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南米漂流
     フェルナンド山本の「夜な夜な日記」  (最終更新日 : 2013/01/21)
夜話その10 痴漢の素質

夜話その10 痴漢の素質 (2008/12/09) 独り者で彼女もいないもてない男身は、時として女性が非常に恋しくなる。かと言って急に恋人ができるわけでもなく、そういうときには、風俗系のマッサージを利用させてもらう。
 今回、お相手してくれたのは黒髪白人系の自称22歳の、背は低いが胸の大きなタイースちゃん。いかにも明るそうな女性だったのでお相手してもらうことに決めた。シャワーを浴びながら、鼻歌を歌うなかなかハッピーな女性であった。彼女の内股を軽くさすりながら、お互いの身の上話をする。「どこにすんでいるの?」「ベラビスタ」「何歳」「38歳」・・・・・。最近スケベになってきたのか、隣に女性がいると、習慣的に内股をなでなでしたくなる。つい最近もリベルダーデの居酒屋で女友達とお酒を飲んでいて、気がつくとその友人の内股に手が伸びそうになって慌てて手をひっこめた。中年になってスケベーになったなー、とつくづく思う。そんな自分を見ていると、意識しないうちに、満員電車の中で思わず女性のお尻を撫でてしまった、ということもありえるなーと思ってしまう。もしかして僕は痴漢の素質十分なのかもしれない・・・。日本にいなくてつくづく良かったと思う。
 僕としては普通に対応したつもりなのだが、彼女は大変喜んでくれて、1時間の間に2回もお相手してくれた。「あなたみたいな人と一緒にできて本当に幸せだわ」とかなり真剣に喜んでくれ、僕としても嬉しくなってしまった。彼女によると、お客の中には、厚かましい人間や、嫌味な人間、えらそうな人間などが多く、僕のように親切(彼女がいうには)な人間は少ないらしい。僕の頭の中には、まったく知らない男に抱かれるなんて大変仕事だと思うし、好きな男意外に身体を開くことは辛いことだという考えがあるから、他の人よりは優しいのかもしれない。もちろん、こんな仕事はできればやるべきではない。できたら早く足を洗ってもらいたい。
 終わった後に、「ありがとう」というと、彼女はきょとんとした顔で、「どうしてありがとう、っていうの?」と聞いてきた。「だって、僕の相手をしてくれて、満足させてくれたでしょ」というと、「礼を言ってくれたのは、あなたが初めてよ」と言ってうれしそうににっこり笑った。


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