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岡村淳のオフレコ日記
     西暦2008年の日記  (最終更新日 : 2009/01/10)
12月の日記・総集編 滝に哭く

12月の日記・総集編 滝に哭く (2009/01/10) 12/1(月)記 3日連続除霊

日本にて
今日は、キリスト教ジャーナリストネットワークの皆さんの勉強会での上映とディスカッション。
とってもなかなかの手ごたえだった。

栃木小山、鎌田、そして飯田橋と3日連続。
3日とも来てくれた人、そしてこのうち2回を仕掛けてくれた人がいる。
ひたすら、ありがたい。

集まり散じて、人は変われど。
仲間と友だちが増えるという思いは、製作パワーの大きな源。


12/2(火)記 実家で諸々

日本にて
東京の実家で、いろいろと用件がたまっている。
そいでもって、渋谷に買出しに。

実家にたまっている過去の雑誌・資料やVHS類。
ざっくり捨てられずにチェックしてみると、思わぬ掘り出し物が。
イヤハヤ、なかなか片付かない…


12/3(水)記 酒池ブラジル肉林

日本にて
「あもれいら」Ⅱの完成記念上映を仕切ってくださるGAUSHOさん。
横浜・大口でラテンなバーベキューハウスを経営されている。
挨拶かたがた、有志を募ってお店にお伺いする。
グルメなお姉さま4名が参加してくれた。
お世辞抜きに喜んでもらい、感謝。

先に来ていた素敵なカップルが心に残る。
新妻は身重。
新郎は「いい父親になりたい」という。
この二人に、あもれいらⅡ、見てもらいたい。
とっても。

http://www.100nen.com.br/ja/okajun/000119/20081202004931.cfm


12/4(木)記 ハンズ通い

日本にて
今日も実家の用事で、渋谷の東急ハンズへ。
近所じゃ手に入らないものがスムースにそろっちゃう。

楽しいものがてんこ盛り。
心と時間に余裕があれば、全館じっくり歩いてみてみたいものだ。
ブラジルの家族にも見せたい…

近くに林立するネットカフェでメールの送受信をはかる。
禁煙席が満席のケースが多い。
もちろんそういう店は、パス。


12/5(金)記 関西IN

日本にて
夢の超特急で、関西へ。
首都圏どっぷりの身に、関西の存在はとても刺激的。
ブラジルの子供たちに、というより本人が欲しくなってとってもレアなご当地グッズを購入。
さっそくケータイストラップを交換。

地下鉄のアナウンス。
「扉にご注意ください」。
「トビラ」のアクセントが、怪獣の名前みたいでよろしい。


12/6(土)記 尼崎の勝者

日本にて
六甲の山並みに神戸港の気配を感じつつ、尼崎IN。
気心の知れたメンバーと再会。
上映会場は、ぐっとグレードアップ。

あもれいらⅡ、熱く受け入れていただいた。
辛口の友人からの最大限の賛辞。
またしても、不思議な出会いがいくつも錯綜。

打ち上げは、昭和通りの庄本酒店。
酒は、売るほどあり。

ただ、感謝。

また勘兵衛でも気取らせてもらうか。
「勝ったのは、あの子供たちだ」。


12/7(日)記 湘南台は、富士見台

日本にて
午前7時台に尼崎を発つ。
新横浜からJRと小田急を乗り継いで、湘南台を目指す。
途中、地下鉄を使うと早いことを知らず、接続も悪くて神奈川県内の移動のみで1時間半近くかかる。

湘南台近くで視界に飛び込んできた富士山に、息を呑む。
そうか、そういうことだったのか。
昨日は神戸港を望む兵庫。

上映会場のCHACARAは、あっぱれのひと言。
主催の伊藤さんが「クルージングみたいでしょ?」と。
日本の豪華客船のシアターで上映をしたこともある。
CHACARAの方が上。

うれしい面々にご足労いただく。
星野さん、浅野さんらから鋭いコメントをいただく。

こうして、岡村ワールドのひとつのクライマックスが封印を解かれました。


12/8(月)記 ネカフェに泣く

日本にて
すでにけっこう疲れが。
ひとつまちがえたらカゼだ。
昼から鉄路、広島に・・・

まずは目黒駅のネカフェへ。
畏友・星野智幸さんがさっそく昨日の拙作お披露目上映のことを書いてくれていた。
http://hoshinot.exblog.jp/  (12月7日付)

上野英信と松下竜一の故事に習って、泣かせていただく。
自慢にもならないが日本全国、小生ほどネカフェを行脚している人も多くはないだろう。
ブラジルはもちろん、フィリピン、カンボジア、アメリカでもネカフェを利用した。
いろいろ回って、相当な時間を過ごしてきたが、ネカフェで泣いたのは初めてのような気がする。
星野さんの文章に泣かされるのは、90年代以来、2度目か。

ありがたい。


12/9(火)記 広島デビュー

日本にて
午前中は広島大学にて。
夕刻より市内にて上映。
夕の部は市民グループの主催。
これがとっても盛り上がった。

よくぞこれだけノリのいい人たちがそろってくれたもの。
楽しかった。
仕掛けてくれた友に、感謝。


12/10(水)記 広島→長崎

日本にて
広島駅に向かう在来線は、濃霧のため、遅れ。
博多から長崎に向かう特急も、霧のため遅れる。
なんとも広範な霧。

長崎のブータンといわれる三ツ山へ。
長崎純心聖母会の本部。
昼、夜と2回に分けて黒いベールのシスターたちに「あもーる あもれいら」第1部をご覧いただく。
シスターたちのノリのほどは、山がどよめきわたるほど。

ミナスジェライス州のインディオたちに、僕の撮影した彼らの祭りのビデオを披露した時の空気を思い出す。
テレビジョンの守護聖人・聖クラーラの御加護ここに極めり。
この仕事、やってよかった、と思う。


12/11(木)記 「蘇る」

日本にて
午前、恵みの丘長崎原爆ホームにて上映。
建物入り口付近の階段に描かれた紅蓮の炎に目を見張る。

後に建物を一人ゆっくりと回った際。
これは本田利光さん作の彩色壁画の一部であったことを知る。
長崎の原爆被害と復興を描いた作品で、タイトルは「蘇る」。

志の高さ、深さに痛く打たれる。
しばし、作品の前から動けなくなる。
壁画に、これほど感動した時があっただろうか。


12/12(金)記 長崎→東京→仙台

日本にて
昨夕、浦上駅を発つ。
JRを乗り継ぎいで今朝、いったん東京の実家に戻る。
午前中は実家の方の用事。
午後から、仙台へ。

佐藤さんの軍艦工房で、「あもれいら」第1部の副題入れ、「フマニタス」の細かい手直しをお願いする。
軍艦近くの回転寿司で、締める。

「あもれいら」第2部も1箇所、直す必要ありそう。
誰にも気づかれないうちに…


12/13(土)記 宮城→茨城→東京

日本にて
仙台から常磐線で南下。
ウリが「合宿の」なんていう駅が目に付く。
原発があったり。

茨城で南米からの出稼ぎ労働者の子らの学童保育を営む友人を訪ねる。
「あもれいら」第2部の出張上映。
拙作で描かれる子供たちの親の問題と、学童保育の子供の親たちの問題が大いに重なるという。
現場を持つ人の声は重い。


12/14(日)記 東京っ子

日本にて
さあこれから、あますところ1週間。
成田に行くまで、東京を出る予定は今のところ、ない。
実家の諸々、そして今後のための仕込みに当たりませう。


12/15(月)記 東横っ子

日本にて
ちょっと訳アリで現役女子大生と渋谷でカフェ。
のち、ブラジル用と実家のための買い物。
渋谷も、歩いていてもひと頃ほどティッシュをもらえなくなった。


12/16(火)記 原宿→リベルダージ→ラサ

日本にて
午後から、友人宅へ出張上映。
その前に買い物を。
交通ルートを考慮して、原宿へ。

ちょっと遠回りして、竹下通りを通ってみた。
じゃーん!
祝祭、バザール。

原宿を知りたがっているブラジルの娘が好むリバ(リベルダージ)の規模を巨大化した感じ。
バザールのあでやかさ、あざとさ、いかがわしさ。
ワクワク感も否めない。

チベットのラサも思い出す。
パルコル。
途切れることのない人出。
風体から奥地から来たと見られる巡礼ギャルたちが「オンマニペメフム」と歌い唱えながらパルコルを回る。

原宿の竹の子族の踊りと雲南の歌垣の共通点を、日本映像記録センターの入社試験の作文に書いたっけか。

少女たちの、えとのす。


12/17(水)記 原点世田谷

日本にて
「優れたドキュメンタリー映画を観る会」の飯田さんを世田谷に訪ねる。
世田谷はわが遺跡発掘時代の原点でもある。

飯田さんが、日本のドキュメンタリー映画関係者何人かの消息を教えてくれる。
「生活の方はだいじょうぶなんですか?」
「で、食っていけるんですか?」
とつい口に出てしまう。
「テメーに言われたかねえよ!」
といったところか。
ほんと、テメーの方を考えないと。


12/18(木)記 PARC交霊会

日本にて
さあPARCでの忘年上映会。
これで今回の訪日の公開上映会は終了。
いろんな人たちが程よく集まってくれた。
まんべんなく質疑応答もあって。

「ブラジルの心霊画家」を披露。
牛山さんと僕(プラスアルファー)の、最高のコラボ作品だったかな、と今回、気づく。

こういう楽しい講座を、またたしなみたいもの。
作品は、まだまだあるんで。
皆さん、よいお年を!


12/19(金)記 東京死屍累々

日本にて
きっかけはネカフェで見た新聞の記事だった。
東京大空襲・戦災センター  http://www.tokyo-sensai.net/
での「高校生たちが見た東京の被災樹木展」(12月27日まで)。
これだけはぜひ見ておこう、と決意していた。

地下鉄の駅を降りて地上に出る。
多分に胸を締め付けられる。
広島では特に感じなかったが、長崎で覚えた感覚。
万単位の死者たち。

1945年3月10日未明。
3時間のうちに、10万人近い人間が殺戮された。
センターの帰りに立ち寄った猿江公園だけで、阪神・淡路大震災の2倍以上の死者が仮埋葬されたという。

このセンターは東京や戦争に関心を持つ者にとって必見だ。
そして、被災樹木の沈黙の雄弁さ。


12/20(土)記 目黒散策

日本にて
地元の中央郵便局や、ネカフェ通い等のため郷土目黒を歩く。
ここのところ、実家でもささやかな炊事をしている。
スーパーばかりでの食材の購入も芸がない。
かつてあったはずの八百屋等を探してみるが…
多くは消滅したようだ。

少年時代の思い出、さらに厚手式土器(縄文土器)時代の記憶がよみがえる。
明治時代の好古少年たちは採集した土器片を入れるズタ袋を持って、この一帯を闊歩したという。

新たに移転・オープンしたという郷土資料館の目玉土偶を今回は拝めなかったな。


12/21(日)記 成田ネカフェおさめ

日本→
さあ、成田へ。
房総の山と水田は、だいぶ冬枯れた。

第2ターミナルはヤフーカフェがありがたい。
今日は、空席待ち。
これにて、年内日本のネカフェおさめ。


12/22(月)記 水の都サンパウロ

→ブラジル
サンパウロ国際空港に、無事到着。
タクシーの運転手と。
「最近、雨はどう?」
「ポルトガル語、読める?」
「もちろん」。

今日の新聞を渡してきた。
一面トップの写真が、水没した幹線道路。
我が家の近くだ。

無事、帰宅。
午後より、キョーレツな雨。


12/23(火)記 人民大移動

ブラジルにて
クリスマス明けから、急きょ遠征することに。
オンシーズンの極みだが、奇跡的にフライト、宿の確保なる。

それやこれやで、街に出る。
メトロは昼前から混雑。
年末の人民大移動を実感。


12/24(水)記 年の瀬旅支度

ブラジルにて
時差ぼけを引きずったまま、クリスマスを迎える。
午前中は開いている店がそこそこある。

明日から、急きょお仕事旅行をすることになった。
特殊オーダー品の買出し。

こちらの家族で、ささやかに預言者イエスの誕生をお祝いする。


12/25(水)記 快運転

ブラジルにて
妻の実家で、クリスマスの昼食の集い。
久々にエンジンをかける。

通常の数分の一の市内の交通量が、快適。
しかし休暇時期は時々、トンデモ運転をかますのがいるので、油断はできない。

明日からの旅へ、チューンナップを開始。


12/26(金)記 滝に哭く

ブラジルにて
今年最大。
ドラマチックすぎる。
どころか、10年に1度もない・・・

異質のスペシャルドラマが、かち合ってしまった。

そして、滝で気付いた。
滝に哭いた。


12/27(土)記 オーバー・ザ・ワイド

ブラジルほか
20年以上前の取材の記憶と、ノウハウがよみがえってくる。
ワイド画面に収まりきらない風景というものが、あった。
滝から、死生観を学ぶ。
滝に、運命づけられた人生。


12/28(日)記 赤滝

ブラジルほか
息を呑んだ。
というより、息が止まった。

滝が、紅く染まっていた。
思わずご神体の方へ引き寄せられていった。
そして、手を合わせていた。

滝は、よろずのヒントと回答を授けてくれている。


12/29(月)記 おっとり刀

ブラジル→
緊急事態により、日本に向かうことになっていた。
年末年始の超オンシーズン。
今晩の便が奇跡的に取れた。

取材先からサンパウロ国際空港に到着。
国内線はオーバーブッキングもなく、時間通りに飛んでくれた。
即、タクシーで我が家へ。
年末休暇のため、通常の半分以下の交通量。
夏の風物詩・豪雨による道路冠水も今日はなし。
ありがたし。

妻が、荷物を準備していてくれる。
その他、気づく限りのものを詰め込む。

再び空港へ。
間に合った…


12/30(木)記 機中にて

→アメリカ合衆国→
いちばん後ろの席。
まー、よくも席が取れた。

隣は、日系ブラジル人の青年。
日本語の口語はパーフェクトに近い。
僕あたりには少し観察すると、おそらくブラジル人だと察せられる。
新聞が配られると、朝日新聞をチョイスするではないか。
日系ブラジル人で日本語の新聞を読むというのは、たいへん高度のレベルだ。
聞くと、サンパウロ州奥地の出身、日系三世。
日本で働く家族を訪ねるのが主な目的との事。

彼の出身地は「勝ち組事件」で知る人ぞ知るところ。
それを言うと、彼のひいおじいちゃん、おじいちゃんが臣道連盟だったという。
勝ち組を代表する「親睦団体」だ。

シンドーの 裔は朝日か 歳も暮れ


12/31(金)記 日本ふたたび…

→日本
日本ふたたび…


成田に、迎えはいない。
いなくなった。
リムジンとタクシーで、目黒の実家へ。
正月飾りが少なくなった、と運転手さん。

久々に般若心経を唱える。


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岡村淳 :  
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