狐とリハビリ/富山妙子素描(短編) (2019/01/10)
撮影年・製作年:西暦2018年(2019年改訂) 構成・撮影・編集:岡村淳 長さ:18分
西暦2018年に、満97歳を迎えた画家の富山妙子さん。 その歩みと画歴は、孤高の画家と呼ぶにふさわしい。 岡村は思うことあって、ブラジルから訪日するごとに世田谷の富山さんのお宅に通い始めた。 岡村のいちばんの狙いは、富山さんの新たな創作活動に寄り添って記録することだ。 車椅子生活を続ける富山さんの体調の問題、そして富山さんのイメージする映画との齟齬があり、岡村はカメラを回せないまま、富山さんのお宅に通い続けていた。 そしてついに、富山さんは理学療法士とのリハビリの様子の撮影に応じてくれた。 それは富山さんには特別な意図があっての撮影の承諾だった。 富山さんはリハビリの外歩きで、近くの稲荷神社に行くことを希望した。 「キツネを撮ってください」。 岡村は富山さんの意向に沿ってカメラを回し始める。
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