郷愁は夢のなかで (2004/05/16)
1998年初版制作・2001年改定版制作/155分 (初版タイトル「郷愁は夢のなかで ブラジルに渡った浦島太郎」) 制作協力:細川周平 制作・構成・撮影・編集・報告:岡村 淳 1992年、ブラジル各地の旅を続けていた岡村は、アマゾン源流のマットグロッソ州の町で、不思議な老日本移民の噂を聞く。 その人は世間との付き合いを絶ってひとりで掘立て小屋に暮らし、自分のオリジナルの浦島太郎の話を創作し続けているという。 ぜひその話を聞きたいと願った岡村は、すでに消息を絶っていたその日本人・西佐市さんの居所を訪ねあてる。 西さんは浦島太郎の語りを披露することを拒むが、岡村の度重なる訪問に、カセットテープに語りを吹き込むことを約束してくれた。 岡村に託されたテープには、西さんの故郷と肉親への熱く複雑な思い、そして死生観から環境問題までが盛り込まれており、深く岡村の心を打った。 そして西さんは再び消息不明になってしまう。 西さんは田舎町の老人ホームで亡くなっていた。 岡村はわずかな遺品を手がかりに、ブラジルで、そして故郷の鹿児島で西さんを知る人を訪ねて、西版浦島太郎の背景を探っていく…。 何かに突き動かされるように作った岡村初の長編自主制作ドキュメンタリー。 この仕事により、自分の業は映像を通したメディアム、チャネラーであると悟る。 2001年に21世紀バージョンを作り、2003年、ひっそりと鎮魂最終版を完成。
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