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岡村淳のオフレコ日記
     岡村淳アーカイヴス  (最終更新日 : 2017/05/31)
内側から見た岡村作品

内側から見た岡村作品 (2010/05/13) 「KOJO」以降の岡村作品の仕上げ作業等を引き受けてくださり、仙台であまたの岡村作品上映会を実施してくれたビデオ職人・佐藤仁一さん。
この度、「下手に描きたい」のポストプロ作業にちなんでご自身のブログで内側からの岡村作品体験を発表されました。

April 25, 2010
Theme: 日本の職人/作家
hokkorichinaの投稿

先日、金曜日の夜から昨日の早朝にかけて、
記録映像作家、岡村淳監督の新作のお手伝いをさせてもらいました。

■ブラジル在住記録映像作家岡村淳監督

岡村さんとは5年ほど前に知り合って以来、
上映会の主催や、作品の仕上げに参加させてもらったりしています。

僕の父が亡くなったときにも精神的に助けていただいたり、
人生に無くてはならない人となっています。


このところ調子を崩していましたが、
岡村さんの仕事を手伝えると思うと、
気分も上向きになるようで、
徹夜も全く苦にはなりませんでしたし、
症状の方も回復傾向になった気がします。

別腹、というのでしょうね。


僕は若いときから、
ドキュメンタリーという分野にあこがれていて、
最近になって、
やっと自分なりの立ち位置が見えてきているような気がしています。

これも全て、
岡村さんの作品と人柄の影響が大きいところです。


岡村さんは、
元々はTV系の仕事をしていたそうですが、
限界を感じて、
撮影から編集まで、
全て自分で行なうスタイルに切り替えたそうです。

作品を観ていると、
さまざまな境遇・年代の人が登場してきます。

その人たちの人生や半生、
つむぎだされる言葉や行動を通して
自分もその世界に身を投じることになるわけですが、
さすが記録映像と言うべきか、
その臨場感と感慨には底がありません。


ドキュメンタリーというものは、
制作技法や取材の技法において、
その分野の人たちで論じることはあっても、
本質的には論じるべきものではなくて、
感じるべきものだと僕は思っています。

ドキュメンタリーというと、
映画的な形を想像しやすいものですが、
実際には1カット数秒程度でも、
ドキュメンタリーはドキュメンタリーでありますし、
登場する人も、
人類最高の偉大な人物でなければいけないのか、
と言えばそうでもありません。

記録映像としてそこに映る人たちは、
たとえば僕であり、たとえば皆さんでもあるわけで、
特別な人間である必要はありません。

人は誰でもその人生を生きていますし、
その生き様がどのようなものであれ、
少なくとも身近な誰かに影響を与えるものですから、
誰でもが登場人物足りえるとも思うのです。

作品として記録する場合においては、
作者の思い入れや伝えたいメッセージも大切ですから、
その取材者と登場人物の目指すところが
作品の魅力となりメッセージにもなると思います。

ドキュメンタリーの制作技法において、
世の中に云々があるようですが、
そういうものを論じるよりも、
作品としてのメッセージを受け取りつつ、
自分なりの解釈で自分の糧とすることで、
その作品は完成していくと思います。

このことについてはドキュメンタリーに限らず、
フィクションでもなんでも同じだと思いますが、
「作品」と名の付くものに関しては、
それを鑑賞する人たちが、それを味わったあと、
その人たちそれぞれの中で完成するのだと思います。


今回の岡村さんの作品は、
一人の抽象画家の方の話でした。

とてもシンプルな構成にも関わらず、
いまの僕にとって必用な全てを感じました。

ドキュメンタリー作品の中に映っている人物や制作者というのは、
それなりの心構えを持って過ごしている人たちですから、
娯楽としてヘラヘラ鑑賞すべきではないと思っています。
かといって、構えて観るものでも無いように思います。

人様の人生、人様の信念を、
いながらにして観させてもらうことですから、
関わる人の尊厳を大切にして鑑賞したいところです。


制作する側、取材される側、鑑賞する側、
全ての立場に立てる機会というのは少ないと思いますが、
それぞれの立場を理解する気持ちがあれば、
記録映像から得られる情報と感覚は無限大だと思います。

ドキュメンタリーと言えば、
何も人物だけが主役と言うわけではありませんが、
撮影者・取材者は常に人間ですから、
やはり人の生き様が映し出されていると思います。

今回の一晩で、
また自分の中に活力が宿ったように感じています。

岡村さんの作品を宣伝する、
という気持ちとは少し違いますが、
岡村さんの人柄と作品に触れてみると、
人生に少し、または大きな変化が出ると思います。


岡村さんは普段はブラジルに暮らしていますが、
年に数回、日本に戻ってきますので、その機会に各地で上映会が開かれます。

岡村さんの上映会は、ただ作品を上映するだけではなく、
基本的に岡村さんも立会いのライブ上映会です。

これは、作品に映っている人たちの
人権を尊重してのことでもあるそうで、
取材させてくれた方々への責任として、
立会い上映としているそうです。

今回の訪日期間中の上映会は、
岡村さんのウェブサイトに載っています。

■ブラジル在住記録映像作家岡村淳監督

逆に、上映会の主催者として、
参加することも素晴らしい経験になると思います。

岡村さんも気さくな方で、
僕が最初の上映会を主催したときには、
秋刀魚の刺身程度、一人でも観たい方がいれば伺います、
という話で、本当に仙台まで来てくれました。

もし主催してみたい方がいましたら、
ぜひアポイントをとってみて下さい。

上映会の段取りや、
ある程度の集客方法については、
僕も少しお伝えできると思いますので、
お気軽にご連絡ください。

今回の日本滞在中の上映会、
参加も主催もお勧めです。

(「ほっこり ちゅうごく さんぽ」 http://ameblo.jp/hokkorichina/entry-10517644529.html  より)



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