山川建夫 房総の伝言 (2021/04/30)
岡村の『フリーゾーン2000』(放送:朝日ニュースター)番組制作時に3作品のナレーションを担当した伝説のテレビ人・山川建夫さん。 その時の共感と友情は続き、ともに自主制作作品『山川建夫 房総の追憶』を紡ぐに至りました。 「房総のチベット」と呼ばれる地を拠点に山川さんが発信するメッセージを共有させていただきます。
この国では三度目の「非常事態宣言」を出そうとしています。 出したり引っ込めたり忙しいです。 出し続けなければいけないのに、マネー社会では無理です。 いのちかカネかの究極の二者択一! 新型コロナは人間社会に根源的な問題を突き付けてきます。 両方ともなんて無理。 これまでの社会の在り方を、いのちが存続する方向へ舵を切るときです。 経済成長至上主義の社会システムを根本的に転換できるかどうか、私たち現代人が目覚め、腹をくくって行動を開始する時です。 地球の隅々までマーケットに組み込み、消費を煽ってきた仕組みに別れを告げ、地域で自給し、地域でお金を回す最小単位で成り立つ自給的な場を作り、基本的にはその中で信頼に支えられた人間関係を構築して行く。 物質的には必要最小限あれば良し、精神的には最高に深く。 いつも同じことの繰り返しになりますが、今、起きているパンデミックは、もとはといえば人間が自然界に余りにも強引に介入したためです。 自然界と人間界が地球のバランスが保たれる範囲内で程よく付き合っていくしかありません。 そうした意識をもたず、ただただコロナを怖がり、コロナを排除しようとすれば、結局、人間はこの惑星から排除される方向へ向かうしかありません。 折しもバイデンが音頭を取って、気候変動サミットが行われるようですが、2050年までに二酸化炭素の排出をゼロにしようなどと、相変わらず数値目標を弄んでいるようです。 「温暖化」トリックというか、何というか国連を使って行われてきた一連のプロパガンダに殆どの人々が騙されて、各国政府の政策が拠出する莫大なマネーを丸ごと認めてきました。 そのカネは、時に、世界中に500基ほどの原発の建設に使われ、今またカーボンニュートラルとか言って、世界中に巨大な風車と、日本では耕作地や山の斜面の森を剥ぎ取って太陽光パネルを敷き詰めいます。 自然エネルギーのために自然破壊が進行しています。 今、世界が直面している地球規模の危機は、私たち現代人が余りにも自然を無視した経済成長を進めてきたからですが、その経済規模のままで、エネルギーを化石燃料から再生可能エネルギーに置き換えようとすれば、地球上、太陽光パネルと風車だらけになってしまいます。 だとすれば、これからやらなければならないのは、経済の縮小、人間活動のクールダウン。 スモールイズビューティフルの時代を迎えること。 70億人がかつかつ食って行ける社会の実現です。 社会のスケールダウンというと拒否反応を示す人が沢山いますが、経済発展が一番!と刷り込まれてきた現代人の常識を根本的に改め、地に足の着いた、人間の身の丈に合った暮らしが、いかに安心でき、豊かなものか、現代人が気付く時です。 気付けず、このまま社会の流れに身を任せていれば、地球はもっと激しいメッセージを送って来るでしょう。 では又。 どうぞご無事で! お会い出来る時を楽しみにしています。 (西暦2021年4月22日)
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