8月の日記・総集編 ブラジル風バッハ21 (2007/09/02)
8/1(水)記 迷路病院
ブラジルにて 盲人の次は老人。 老師が再び入院。 こちらも何かと取り込むが、今日、少しは無理してお見舞いに行くことにする。 日本から相当な資金がつぎ込まれ、「日伯友好」をその名にうたう病院。 アクセスがえらく悪い。 少なくとも、サンパウロ市とその近辺の日系のお年寄りが容易にたどり着くことは考慮されていない立地。 リオとサンパウロを結ぶ街道からは、ここに多額の寄付をしたという日本のサラ金王といわれる人物の名前を病舎に掲げているのが、遠目からの近眼にも見てとれる。 しかしそこからのアクセスは、迷路。 標識のひとつ見当たらない。 坂だらけのスラム作りに格好な丘陵地なだけに、付近に来ても病院がどこにあるのかもわからない。 この病院のサイトのアクセスマップを見ると、まるで雑誌の隅にある小さな迷路の解答そのもの。 これをみただけでイッパツで病院にたどり着けた人には、病院から景品を進呈するといい。 サラ金の利息格安サービスとか。
8/2(木)記 一冊必中
ブラジルにて 日本からこちらに来る友が、土産物を持って行きたいから入り用なものを言ってくれ、と再三メールをくれた。 下手に固辞し続けると、まるで使えないものを持ってきてくれそうな気配になったので、家族のためのマンガを頼み、ついでに新書を一冊、頼んだ。
雑誌「ダカーポ」のバックナンバーで最近知り、読みたくてたまらなかった。 友の宿るホテルにピックアップにうかがう。
柳本通彦著「明治の冒険科学者たち 新天地・台湾にかけた夢」新潮新書。
私のような門外漢は、城のおいしい部分をつまみ食いして物を書いているに過ぎない。が、実はその城の石垣を築いた人たちの名前が忘れ去られ、その艱難辛苦が今日ほとんど顧みられることがないことに気づくにつれ、いたたまれない気持になっていった。私は、彼らが苦心の末に撮った一枚の写真を、その重みを知ることもなく、彼らに断りもなく、一円の金を払うこともなく、使い続けてきたのである。 (同書「あとがき」より)
柳本さんとは、かつて東京で並んで8ミリビデオ編集機をいじっていたことがある。 貴重なお仕事を続けていらっしゃり、敬服と共に、勇気をいただく。
8/3(金)記 外道のつぶやき
ブラジルにて 目を閉じたまま、日本からブラジルまで片道30時間近く、エコノミークラスの座席で来ることを想像してみよう。 機内のトイレの使用。 そして途中のアメリカ合衆国の出入国、等々。
午後より、国際視覚障害者スポーツ選手権(IBASA世界選手権)の柔道日本チームの応援に行く。 昼食は以前からの約束で、さる友人のお祝いを兼ねて東洋人街で。 たまたま隣のテーブルに着いた日本人が、ブラジル柔道界の大御所だと友人が教えてくれる。 挨拶ついでに、日本から視力障害者の柔道のチームがブラジルに来ていること、これから試合があり、まるで柔道に興味のない自分も応援に行く旨、話してみた。 何の反応もうかがえず。
会場で熱心に取材に当たっていた友人でもある日本語新聞記者にこのことを話してみた。 すると、この大御所は柔道のみならず、来年に控えたブラジル日本移民100周年についても意見を公にしているという。
オンラインでも見つかった。 その方は例えば「祖国日本に南米文化を常に発信し、日本に定着させる事」等々を提案されている。
今回、不自由と出費の自己負担を省みずブラジルくんだりまで来てくれた柔道選手とコーチたちと話してみると、ホテルと会場の往復にとどまり、ブラジルの文化に関心があっても誰も解説できる人間がいない、という極めてもったいない状況であった。 日本にブラジルシンパを増やしていくための、格好な機会でもあるのだが。
サンパウロには雄弁な柔道関係者たち、日系の視力障害教育関係者の皆さんもいらっしゃる。 本来、僕のような外道が日本からの皆さんのお世話をさせていただくのは、はなはだ僭越かつ場違いで恐縮している。 今日の会場でも現地スタッフと日本チームが意志の疎通を欠いているところにしゃしゃり出させていただき、少しはお役に立てたようだ。
「不言実行」。 剣道も柔道も体験して大嫌いになったウンチ(運動神経オンチ)の僕だが、大言を吐く前に日常のなかでこうした道を修めていきたい、と外道なりに願っている。
8/4(土)記 訃報の行方
ブラジルにて ひょっとするとこの人に伝わってないんじゃないか、と思う人に案の定、伝わっていない。 石井敏子さんの訃報のご連絡、昨日も今日も。 当方も老師の再入院とお見舞い、日本からの視覚障害柔道選手のお手伝い等々とイレギュラーなことが続いてしまった。 加えて2日間の地下鉄スト、等々。
さて敏子さんの件、拙作で敏子さんを知る方、まだ拙作をご覧いただいていない方々からもお悔やみをいただいた。 この場で、改めてお礼申し上げます。
当方も自主制作作品の主人公をなくすのは、初めての体験。 このあたりの思いは、改めて。
作家の星野智幸さんが日記サイトで書いてくださったものをご紹介しよう。 http://hoshinot.exblog.jp/ 上記の2007年8月1日付をご参照ください。
8/5(日)記 素晴らしき日曜日
ブラジルにて タイトルは、大黒澤作品からいただき。 この縁のきっかけとなったテレビ番組のタイトルもかけるという技巧が施されている。
ついにこの日が。 国際視覚障害者世界選手権の柔道日本代表団の、一日観光のお付き合い。 僕の他に、在サンパウロの4人の日本人の若者がボランティアで参加してくれた。 総勢30人。 貸し切りバスを使わず、タクシー、地下鉄、徒歩の行程となった。
視力障害者へのサービスが日本よりはるかに優れた地下鉄に体験乗車してもらい、ふだんは地元の人でも尻込みをするセー駅と大聖堂へ。 日曜のため、地下鉄もセー広場も人数は少なく、助かった。 「今日、日曜なんですか?」 ホテルと試合会場の往復のみだった選手たちから、そんな声が。
リベルダージまで全員で歩き、昼食、そして夕食までグループ行動。 夕食後、希望者でカラオケに。 しゃしゃり出る気はないが、ご要望により、つましく1曲、歌わせていただく。 「ナイスな選曲だ」と選手から。 そこまで考えず、少ない持ち歌から「いい日旅立ち」を披露。
本当にナイスだったのは、4人の若い有志の働きぶり。 それぞれ、いい味を出してくれた。
事故らしい事故もなかった模様。 ただ、感謝。
8/6(月)記 声変わりの季節
ブラジルにて 二日酔い、疲労に加えて声が枯れている。 カラオケではゲストたちからの再三のリクエストに失礼にならないよう、1曲歌ったのみ。 昨日は総勢30人相手に、午前中からあれだけガナり続けたからなあ。 グループの大半を占める視覚障害者の注意を引くために、大声で勝負した。
思い出す声枯れは、リオの地球サミットの時、水俣病関係者約100人の団体さんのお世話を一人でして以来。 お世話の相手は少数が望ましいですな。
8/7(火)記 つなぎ再開
ブラジルにて ようやくひさしぶりに「あもーる あもれいら」の編集を再開。 なんやかやとイレギュラーなことが立て続き、本業の方が後手に回ってしまった。 編集感覚を取り戻すまでにちょっとかかる。
それにしても、ディテールが泣かせてくれる。 もう本人たちも覚えていないようなディテールなんだか。 これを、ご覧いただく方に共有してもらえるかどうかだ。
幼年時代のなかった大人は、いない。
8/8(水)記 ブラジル風バッハ21
ブラジルにて ブラジル南部・パラナ州の田舎町。 貧しい家庭の子供たちの託児所。 車座になって座る子供たち。 日本人のシスターがヨーヨー・マーのバッハ・無伴奏チェロ組曲を聴かせる。 子供たちのリアクション。 ゾクゾクするほど好きなシーン。
現在、編集中の「あもーる あもれいら」。 とにかく、全体が長くなる。 このシーンは泣く泣くカットのつもり。
再びここの子供たちがバッハに接するためには。 野田恵チャンあたりに来てもらうしかなさそうデス。
8/9(木)記 在外邦人の戯言
ブラジルにて 同時期に、何冊かの本を並行して読んでいる。 自宅で読む本。 出先の待ち時間で読む本。 地下鉄などの移動時間で読む本。 それによって厚さ、硬度が違ってくる。 フリーターやニートについての論考集と、日本の農地荒廃を憂う本を読破中。 ふと思う。 後継者や手助けのいない高齢者の農家や零細農家等に、都市部などで仕事に恵まれない若者・中年たちを招くという計画はどうだろう。 とりあえずは食・住を提供して、あとは生産物の取れ高・販売高に応じるとか。 食糧自給率4割弱という国である。 グローバリゼーションの行き詰まりを、縄文以来の大地の農で打開する。 そして同じ国にいながら、ありながら切れている諸々をつなぎ、新たな、そしてクラシックなネットワークを構築していく。 いのちと大地の復権。 まるで門外漢の在外一邦人にも浮かぶ発想である。 日本のユーシューな政治家たちが当然、思いついてもよさそうだが。
8/10(金)記 物価高の国で
ブラジルにて なんだかんだで、車の運転だけで、4時間以上。 けっこう疲れる。 気軽にこっちにものを頼むオエライさん連中はいても、それに要するガソリン代等はまるで考慮されない。 ちなみにこちらのガソリンのリッターあたり、日本円でいくらに… ぎょえ~~!! アルコール3割混じりのガソリンで、リッター156円! ちょいと前の日本の報道で、日本のガソリンが最高値を記録してリッター140何円になった、なんてあった覚えが。 信じたくない、どっかで計算を間違えたとしか思えない…
とにかく物の値段が上がるばかり、ドルも円も下がるばかりで、暮らしが超インフレ時代よりも厳しくなるばかり。
8/11(土)記 「南米に病む」
ブラジルにて かつての拙稿をリライトしたものを、星野智幸さんをわずらわせて「ブラジルの落書き」でアップしていただいた。 タイトルは、「南米に病む-私の病歴-」。 http://www.100nen.com.br/ja/okamura/ からアクセスを。
ここのところ、平日はけっこう盛りだくさんなので、土曜日にでもこの件、紹介するつもりでいた。 すると、なんと。 ちょっとややこしい問題があって、このなかでも書くことをはばかっていた南米のある風土病を、日本で研究している先生からメールをいただいた。
病縁。
8/12(日)記 働けといわない
ブラジルにて 最近、日本の友人から送ってもらった書籍から。 拙作について触れられているとのことで、ちょっとビビッていたが、特に作品の本質には触れない部分の紹介だった。
『働けといわないワーキングマガジン』、「フリターズフリー」の創刊号。 初っ端から傍線モンの言葉に出会った。
(前略)一つだけ言えるのは、相手のことをロクに知りもせず、知ろうともせず、一方的に捻じ曲がったイメージを作り上げ、自分を肯定するためだけに相手を罵しるような精神を、わたしたちは絶対に拒否するということです。 (前提書、『フリーターズフリーへようこそ!」)
まだ全体の数分の一を読んでいるところだが、書き手の多様さに舌を巻く。
同書についてのHPあり。 http://www.freetersfree.org/
8/13(月)記 「あ・あ」はいま
ブラジルにて 現在、編集中の最新作「あもーる あもれいら」、略称「あ・あ」。 全部まとめると拙作「アマゾンの読経」をしのぐ長尺になりそう。 1年の記録の区切りのいいところまでをまとめて第1部とすることにした。
最初の編集を終えて、およそ1時間45分ぐらいの長さに。 1年の記録の、最初の1か月分でこれだけ行ってしまった。 ぎゃははである。 細部を活かし、細部にこだわるからこんな仕事やってるんだし。
これから、流れをよくするための再編集だ。
8/14(火)記 天保の改革
ブラジルにて 通しで観た時には、どうしたものかとちょっとビビッた。 新たな編集でバサバサと、泣いて馬謖をカット。 おかげで、だいぶテンポが出てきた感じ。 少しは岡村ドキュメンタリーらしくなってきたかな。
多少の家事は気分転換、アイデアの醸造にいいのだが、ここのところヤボ用が多くて。 本業のお話でした。
8/15(水)記 森薬局
ブラジルにて 朝、起きると体調があまりあずましくない。 ここのところアルコールも控えめ、ややこしいものも食べた覚えはないのだが。 先日、知人にもらった薬草を思い出す。 ポル語のサイトいくつかで調べると、当方の症状にもよさそうだ。 さっそく煎じる。 この植物、インディオ伝来のもので、梅毒から蛇の咬傷にも用いられてきたという。 森はなんと豊かなものを提供してくれることか。 新熱帯区でのヒトの記憶を味わいながら、いただく。
8/16(木)記 千客万来
ブラジルにて 今年は異常である。 毎年、この時期は日本の夏休みもあって、祖国からの訪問者が多い。 今年はやたらにお声がかかるのだ。 すでに飯を食おうと約束している人が何人か。 今朝、メールを開けると、新たに面識のない人と旧知の人から今月、サンパウロに行くのでよろしく、とのこと。 今日だけで3人の訪問者から電話をいただく。
あちこちでケンカ・絶交を重ねているのに、かえって付き合いが増えているような。
8/17(金)記 忍び寄るシャーガス病
ブラジルにて 日本から調査にいらしたシャーガス病の専門家と懇談。 話は尽きず。 長年の疑問もだいぶ氷解した。 小生、この病とは20年以上前から因縁がある。
シャーガス病は中南米でおよそ2000万人の患者がいるといわれる感染症。 年間の死者は2万人にのぼる。 日本の年間自殺者の3分の2。 この数字は大きいか、少ないか。
吸血カメムシの体内に潜む原虫が原因。 感染後、10-20年後に急性心不全で死亡するケースが少なくない。 いまだに特効薬はない。
現在、日本にはブラジル国籍だけで30万人もが暮らしている。 輸血によっても感染するが、日本の献血時のチェック項目に、シャーガス病は含まれていないのだ。 すでに日本での発病者、死亡者が確認されているという。
風土病のグローバリゼーションに対応できないと、大変なことになる。 こんなことを部外者のシロートが叫ばなければならないのが、情けない。
シャーガス病はテレビ屋にとっても移民にとっても想像以上に身近な問題である。 縁あるものとして、改めて別稿で書いてみたい。
8/18(土)記 本屋でデート
ブラジルにて パウリスタ地区で、時間調整の要あり。 本の読めそうなところでカフェでも飲むか。 と、改装した大型書店が目に付き、入ってみる。 息を呑む。 3階まで吹き抜けにして、ゆったりとしたスペースに島状に書棚が置かれている。 書棚がレイアウト程度に配置された緩やかなスロープで各階に移動できる。 子供の本のスペースも装飾がお洒落。 CDやDVDもゆったりと視聴・試写できる。 3階はそのまま劇場の入り口となっている。 そういえばこの場所、もとは2ホールある大きな映画館だった。
デートのできそうな書店だし、そんなシーンのテレビドラマや映画が撮れそう。 僕の「現役」時代は本屋でデートなんて発想はなかったような。
そもそも書店は地域の文化スペースであるべき。 行政主導の図書館にはない、ユニークな文化の発信とコミュニティ作りが可能だろう。 日本でそんな試みに挑む知人も複数いて、楽しみだ。
8/19(日)記 ブラジルの土を換えて
ブラジルにて 日本の友人がちょっと変わった雑誌を送ってくれた。 植物オタクの雑誌。 しおりに植物の種が埋め込んである。 東京ディズニーランド植物探索から海草アートまで、これぞオタク。 鉢植えの土をどのようにブレンドするか、愛情を込めて土を作るかが書かれている。
団地の我が家にも数鉢ある。 しばらく土を換えておらず、表面はカチンカチンでゴミだらけ、少しは心を痛めていた。 居間に新聞紙を敷き詰め、土換えに挑む。 意に反して園芸用の土のストックがわずかしかない。 それでも決行。
こりゃあ植物に申し訳ないことをしていたと実感。 さあ、しおりの種をどうしようか。
8/20(月)記 出会い・不出会い
ブラジルにて 今月になって、日本でひとかたならぬお世話になった方が二人、それぞれサンパウロにいらしていたことを今日、知った。 二人とも拙宅に電話をしたが、つながらなかったという。 数年前から番号が一桁増えていたのだ。 せっかくの機会にご挨拶もおもてなしもできず、失礼してしまった。
日本との通信はメールと郵便がほとんどで、祖国への電話番号増番の知らせは身内程度にとどめていたのだが。 お二人ともすでに酷暑の日本。 いやはや残念だった。
8/21(火)記 ノンリニアの道
ブラジルにて ついに自宅でノンリニア編集を始める。 ギョーカイ関係者には、今さら、このボケ、と言われそうだ。
作品完成という目的地に到着するための手段に過ぎないが、操作法はこれまでのアナログ編集と比べるとチャリンコとマニュアル車ぐらいの違いがある。 習うより慣れますかな。
洒落にもならないが、マニュアルが放せない。
8/22(水)記 「ガメラ2」以来
ブラジルにて いくつか用事があり、あわただしく街を回る。 夕方からドキュメンタリー映画をダブル鑑賞。 日本へのリポートの締め切り近し。
2本目を観て、さすがにぶったまげた。 「ガメラ2」以来の衝撃、といえば一部の通の方にはお察しいただけるかと。 近日中にリポートで詳細報告いたしませう。
8/23(木)記 今日の秀逸
ブラジルにて 今日、いちばん面白かったこと。 おっと、不特定多数相手にはちょっと… 相変わらずオカムラ潰し、オカムラ叩きを図っているのもいるとのことで。 ちょっと寝かしますかな。 これはという仲間だけに、ダイレクトで。
8/24(金)記 星期六的運転
ブラジルにて 今日も朝からヤバい運転、ナーバスな運転をする輩が多い。 先週の金曜もそうだった。 金曜の朝はイライラ運転をする連中が多いような感じ。 こちらは週休二日だから、休み直前の金曜ぐらい楽しそうな運転をすりゃあいいのに。 月曜以来のイライラが極限に達するのだろうか。 あるいは土日に休めない奴が腹イセの運転をするとか。 意外と午後になると、落ち着いてくるような。 金曜の日没後はまことにヤバい運転をするのが急増、週末の夜は車で外に出るのを尻込みしてしまう。
8/25(土)記 いま祖国で起きていること
ブラジルにて 日本の友人が、下記を教えてくれた。 祖国のメディアが取り上げる気配はないという。 まずは知ること、知らしめること。 祖国の皆さんはこの時期に、こうしたニュースよりどんなニュース・情報が優先されてテレビ画面や紙面を埋めているのか、よく吟味されたい。 次に「微罪」であげられるのは、私か、あなたか。
2007/08/25 この弾圧に圧倒的な抗議を! こんな露骨な弾圧が許されるのか!?圧倒的な抗議を!
(以下、転送歓迎) 大阪府警による弾圧を許すな! N君を今すぐ返せ!
大阪府警によるまたしてもとんでもない弾圧が起こりました。 8月24日午後1時ごろ釜パトのメンバーであるN君のアルバイト先や別のメンバー宅ともう1ヵ所が家宅捜査され、N君は逮捕されてしまいました。 逮捕理由は「道路運送車両法違反」という耳慣れない法律ですが、要するにN君が大阪市内では使用してはならないディーゼル車を昨年中に市内で運転したということです。しかしN君はこの車両を半年以上使っていません。 驚くべきことに、このような事例で逮捕されたのは日本で始めてということです。なぜそうまでして大阪府警はN君を逮捕する必要があったのか。
それはN君が長居公園の強制排除や住民票の強制削除など日雇・野宿労働者への攻撃に対しての抵抗を先頭で闘っていたからであり、だからこそ大阪府警は世界陸上開会式前日にN君をこのような「微罪」で逮捕したのです。 これは世界陸上開会式への抗議の声を圧殺しようとする予防拘禁に他なりません。私たちはこのような大阪府警の弾圧を絶対に許しません。
知っての通り、今年の2月5日大阪市はN君ら長居公園で生活していた野宿の仲間のテントや小屋を強制撤去しました。それは5000筆を越える強制撤去反対署名を無視し、ヤラセで「排除を求める地域の声」をつくりだし、多額の税金を投入して、野宿の仲間たちの要求や質問に何一つ答えることなく強行されたのでした。 なぜこのような暴挙を強行したのか、その理由は明らかに天皇出席の世界陸上のためです。 野宿者の強制排除と天皇制や国際的なイベントは決して無関係ではありません。これまで天皇や皇族が出席する式典のために、そして「国威」の発揚が迫られるオリンピックなど国際的なイベントのたびに、目障りとされた野宿者はまさに「ゴミ」のように排除されてきました。昨年のうつぼ公園の代執行であり(世界バラ会議)、2005年名古屋白川公園の代執行であり(愛知万博)、長居公園でも97年なみはや国体、2002年サッカーW杯の時にも野宿者排除の嵐が吹き荒れました。 また大阪市は日雇・野宿労働者2088名もの住民票を強制削除し、高齢日雇労働者や野宿者の失対事業である「高齢者特別就労事業」(年間約3億円)を「予算がない」という理由で削減する計画を進めています。一方で世界陸上には40億もの税金を投入しながら! 大阪市は天皇出席の世界陸上を利用して「環境美化」「公園整備」の名目で野宿の仲間を排除し、仲間の生きる条件を次々と奪おうとしています。そしてその動きに呼応するかのように警察はN君を「微罪」で逮捕し、世界陸上開会式への抗議の声を圧殺しようとしたのです。今どきこんな無茶な手法を使って!
うつぼ・大阪城公園、長居公園の強制撤去、昨年の9・27弾圧(反排除を闘う5名の仲間の逮捕。今年8月9日には全員が執行猶予で釈放)、住民票の強制削除、特別就労事業削減計画、司法・行政が一体となって貧困者の生きる条件を次々に奪おうとしているのです。 貧困者への戦争、棄民化政策とも言える状況の中で行われる世界陸上、そして今回の弾圧を私たちは絶対に許せません。 ぜひとも多くの皆様が私たちと共に抗議の声をあげていただくように心から訴えたいと思います。
野宿者排除の世界陸上弾劾! 大阪府警はN君をすぐに返せ! 弾圧粉砕!闘争勝利!
釜ヶ崎パトロールの会 kamapat@infoseek.jp
大阪府警に抗議の声を! 大阪府警察本部 〒540-8540 大阪市中央区大手前三丁目1番11号 TEL06-6943-1234
( http://kamapat.seesaa.net/article/52668313.html より転載)
8/26(日)記 よろず相談
ブラジルにて こんないんちきサイトでも開けていると、いろいろな問い合わせが舞い込んでくる。 最近の例をいくつか。
日本で、近所にできたブラジル人の教会の騒音と集う連中の迷惑行為が耐えられない。 私はブラジル人が憎い。 …と、こんなのが。 お見舞いと同時にいくつか対策を考えてご返信申し上げたが、その後の音沙汰は、なし。
日本海の海岸で、20年ぐらい前に不可思議なものを掘り出した。 地元の博物館を訪ねても相手にされないのだが… こんなのも。 これも僕あたりは門外漢に近いが、考えられること、そして解明の手がかりをご返信申し上げたが、これもその後は梨のつぶて。
そして今日。 日本のテレビのバラエティ番組担当者から。 巨大ナメクジの映像とデータが欲しいという。 残念ながらございません、と返信しないと。
8/27(月)記 おきらくメディア
ブラジルにて 25日付で転載させていただいた事件。 この事件を日本のメディアがどのように伝えているか、友人が教えてくれた。 http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/osaka/news/20070825ddlk27040189000c.html http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/crime/79357/
これだけ読むと、いかにも容疑者が胡散臭くて悪そうな印象を受ける。 当局の作文を、メディアがそのままコピペしたといったところか。 ジャーナリズムであることを放棄してしまえば、オキラクでけっこうけだらけ。
8/28(火)記 ブラジルの土に生けて
ブラジルにて 子供の送り迎えの待機時間、買い物を兼ねて付近を歩く。 やたらに物乞いが多い。 そうか、今日はこの近くの大きなカトリック教会の守護聖人の毎月の祭日だった。 日本式にいえば、縁日。 物乞いと花売りの多いこと。 物乞いの方は、自分の身体の欠陥などをウリにしている。 「不治の病・シャーガス病を患って…」などと書かれたダンボール紙を持った老女も。 少年が歩み寄ってきて「これでおしまいにしたいから」とバラを差し出した。 これを購入。
家に戻って、石井敏子さん作の壷を探す。 3色のバラを生ける。 と、これまでさして気に留めていなかった自然釉が壷の肌に鮮やかに浮かび上がった。 その輝きに息を呑む。
8/29(水)記 往く八月
ブラジルにて 来客の異常な当たり年だったこの八月。 家庭の事情により、後半数件のお誘い・ご依頼は失礼させていただいた。 多くの来客たちは再び日の本へ。 来月に持ち越しとなった来客の面会予約入りは、とりあえず1件のみとなった。 さあ次回訪日まで家事と本業に専念しよう。
8/30(木)記 中国を笑えない
ブラジルにて 25日付、27日付でご紹介した事件について、少しはまともに取り上げるメディアもあったと友人が教えてくれた。
以下、ご紹介しよう。 東京新聞 2007.8.28(火)朝刊より
世界陸上 開会式前に予防拘束? ホームレス支援者なぜ逮捕
世界陸上大阪大会開幕前日の今月二十四日、メーン会場の長居陸上競技場がある長居公園(大阪市東住吉区)などで野宿者の支援をしてきた活動家が、道路運送車両法違反で逮捕された。支援者らは開会式に伴う「別件逮捕による露骨な事前拘束」と批判を強めている。
道路運送車両法 強引な適用? 「中国の民衆排除を笑えない」
大阪府警警備部などが逮捕したのは野宿者支援団体「釜ヶ崎パトロールの会」メンバーのA容疑者(三一)。同府警は逮捕と同時に関連三カ所を家宅捜索した。
長居公園では今年二月、世界陸上の開催に備え、野宿者のテントや小屋を強制撤去。この際、大阪市職員らと野宿者や支援者たちがもみ合った。Aさんは撤去反対派の中心メンバーだったが、市の要望に応えて弁明書を出すなど「話し合いを重んじる人」(地元住民)だったという。 府警によると、A容疑者は昨年十一月と一昨年十月、排ガス基準(NOx・PM法)に満たない他人名義のトラックの車検を申請した際、排ガス車両規制の対象地である大阪市内を中心に車を使っていたにもかかわらず、規制外の奈良県内を使用本拠地として運輸支局に申請していた疑い。 大阪府警公安三課は「二回も不正な車検を申請しているのは悪質で、逃亡の危険性がある」と逮捕の必要性を説明する。なぜ、世界陸上の開会式前日なのかという点については「しばらく参院選の選挙違反で忙しく、八月は検事のお盆休みもあり、この時期になった」と偶然性を強調。「市民運動を弾圧する意図は毛頭ない」としている。 しかし、この容疑事実での逮捕について、静岡大学の笹沼弘志教授(憲法)は「昨年、一昨年の違反を放置しておいて身柄を拘束する緊急性がどこにあるのか。内容的にも指導、警告で済む話では」と疑義を挟む。 ちなみに大阪府交通環境課によると、大阪ではNOx・PM法の規制対象地域でも、排ガス規制に合わない車が通行車両の19%を占めている。このため、「九月府議会で東京と同じように走行規制条例を成立させる」(同課)予定だという。この点でも今回、なぜ逮捕を急いだのかが理解しにくい。 警察に詳しいジャーナリストの大谷昭宏氏は「明らかに今回の逮捕は別件逮捕だ」と断言する。「開会式から二十七日まで天皇、皇后両陛下が大阪に滞在した。これと関係する」という。 「警察は検事のお盆休みというが、なぜ逮捕が二十一日ではなく二十四日なのか。それは検事や裁判官の判断で、七十二時間以内に身柄拘束を解いてしまうことを恐れたから。戦前は天皇の行幸の際は地域の精神障害者らは予防拘束された。何らかの突発事件を恐れたからだ。今回の逮捕は当時と同じ発想に基づく」 A容疑者には二十七日、十日間の拘置延長がついたが、笹沼氏は「この事案に逮捕令状のみならず、拘置延長も認める裁判所は法の精神を理解しているのか」といら立ちを隠さない。 一方、野宿者の支援団体などは開会式当日、市内で「野宿者排除のもとでの世界陸上に抗議する集会」を開き、大イベントと野宿者排除の動きを指摘した。 大阪の場合、昨年一月にも世界バラ会議を控えた靱公園(西区)と全国都市緑化おおさかフェア開催のための大阪城公園(中央区)で、野宿者たちのテントや小屋が取り壊された。 「これでは北京五輪を控えた中国の民衆排除を笑えない」と大谷氏は語る。 「大イベントに対する異議や排除される人々の抗議は先進国にとってはついて回ること。これはむしろ、その国が強権的な国家でないという証明でもある。それをただ力で排除しようとする日本の役所、この国が全体主義だと世界にアピールしているようなものだ」
8/31(金)記 モンテッソーリ週間
ブラジルにて 日本に出稼ぎに行ったブラジル人たちの馴染めないものに、子供の学校の授業参観がある。 ブラジルでふつう行われていないから、意味がわからない。 他の親たちの差別的な視線も愉快ではないのだろう。
今週は下の子供の学校が保護者の参観を受け入れる、とのこと。 多少の無理をしても、参観。 赤の他人の授業に、シーンとして使えるかどうかもわからないまま撮影と称して付き合っておいて、わが子の授業は知らぬ存ぜぬでは、あまりに情けない。 さて日本と比較するといっても、自分が参観された遠い過去のことしか記憶にない。 クラスメートも教師陣もいいタマがそろっているようで、感動。
日本でテレビ屋続けていたら、子供の授業参観どころか親の死に目も難しかったろうな。
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