岡村淳2021年東大闘争資料⓵東大東文研「岡村淳監督作品・連続上映会」参加希望者への「狭き門」突破のためのアドバイス (12月11日) (2021/12/17)
東大東文研「岡村淳監督作品・連続上映会」参加希望者への「狭き門」突破のためのアドバイス
今年になって画家の富山妙子さんが韓国政府から表彰された時、そして韓国の延世大学で富山さんの特別展が開催された際、韓国のメディアに大きく報道されました。 しかしそれの日本語版がオンラインで伝わると、すぐに富山さんの人格と作品を誹謗中傷し、嘲笑する投稿がいくつもオンライン上に書き込まれました。 その発言者をたどっても素性はわからず、いわゆる「ネトウヨ」の手によるものとみられます。 その後、8月18日に富山さんは満100歳を目前として東京で亡くなられました。 富山さんにこうした事態が伝えられていたかどうかは、僕にはわかりません。
さてこの度、11月の富山さんの生誕100年を記念して、東京大学東洋文化研究所の主催で富山さんにまつわる岡村が制作した作品群を岡村のトークや対談と合わせてオンラインで上映する企画が実現しました。 参加者募集について主催者と岡村は、こうした「悪意を持った」、あるいは諜報機関関係の匿名の参加希望者をどう排除するかについて相談しました。 岡村は募集条項に「仮名の方、身元確認のできない方はご遠慮いただきます」といった一文を入れることを提案しました。 しかし主催者は「だれでも参加できる」が富山さんの精神であり、それを曲げることはできない、と主張します。 ご立派な発言と覚悟です。 ブラジル時間の2021年12月11日現在で確認できる東大東文研のオンラインの公式告知にも「どなたでも参加できます。」とあります。 当初の告知にあった「定員30名」の語句は削除されて、「定員を超えた場合は抽選になります。」ともあります。
この条件での募集では、富山さんに悪意を持とうと、匿名仮名であろうとネトウヨや諜報機関員であろうと、主催者は「抽選」以外では参加を除外できないこととなります。 日本の市民の血税で運営される公的機関が公式に発表したことについて、主催者は責任と誠意をもって順守するのが当然、と岡村は考えます。 こうした「看板」に「いつわり」があるかどうかは、以下の岡村が知りえたことにもとづく記載からご判断いただければと思います。
今回のイベントの参加希望者には「天下の東大の主催イベントだから」といった期待があったことが岡村にも伝わっています。 しかし主催者側は科研費富山妙子プロジェクトの代表でもある研究者ひとりのほか、東文研のスタッフが本業の合間のボランティアでサポートするにとどまり、在ブラジルで上映作品を提供する、ゲストの立場の岡村もほんらいはホストがするべきことにも諸々の協力をすることになりました。
さて全3回のイベントの第1回の参加者のオンラインでの募集が始まってからのことです。 これまで岡村が参加したこうした日本のオンライン企画では、応募後まもなく主催者から ・応募を受け付けたこと ・当日の参加のためのリンクやパスワードを前日までに通知する といった返信がありました。 しかし今回は申し込みフォームに書かれているように「上映会の当日正午までに」ZOOM URLが送付されるというかたちでしたので、当日に参加可能なのか事前に予定がたてられず、参加を希望される方々にご迷惑と不安を与えてしまったことを、いちゲストの分際ながらお詫び申し上げます。 今回は、こうした返信がないので心配になり再度、応募してしまったが自分は参加可能だろうか? といった問い合わせが岡村のもとに複数、寄せられました。 主催者の告知には、不明の事態に問い合わせるメールアドレスもありますので、在ブラジルのゲストに過ぎない立場からのこうした個々の問題への岡村の介入は控えまた。 いずれにしろ申込み締切り後に主催者から申込み者のリストが岡村にも送られるとのことでしたので、その際にこうした方々の漏れがないか、チェックする所存でした。
いっぽう主催者は当日の何日も前にご自身の関係者にイベント招待、そしてリンクやパスワードを送付していることを知りました。 1回あたり数十名におよんでいるものとうかがえます。 そしてイベント当日二日前の「一般」申込み締切りのあとでサポーターが作成した参加希望者のリストが岡村にも送られて、 ・岡村に削除を希望する人はいないか という照会がありました。 イベントで宣言した精神を順守して、岡村が削除を希望した人はこれまで存在しません。 さらに主催者の希望に応じて、 ・岡村の知己の人をチェックして、その方の素性を書き込む という作業を行ないました。
ZOOM方式使用でのオンライン受入れ可能とみられる人数を想定して、主催者が ・自分の招待者 を優先して、その残りの人数内で主催者あるいは岡村が身元を確認できる人たちの参加を認める ・主催者が応募時の名前が怪しいと考え、フェイスブック等で身元の確認が取れない人は、まず削除 という方法がとられたとみていいと考えます。
告知に「抽選」とありますが、岡村がこの語の定義を調べると「平等な確率で物事を決める方法」とあります。 岡村は、このイベントで取られている方法は「抽選」とは言えないと考えます。
正確かつ誠実な募集告知としては、 「本イベントは、研究成果の発表とそれをめぐる質疑応答のセミナーです。 研究関係者の参加が優先されますが、人数に余裕があれば希望される一般の方々で主催者から身元の確認できる方は参加が可能です。」 といったところでしょうか。
いずれにしろ、残された最後の12月18日の回に関して、ぜひ参加をしたいという方には以上を踏まえて、次のことをおすすめします。 ・応募受付は日本時間12月16日までですが、できるだけ早く申し込むこと ・主催者から不審者として排除されないよう、本名の記載と、主催者がSNSで確認可能な所属やご自身のフェイスブックやツイッターのアカウントを「所属または職業」欄に書き添えることをおすすめします。 ・応募フォームには備考欄にあたるものがありませんので、最終項目の「その他」を選択して上記のことやご意見を書き込まれるのも一案かもしれません。
皆さんと18日のイベントで再会がかなうことを願っています。 なお岡村は、さらに最終回では ・アクセス方法がより簡潔で、画質のよいオンライン上映方法 ・これまでの回で主催者が繰り返した事実歪曲による岡村の尊厳をおとしめるような発言の訂正 を求めるための提言を追って行なっていく所存です。
皆さんの応援に感謝とともに、どうぞご期待ください。 岡村は記録映像作家ですので、いちばんご期待していただきたいのは作品そのものです。 その作品のクオリティをいたずらにおとしめられること、電波状況やパソコン機種が脆弱であるために不都合が生じることのない方法を主催者が理不尽に拒むことなく受け入れることに期待しつつ、次回上映作品ディレクターズカット版の作成作業に精進いたします。
西暦2021年12月11日 ブラジル・サンパウロ 岡村 淳
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