6月の日記・総集編 上映巡礼 (2006/07/01)
6/1記 軍艦マンション
日本にて 早朝から再び仙台へ。 今回、ビデオの仕上げ作業をお願いしている佐藤仁一さんのお住まいは、地元では軍艦マンションと呼ばれているとのこと。 確かに目を見張る迫力がある。 既にいろいろな角度、距離、時間から拝見してみた。 まさしくギアナ高地のテプイ:テーブルマウンテンをほうふつさせる。 頂上はどうなっているんだろう?
6/2記 細動脈列島
日本にて 東名バスで浜松に向かう。 日中、東名高速を行くのは実に久しぶり。 日本国の大動脈が、片道2車線のソロソロ運転道路であることが驚き。 これではわずかな動脈瘤でも生じれば、列島本体が危機状態になってしまうのでは。 それにしても、ブラジルのようにクレイジーな運転をするのがいない。 この細い動脈で国が機能しているのは、そのあたりが秘訣か。
6/3記 茶原にて
日本にて 朝、障子を開けると茶畑だった。 いよいよ橋本梧郎先生の故郷での「ギアナ高地の伝言」上映。 この日記にも書いていない闘いがあった。 思いもよらない個人の善意のネットワークは、権力にぶら下がってそうした個人をおとしめる輩に拮抗、そして凌駕しうることを現実に示してくれた。 夢は、現実となる。 大きな宿題をひとつ終わらせた感じ。 ありがとう。
6/4記 上映巡礼
日本にて 河岸を少し東に移して、東静岡にて「ギアナ高地の伝言」の上映。 今日も面白くも不思議な出会いが出会いを呼ぶ。 これだから上映会はやめられない。 自分ちのホームシアターでコニャックをなめながら見たい。 わざわざ上映会場まで行くのに金がかかるから○千円ポッキリでDVDにして売らないか、と先日お声がかかった。 そちらに訪問上映しましょうか?と申し出るとびびられた。 自宅でコニャックをなめながらなら、毒入り岡村作品より快眠用ビデオがよろしいかも。 ご自宅なら途中でNHKの集金人の訪問やら墓地宣伝の電話はあっても、こんな出会いの喜びは難しいだろうねえ。 岡村の巡礼は続く。
6/5記 土俗のブラジレイロ
日本にて 万難を排して会いに行くべき友がいる。 今日は茨城へ。 車窓よりトトロ的な景観が広がってくる。 死体を遺棄するには格好か。 こんなところにもブラジル人コミュニティーが。 駅前にブラジルの福音派の教会が。 ボリビア人とチリ人とブラジル人の子弟が日本語でコミュニケイトして、ストリートにはチャイニーズのお姐さんが立っているという。 縄文ワールドだ。 図らずもこの沿線で故・古城兄と縄文の貝塚を発掘したものだ。 空き家となった若集宿に泊まって。 当時はまだ土葬だったな。
6/6記 東京決戦
日本にて 東京で余すことなく入ってきた用件をこなす日々の始まり。 夜は中野でかつての仲間たちが一席設けてくれた。 店の名は「スナック 青春」。 終電の時間が迫るが、岡村を囲むという口実で集まっていただいているのに主犯が逃散するわけにも行かず。 タクシー代はもったいないので、インターネットカフェで夜明かし。 ハーブティーもそろったこぎれいなところを紹介してもらうが、トイレの臭さは今回の訪日中、サイコーだった。 目も覚めるほど。
6/7記 救いありや
日本にて 都内の大学にてメディアを研究する学生たち相手に2コマ、あの下品なNHKドラマ「ハルとナツ」のパクリ問題について講義。 なかなか鋭い質問もあり。 これからメディアを志す若者たちに、沈黙のNHKが絶望されているのは確か。 複数の学生から、NHKに希望や救いがあるのかと聞かれる。 NHK内部のあなた次第ですね。
6/8記 なんなんだ?
日本にて 渋谷のシュラスカリアで会食。 以前、紹介したブラジル文化情報誌Bancaの皆さんと。 ポル語親父ギャグを連発、なかなかの盛り上がりだった。 楽しい団欒だったが、ひとつ腑に落ちない。 何とも名乗らないので正体不明だが、こちらに落とされたら殺されるような重いビデオカメラを持った男ともう一人の、おそらく日本人らしい二人組が何度となくやってきては、なんの挨拶もなく撮影していく。 店のマネージャーもバカ話をしに何度か来るが、こいつらについての言及もなし。 往来を歩いているわけじゃなし、カネ払って会食をしているところを正体不明の連中に用途不明の撮影をされるとは。 僕だったらニコニコとまず正体を明かし、知らない人の座も盛り上げながら撮影させていただくが。 僕はこれを一人でやってきている。 連中は二人もいながら無言で不機嫌そうに他人様の撮影を行った。 そんなんでろくな画が撮れる訳ねーだろうな。 どうやらワールドカップを前にブラジルレストランでは、ぐらいの取材らしいが。 今回、僕は招かれた側であれでもキンチョーしてたので見逃したが。 情けなや日本の撮影クルー。
6/9記 連飲
日本にて ここ数日、東京の実家にいるとはいえ、覚醒している間はビデオのダビング、手紙書き、梱包等に追われる。 今日は昼、夕、夜とアルコールを伴なう会合が続く。 飲まなきゃいいじゃないって? せっかく先方がブラジルからの賓客をもてなしてくれて、そうも言えないでない?
6/10記 ナルト願望
日本にて 星野智幸さんのご好意により、最新作「KOJO ある考古学者の死と生」を初公開。 おかげさまでたくさんの方々に各地からいらしていただき、いい集いをさせていただいた。 なにせ体ひとつ、会場で直接お話しできなかったあなたにお詫び申し上げます。 ナルトみたいに影分身の術が使えたら、それぞれの皆さんと心をこめてお話しできたんですが。 どうぞこれに懲りずによろしくお願いします!
6/11記 法事
日本にて 東京の実家の法事。 一族で寺へ。 葬式仏教極めり、という感じ。 坊主は阿弥陀経?とお文を読んでおしまい。 これでは、宗教そのものが厳しく問われる現代において宗教家であることを放棄しているようなもので、プロとして怠慢であり宗教に対する犯罪だと思う。 お茶の席に顔を出して黙り込んでいる坊主に「素朴な質問ですが」とかましてしまう。 僕の甥姪ら20代のフツーの若者たちに、何の興味も喚起しないような回答。 さらに疑問があったら京都のどこそこの専門書店へ、とのこと。 まあこれじゃあこの宗教に先はないだろうね。
6/12記 ナゴヤ出会い系
日本にて 5年ぶりのナゴヤ。 地元の達人に案内してもらい、格別。 東京の専門店にもなかったナイショのグッズも発見! 上映は参加者の意識が高く、なかなかよろしかった。 さっそく主催者と次回上映会の日取りを相談。 上映後、ワールドカップ日本戦をものともしないヒコクミン有志と楽しく懇談。 深夜バスまでの時間、名古屋駅付近でインターネットカフェを探すが… 探し当てたのは2軒とも「出会い系」だった。 そもそも出会い系インターネットカフェというのがよくわからないが、さすがノー○ン喫茶発祥の地ナゴヤ。 料金は1時間1000円と高く、出会いは上映会のみで大満足。 1時間399YENのマンボーチェーンを見つけてメールのチェック。 車中一泊強行軍ながら出会いのナゴヤを堪能。
6/13記 嗚呼テレビ人
日本にて 夜行バスにて東京に戻る。 実家にてテレビをON。 世間のアホさ加減をうかがうバロメーターとしてよろしい。 ワールドカップについて、男がしたり顔で語っている。 「エクアドルというのは中米の高地の国だから…」。 この男は世界地図も地球儀もイメージできないまま、いい加減な情報をかじって、あたかも通ぶって不特定多数に向かって発信しているのだぞ。 エクアドルが中米だってよ。 エクアドルにはアンデス高地もあるが、ガラパゴス諸島も、縄文人が渡来したという説まである太平洋沿岸もあり、アマゾンの熱帯降雨林も東部には広がっている。 テレビ屋が懲りないのは相変わらずか。 僕がフリーのディレクターとなったまだバブル景気の余韻の残っていたころは、海外大型取材番組も多かった。 ○●テレビの第△会議室の企画会議で聞きかじった他人様の企画を、数時間後には◎○テレビの第□会議室であたかも自分の長年温めていたオリジナル企画のようにプレゼンできる輩が優秀なキレモノのディレクターと評価されていた。 あー、いやだいやだ。 逆戻りはできない。
6/14記 CIDADE DE BUDDHA
日本にて 横浜、鎌倉と廻る。 いずれもブラジルコネクションの友人・知人を訪ねるため。 鎌倉は実に久しぶり。 電車からヤグラ風の遺構を見出すと震えた。 何なんだ、この人出は! 知人の経営するカフェにたどり着く。 フェイジョアーダ、ムケッカなどがあるが、昼間横浜でたっぷり食べてしまった。 エスプレッソコーヒーをいただく。 ブラジルのと異なり、猫舌にはちょうどいい温度。 さらに同じオーナーのCD店、ブラジル雑貨店を訪ねる。 その趣味のよさに心打たれる。 僕の今まで把握していたタイプと違うブラジル志向の人たちがいる、というのを認識。 いわば GENTE FINA な人たち。 以前紹介した雑誌 Banca はこういう人たちの思いの結集。 鎌倉にブラジルは意外に合った。
6/15記 修道院で夕食を
日本にて 9月に拙作上映会をしてくれるというカトリックの女子修道院の夕食に招かれる。 初めての方々だけにさすがにビビるが、なんとも気持ちのよい人たちだった。 こういう人たちの命がけの活動についてはもっと知らしめたいところ。 岡村さんも地下鉄でホームに突き落とされたりしないよう十分ご用心を、とアドバイスをいただく。 さあ、また夜行バス。 まずは神戸だ。
6/16記 神戸!!
日本にて 朝、神戸三宮着。 駅前を踏査、難なく漫画喫茶を発見。 だいぶ嗅覚がよくなってきた。 メール類をざっとチェック。 今回の神戸上映の広報にも尽力してくれた友人を訪ねる。 積もる話を交わしながら、上映会場・レインボーハウスまで自動車で送ってもらう。 午後より身内向けに「KOJO」上映。 夜は一般に「赤い大地の仲間たち フマニタス25年の歩み」バイリンガル版の初公開。 いろいろな層の人が一同に集ういい上映会だった。 ありがとう!
6/17記 未来世紀ワセダ
日本にて 午前11時30分には早稲田の上映会場に到着しなければならない。 午前3時過ぎまで神戸上映会関係者と飲み会。 午前4時台に宿をチェックアウト。 なんとか新大阪午前6時のぞみ始発に間に合う。 交通費は極力節約したいが、今日はそうも行かずに出費。 東京の実家でフラフラしながら早稲田・仙台用の装備。 会場は大隈講堂向かいの新しくできたタワーの地下とのこと。 まるでかつての面影がなくなっている。 誰もいない地下で映写機器操作指導の人が来るのを待ち続ける。 映像、音響ともよろしい。 実に濃密な上映会と飲み会となった。 再び夜行バスに乗るため、先にお暇する。 自分の過去を「リセット」する寂寥感に襲われる。 緊急連絡チェックのため立ち寄ったインターネットカフェに別ジャンルの仲間たちからのメール、映像メッセージまであり、元気をいただく。 感謝である。
6/18記 SENDAI SENDAI
日本にて 早朝、再び仙台着。 まあ今日もテンコ盛りだった。 夕方からの「ギアナ高地の伝言」上映での観客の反応はすこぶるよろしく、これまでのこの作品の上映のなかで最高のノリのよさだった。 そして先回をしのぐ出会いの炸裂。 それにしても、どうしてこう仙台の人はノリがいいんでしょう?
6/19記 嗤いも取れない
日本にて 今日も仙台、これまた過激に盛りだくさんだった。 メインは宮城県移住家族会総会での「60年目の東京物語」上映とお話。 親類がブラジルに移住している人、ブラジルで生まれて日本で暮らす人などの集まりのため、拙作への反応が大変なものがあった。 森下妙子さんが「浦島太郎」を歌うシーンでは、一緒の手拍子をとる人も。
笑いも取れないNHKの呪われたパクリドラマと岡村への回答を拒否し続ける金澤宏次と阿部康彦の両プロデューサーは、今後とも嗤われ続けるに違いない。 彼らは人様のドキュメンタリーを参考にさせていただいておいて、業界での基本的なマナーを欠いてとぼけ続け、作品の「類似」が複数のマスコミに指摘されると「重なる部分はまったくない」と公式発表をし続けていることを忘れてはならない。 こうして移民も視聴者も愚弄し続けながら、黙って金だけ払えというのが皆さんのNHKである。
6/20記 KOJOコード
日本にて さすがにヘロヘロになりながら、早朝の新宿に着。 実家近くのインターネットカフェに転がり込む。 メールを開けると… 17日の上映会に参加していた考古学関係者から岡村宛に複数のメール。 古城泰さんに生前、貸していたという考古資料返却の依頼である。 僕は日本の考古学会を去って20余年、しかもブラジル移民として数日後に日本を後にする予定、おまけに予約していたVARIGブラジル航空便がキャンセルとのことで、おおわらわ。 厳粛な日本の考古学会にはそんなことは関係ないのだろう。 早稲田の考古学関係者数名にメールを早速したためて送る。 岡村本来の業務は後回し。 友だちよ、こんな状態です。 さすがに体力・時間・能力の限界を感ず。 失礼、非礼の程はご勘弁を。
6/21記 行列の店にて
日本にて 先日、ブラジルから引き上げた病人のお見舞い。 昼前に切り上げる。 さあ昼飯をどうするか。 駅前に昼前から行列のできているラーメン屋がある。 普段なら行列を見たらパス。 たまには話の種に、とUターン。 なかなか面白かった。 自分の仕事のありようを考える上で大変、参考になった。 これからは岡村作品をラーメン屋にたとえるかもよ。
6/22記 発酵力
日本にて 神戸での「赤い大地の仲間たち フマニタス25年の歩み」上映会にいらしてくれたフリーライターの邦三郎さんが、こんな文章を書いてくださった。 http://journalist-net.com/home/06/06/22/112206.php 今年、バイリンガル版を作ったとはいえ、オリジナルは2002年に作ったものである。 この国の昨今のメディア状況からすると、賞味期限切れもいいゴミにもならない作品だろう。 それが新たに観るべき人に出会い、こうして取り上げていただける。 今回のアンケートを見ると、2002年の一度きりの完成記念上映の時よりかえって反応がいいほどだ。 作品そのものは、物理的には映像も音声も劣化することはあってもよくなるはずがない。 作品にこめられた祈りの発酵力だろうか。
6/23記 元気いただき
日本にて 東京は東京で残務が増える一方。 訪日前に、難病で床についている方とメールで知り合った。 訪問ビデオ上映させていただきますよ、と申し出たところ、乗っていただいた。 その後、連絡が途絶え、気にしていたが、風邪気味、微熱が続いたが、落ち着いたとのこと。 よろしかったら試しに短いものでも、と提案させていただき、本日午後決行となった。 正直、疲労が溜まっていて行きの電車では乗り換える度に着席すると眠りこけていた。 ようやくお宅を訪ね当てると、ご主人が薄型テレビを取り付け中だった。 初対面とは思えない盛り上がり。 素敵なご家族だった。 次の約束があり、夕方で失礼するが、かえってこちらが元気付けられてしまった。 次回はもう少し長いものを、ブラジル料理も披露しちゃいましょうかということで。 楽しみが増えた。
6/24記 私の東京物語
日本にて 早朝起きると残務を確認。 ひたすら手紙書きと郵送物の梱包。 郵便局の本局まで行って発送。 インターネットカフェでメールの送受信と日記サイトの更新。 繁華街に出て買い物。 荷造りもしなきゃ。 僕がいないうちにブラジル・サンパウロは闇の時期を越して一陽来復を迎えた。 さあ、日が長くなるぞ。
6/25記 飛ばない翼
日本→ 今回、崩壊寸前のVARIGブラジル航空の接続便でブラジルに帰る予定だった。 数日前にこの便が消滅状態になったことが判明。 エージェントの人がキレモノで、すでに他の航空会社の便にもアクセスしてもらっていたが、いずれもウエイティング。 1席だけJALに空席ありとのことで、発券依頼してあったチケットをキャンセル。 大枚はたいて、未だサムライブルー応援の紙コップを出す日航に乗る。 機内映画にもう「明日の記憶」が。 ほんの少しは得した感も味わう。 今回、日本では人さまの映像作品を鑑賞する余裕が全くなかった…
6/26記 ブラジルの「少年」
→ブラジル とりあえずホッとして、グアリューリョス空港からタクシー。 運転手に「今日のブラジル戦、何時からだっけ?」 と話を向けてみる。 「さあ。いつも午後1時くらいからだから、それぐらいじゃないの?」 帰宅後、ブラジル×ガーナ戦は翌日12時からと知る。 日本の大手新聞記者が「国中がワールドカップ一色の…」などと書いていたが、まさしくブラジルの豊かな多様性を一色で塗りつぶそうとする行為。 この運転手、口数は少ないが、ラッシュの街道をブラジルのフォワード選手のように抜いていく。 初めての道にもしばしば入るが、「ヒンミンクツ」に連れ込もうとしている気配がなく、ひたすら抜け道を縫っているようだ。 時節柄、市内の随所にブラジル国旗が貼られている。 大島渚の映画「少年」を思い出す。 お、こんなところに出るとは。 「よく道を知ってるね。お見事だよ」 ミラーで運転手がわずかに顔をほころばせるのがわかる。 「いやあ、無線ラジオで『5月23日大通り』が渋滞というから…」 「サンパウロ中を網羅してるじゃないの。たいしたもんだ。何年やってるの?」 「32年さ」 巷のブームに染まらない寡黙なプロフェッショナルは、乗客を敏速かつ安全に送り届けると、再び大都市サンパウロの雑踏に車を走らせて行った。
6/27記 ブラジルの水彩画
ブラジルにて 疲労と時差でまだフラフラ。 未明より、学校でグループ予習のため早朝登校の娘の送り。 パンク状態の車をそろりそろり転がして、タイヤの修理。 正午からのブラジル-ガーナ戦のため、授業短縮となった息子の迎え。 町行く人の5人にひとりは、ブラジル応援ファッション。 若者だけなら3人にひとりぐらいか。 あちこちでブラジル応援グッズを売っている。 今回、日本に持って行っても好評だった。 今日、買わなくてもまだ後があるだろうとタカをくくるが、正解でした。
6/28記 家庭不和
ブラジルにて 日本出国直前、実家にBumba27号が届いた。 機内で読もうとまたブラジルまで持ち帰る。 以前にもちょっと書いた、今号の拙稿のイラスト。 隠してもしょうがないので、家人に見せてみる。 笑った後でヒドイと怒り始める。 事前に見ていたのなら、どうして断わらなかったのか、と詰問までされる。 締め切りの過ぎている雑誌にそんなこと言えるかよ、ともめる。 家庭不和までもたらすとは。 連鎖する悪意は早めに絶たねば。
6/29記 Bumbaを読む
ブラジルにて 家庭不和を招いた雑誌Bumba最新号をひととおり読んでみる。 さる日本の知人が最近、内容がいいとブログに書いていたが、確かに。 少なくともざっと読んでも誤植は見当たらなくなってきた。 今号には、実際に移民女性に取材した「ハルとナツ」批判など意欲的な記事もあり。 雑誌はなかなか出ないが、サイトは頻繁に更新するようになった。 サイトのアドレス、購読申し込みはこちらからどうぞ。 http://www.bumba.com.br/
6/30記 ここもイヤだよブラジル
ブラジルにて 今日から子供たちそれぞれの学校が長期休暇に入る。 あえて訳せば、冬休み、ってとこか。 娘は初日からフェスタのハシゴである。 夜の部の招待状にある終了時間は午前0時! 13の娘の誕生会である。 週末の夜のサンパウロはヤバい。 11時に切り上げるよう、娘と打ち合わせ。 トーチャンが車でお迎え。 会場は、繁華街。 突然現れるストリート・チルドレンに性別不詳の売春婦。 意味不明の運転をする車。 車の接触事故。 強盗や誘拐犯がどこにいてもおかしくない。 フェスタ会場はディスコ仕立てとなっており、暗い照明のなか、機械的大音響が襲う。 これじゃあ携帯電話受信も困難だろう。 さっそくガキのカップルがいちゃついているのが目に入る。 オトナ、なに考えてるんだ。 さすがに大人の近くにいるところじゃ、ホンバンまでいたさないだろうという深読みか? 11時をだいぶ廻り、ようやく娘を発見するが、オトモダチへのお別れが長い。 所在なげにヘラヘラするしかないバカオヤジ。 すると車番の男が現われ、早く車をどけてくれなきゃ困るだろ、とどやされる。 こちらも娘をどやして、主催者の親に挨拶することもかなわず脱出。 慎重に車を滑らせるが、深夜を前に会場を去ったシンデレラ娘は、さっそく車中でスヤスヤ。 イヤハヤである。
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