は24,25のほっそりした金髪である。話しているうちにセックスの話になった。 「日本人はセックスが好きよね。とくにあそこを舐めるのが・・・」 そういって彼女はいやらしげにニヤッにやっと笑った。 「そうかな、僕は嫌いだけど。舐められるのはすきだけどね」 「彼女いる? いないでしょ~」 「・・・・」 「やってもらったら、やってあげなくちゃだめなのよ」 「ふーむ、なるほど」 確かに日本人は舐めるのが好きだという話をよく聞く。エロビデオをみすぎて、舐めるのは当然だと思い込んでいるのかもしれないし、技術に走りすぎるのかもしれない。 「最近知り合った日系人は、デブで見かけは悪いけど本当に上手なのよね。舐めてもらいたくなったら電話するの。そうするとすっ飛んできてくれるわ。友達と飲んでるときも、どんなときも来てくれるの」 なんとなく誇らしげに彼女は言った。 なんじゃいそりゃ。日本男児の風上にも置けない奴だ、とおもいつつ彼女と話を続ける。 「で、君も彼を舐めてあげるの」 「・・・・、最近は疲れてるから舐めてもらうだけかしら。一緒にいると疲れるから、このごろは舐めてもらうと、すぐ帰ってもらうの」 「なんだいそりゃ」 これでは、そのデブの日系人はバター犬ならぬバター男である。 ああー同じ日本人として情けない。 「うーむ、解ったよ。僕も女にもてるためにトレイニングするよ。うまくなったら、お相手してくれる」とふざけていうと 「わたしはなかなかいかないから大変よ」 金髪娘のお相手もなかなか大変なようである。
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