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伯国東京農大会
     会の活動内容  (最終更新日 : 2014/10/22)
第35回慰霊祭に寄せて(2007年)

第35回慰霊祭に寄せて(2007年) (2007/12/17) 伯国農大会  会長 大島正敬

 七月二十九日に恒例の慰霊祭が、折からの寒波による記録的な寒さの中、大勢の校友をはじめ個人所縁の人の参列を得て盛大且つ厳粛に行われた。
当日は来賓としてパラグアイより横田支部長も出席された。
導師は浄土宗南米総監佐々木陽明氏で、この日の為にスケジュールをやりくりして導師を務めて下さいました。特筆する事は、一九七三年の追悼碑の開眼供養の除幕式以来、毎年欠かすこと無く我伯国農大会の導師を務めて下さっている事です。
 顧みると、三十五年前、校友の多くがまだ経済的に恵まれていない時代に一致団結、力を合わせ、この会の求心力となる追悼碑を建立しました。これを機に母校との交流も密になりました。言うまでも無く慰霊碑は伯国農大会移住者の心の拠り所となっています。
 以来、退官された小野功名誉教授をはじめ多くの先生方、実習に来伯する学生も慰霊祭に参加しています。
第三回慰霊祭には、故笠松校友会長の御来賓がありました。その後、故小野三朗理事長を団長とする第一回南米視察団もありました。現松田藤四郎理事長も来伯の折には毎回碑にお参り下さいます。
日系コロニアにはイビラプエラ公園の一画に開拓戦没者の碑があり、日本より来伯の高官も訪れ戦没者の御苦労を偲んで冥福を祈る習しで、八月二十二日には現職の浅生太郎外務大臣も訪れ献花されました。
 我農大会慰霊碑には現在五十四名の校友の霊が祀られています。今年二〇〇七年度は、前半年の間に四名の校友の霊が追悼されました。二月=モンテ・アレグレの加藤和明氏、四月=トメアス在住の坂口陞氏、五月=リオ在住の木村進作氏、七月=ベレン在住の石川裕之氏です。
 特に坂口陞氏は、三月に行われた農大生アマゾン移住五十周年の際に先駆者として表彰されました。氏は南米本派本願寺(西本願寺)の法務史としてトメアスのお寺を頂かり、自ら五十年祭を司祭されたばかりでした。氏の今後の活躍を期待しておりましたので急逝された事は非常に残念なことです。他の三名の校友も若くして早逝されました。
伯国農大会として、故人のご冥福を祈ると共に毎年欠かすこと無く慰霊祭を行い、先没校友の霊に語りかけることが大事な勤めであろうと思います。
導師佐々木陽明師が法話の中で繰り返しお話しになる事があります。「この慰霊祭が三十五回も継続して行われてきた意義について考えますと三十五年前の参列者は皆若く元気な若者でした。今回お参り下さった皆様の中には三十五年の星霜を刻んだ白髪の方が多く見られますが、それに混ざって若い人や子供さん、それに孫子さんの姿まで見られます。これは、ブラジル農大の皆様が毎年欠かさず慰霊祭を継続してきたことによって生まれた新しい伝統です。」
そこで私たち伯国農大会としては、この伝統を絶やす事なく子孫に伝承していこうではありませんか。この良い伝統こそが母校農大を動かし、伯国農大会館が出来、二〇〇三年には、現在の新会館へと引き継がれたのです。
こうした伯国農大会の皆様の団結の力と和が農大会の強みなのです。継続から生まれる力、伝統に培われた力を具現すべく慰霊祭を機に一考しようではありませんか。


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