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座談会 &インタビュー
(最終更新日 : 2007/05/21)
--- 座談会 &インタビュー 目次 ---
- 今後の農大会を考える (1985年)
- 実習生を囲んで (1987年)
- インタビュー 「小野功先生に聞く」(20
07年3月)
今後の農大会を考える (1985年)
今後の農大会を考える (1985年) (2004/10/26)
新春放談会「今後の農大会を考える」
会報編集部編
出席者
久万敏夫 名誉会長
高松浩二 会長
五十嵐司 相談役
佐々木恂 副会長
司会
高山利雄 副会長
司会:
本日はお忙しいところお集まりいただきありがとうございます。今日は歴代農大会の正副会長さんにより、「今後の農大会を考える」というテーマで、1985年の新春にあたり、大いに語っていただこうという企画であります。現在のいろいろな問題を指摘しながら、今後の活動に対する皆様の忌憚のないご意見を伺いたいと思います。
さて、現在の会の問題を考えるとき、最も大きなものは?
久万:
校友会という団体がありながら、校友が集まらない、種々の活動に参加しないということじゃないかな。これにはまず、会の活動のあり方を考えなおすとことと同時に、参加しない人達の意見も聞くことが望ましいと思う。距離や時間の問題のみにその原因があるとは思えない。その辺の意見を聞いて、今後の活動に生かしていければいいと思うが。
司会:
その点でも会報が重要なメディアになれると思ってやっとるんですが、実は先号で、会館利用の報告を表にまとめてみたんですが、これだけ立派な施設を持ちながら、利用者が非常に少ない。これは実に残念なことだし、会の重要な財源でもあることから、会にとっても会館利用の問題を真剣に考えなければならない訳です。
佐々木:
日本人が三人寄れば、すぐ何か団体をつくると言われるように、日本人はかたまるのが好きなようだが、その良し悪しは別にして、創立時は皆一生懸命やるが、大変な時期を通り越して落ち着くと、今度は段々人が離れていく、というのが一般的な傾向のようだ。我々にしたって六一農場で頑張っていた頃は何か知らないが、ゴチャゴチャいろんなのがいっぱいいた。今は皆、社会的にも経済的にもある程度落ち着いて、公私ともに忙しい生活をしていると、なかなか農大会まで来ていろいろとやっていけなくなってきた。そうなってくると出入りする連中は自然と決まってくるし、そういう人間が、会を運営する中心になってくる訳だ。それが会の活動に多少のマンネリを招くかも知れないが、皆手弁当でやっているから、中では大変よ。
高松:
全員にしょっちゅう出て来いというのは無理かも知れないが、街に住んでいる人は、せめて年一回の行事とか、本部から先生が来られた時とか、特別の時は、「一寸寄ってみようや」てな感じで、誘い合って来てもらいたいと思うね。折角立派な施設があり、苦労して会をつくって、肝心の人が集まらなんだらどうしようもないからね。人間関係のヘンな感情で出てきたなどというのはつまらんと思うね。まあ、そんな人がいるかどうかは知らんけど。
司会:
本会館のもう一つの重要な意味は、農大本部との橋頭堡ということもあると思うんですが、つまり、本部が購入する時の目的の一つには、実習生や、移住者の受入機関という意図があったんですが、これまた肝心の実習生や移住者が減少してきている。
高松:
それは現実だが、ある意味ではこの会館建設は、農大本部がブラジルの農大生を大いに評価したという意味で意義があったと思う。農大生がブラジルに移住していることなんか、拓殖の先生は知ってても他の教授会の先生なんか全然知らんし、それだけ関心もなかったのが、多額の金まで出してきたんやから、認識が改められ、又期待もされとるということなんだろう。そういうこっちゃから、もう少ししっかり頑張らにゃあいかんのよ、ホントは。
久万:
現在は、日本から来る実習生や移住者は多くないし、昨今では試験移住民などというのが出てきたが、それらは、ほとんど会の力にはなり切れないと思う。ということは、我々の内部の力でこの会をもり立てて行かなければならない訳だから、例えばブラジル国内の各地の農大生が会館に立ち寄った時に、アマゾン地域の農事情勢とか、南部のそういったことについて報告会をもったりしたら面白いんじゃないかな。そんなチャンスづくりに企画力を持って人集めをしたらどうかと思うんだが。
高松:
サンパウロ市内の連中も協力してくれているが、各地の田舎にいる連中も親身になって心配してくれてる奴が多いよ。そういう人達から異なった面で協力してもらってもいいと思うね。
司会:
人が集まらない問題に直結するんですが、会館を維持する経費の問題ですね、人が集まらない所に金も集まらないということなんですが。
高松:
貸しサロンやペンションをやっているが、そうしょっちゅう貸してる訳でもないし、会費の徴収もわずかだし、値上げするにも難しい。つまり資金繰りはどちらを向いても非常に難しい状態にある。
佐々木:
そういう事情から、ここを処分して他の事務所的な一室に移った方がいいという声も事実出ている。会員がこの施設をもてあましているというのが実感だ。
久万:
ここをつくった当初は、農大からの実習生や、農大生の子弟を世話するという目的があったと思うが、そちらの方面での利用にも、もう少し工夫が必要だと思う。例えば、もっとPRするとか、対象を農大生関係外にもするとか、必要があれば食事を出す体制をつくるとか、いずれにしても、今の会館を処理して云々は早計だし、その後の問題も考えずに行動しても、今度は違った問題も出てくると思う。今のところは多くの人達にこの問題を知ってもらい、協力を仰ぐ方が賢明だろう。
司会:
五十嵐さんがお見えになりましたので、一寸ご意見をいただきたいのですが。
五十嵐:
対内的には催し物の企画を充実させ、人の出入りを活発化させ、対外的にはペンション経営やサロン貸し等に積極化策をとり、収入を増やし、支出を減らす、という極めて基本的な結論しか言えないが、ただこれを少数の人間だけでやっても個人負担が大きくなるだけだし、そうなると又その負担を嫌ってますます足が遠ざかるという悪循環になってしまう。やはり、要は多くの人に参加してもらい、多くの人達の協力を得ることだろう。そうすることによって活路を見出していくしかないのではないか。
司会:
本日は、皆さんどうもありがとうございました。これからも、このような企画を立て、多くの校友の意見や希望を聞きながら、農大会をとりまく諸問題について考えていきたいと思っております。
それでは今日はこの辺で。
(1985年1月10日 伯国東京農大会 会報第3号)
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