1枚の写真(06年4月22日) (2006/04/27)
今年3月に米寿を迎えた、グアルーリョス在住の宮内豊馬さんの家を友人とともに訪問した。マグロや「ペスカーダ」という名前の海魚の刺身をたんまり御馳走になりながら、昔話を聞かせてもらった。 この写真は1940年、サンパウロ州パラグアスー・パウリスタでの綿の収穫後に撮ってもらったものだという。宮内さんは当時、22歳。セピア色になった1枚の写真の中に、凛々しい姿が写し出されている。 宮内さんいわく、「もう誰もこんな写真も見んし、焼いてしまおうかと思っていた」と。「イヤイヤ、こういう大切な写真は、残さんとあきませんよ」と説得する我々。しかし、サンパウロの史料館に預けても、下手すれば2度と陽の目を浴びることがないかもしれないし、とりあえず、手持ちのカメラにおさめた。 貴重な写真はこうして、どんどん無くなっていく訳だが、こういう写真展をどこかで開催できないものか。
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