明瑞発掘・三部作 (2010/12/31)
製作年:西暦2010年 製作・構成・撮影・編集:岡村淳 全63分
明治時代に天才神童書家として市井の人々から明治天皇までも驚嘆せしめた異能の人・伊藤明瑞。 名声や物欲を求めず、門下や子孫もなかったため、その名と作品は死後、風化し埋もれてしまっていた。 山口県の山峡にある龍昌寺の竹林史博住職は、古書店の店頭にあった伊藤明瑞の拓本と出会う。 その字に魅せられた住職は、ほとんど手掛かりがないまま明瑞についての調査を開始した。 そして自分の寺に明瑞美術館を作る決意をするに至った。 竹林住職と縁あった岡村は、映像での協力を名乗り出る。 住職とともに明瑞ゆかりの地に作品と関係者を求めて、日本全国を旅する三部作。
第一部・吉野編(20分) 明瑞が幼少期を過ごした奈良県の川上村を訪ねる。かつて明瑞の作品展を開いたこともある教育委員会を訪ねるが、現在では明瑞を直接に知る人もなく、かつての書も散失してしまっているだろうと言う。 しかし、わずかな手がかりから訪ねた先では、まさに天才神童そのものの作品が残されていた。さらに明瑞ゆかりの家では、作品と共に奇妙な誕生秘話が伝えられていた。
第二部・明石編(19分) 明瑞が晩年まで生涯の大半を過ごした兵庫県の明石に暮らす在野の明瑞研究家を訪ね、共に地元の明瑞ゆかりの場所を踏査する。 明瑞の菩提寺には数点の書が残され、市内各所に明瑞の揮毫による碑文が残されていた。
第三部・東京編(24分) 奈良・川上村での調査により、東京に明瑞ゆかりの女性がご存命なことがわかった。 その人は明瑞にわが子のようにかわいがられた思い出と共に稀有な天才の数々のエピソードを記憶しており、いくつもの知られざる作品群を所蔵していた。
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