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岡村淳のオフレコ日記
     西暦2011年の日記  (最終更新日 : 2012/01/01)
4月の日記・総集編 サンパウロの青い風船

4月の日記・総集編 サンパウロの青い風船 (2011/05/03) 4/1(金)記 ジョーダンの構え

ブラジルにて
日本で、在サンパウロの人に届けてほしいと薬を預かった。
どういう薬かはこちらもよく理解していない。
ものが薬なだけに、こちらがお届けを後回しにしているうちに相手に死なれでもしたら後味が悪い。
昨日、指定の場所に届けにいくつもりだったが、さしせまる銀行関係の手続きに時間をとられて果たせなかった。
今日中に届けないと。

地下鉄を使用するが、市内の交通費もバカにならない。
ついでに気になっていた美術館の特別展を見にいく。

ニューヨークに居を構えるブラジル人のアーチスト、ヴィック・ムニスの「聖遺物安置所」展。
これは笑えた。
ジョーダンも、ホンキでつくればアートになる。
締切りが迫る祖国向けの原稿のために、というやましい動機もあったのだが、これは書ける。
お楽しみに。

思えば先の祖国では3・11の当日、地震発生前の午前中に茅ヶ崎市美術館で椿画展をみたのが、美術展を訪れる最後となっていた。
今日の展示を鑑賞している間、しばし祖国の原発災害を忘れることができた。


4/2(土)記 FUKUSHIMAから遠く離れて

ブラジルにて
拙宅では日本語新聞の他に、サンパウロ発行の有力2紙の日刊紙を購読している。
手にしてまず漁るのが、日本の原発関係のニュース。
さすがにここ数日、すでにトップの座は降りている。

一紙は北京からの特派員報告。
もう一紙には、「京都新聞によると」という引用が。
在日のブラジル人ジャーナリストの相当数が西日本、ないし近隣諸国に退避したとは聞いていたが。
当然ながら、ほにゃけたニュースや「旧聞」ばっかし。

ジャーナリスト様々。
御用ジャーナリストよりかは、まだいいか。
東京電力のカネで中国旅行をかましていた日本のマスコミ幹部のそれぞれの言い分を拝聴したいものだ。


4/3(日)記 サンパウロの青い風船

ブラジルにて
4月2日は国連の定めた世界自閉症啓発デー。
サンパウロでは今日、日曜の朝8時からマニフェストのウオーキングを行なうという。
我が家あたりからだと、自動車で行くしかないところ。
よく段取りもわからず、日曜の朝にブラジル人がどれだけ集まるかも疑問。
まあ行きがかり上、家族4人で出かける。

人がいるのかよ?と疑ってかかっていたが…
そもそも集合場所近くには、すでに駐車スペースもむずかしい。
そこそこ、来てるじゃないか。
8時に遅れては、と車を止めてから家族で走り出す。

サンパウロの自閉症関係の団体の共催イベント。
活発なグループの音頭取りで、各グループや行政等々との調整、資金集めなど労多い企画の開催にこぎつけたとのこと。
8時には「あと少ししたら開始」と日本の官房長官並みのアナウンス。
「あと少し」は30分強だった。
自閉症のシンボルカラーは、青。
青い風船の膨らましを手伝う。

場所は、サンパウロの新たな「ポストカード」と呼ばれる吊り橋付近。
延々と続くウオーキングの行列は力強く、美しい。
知ってる顔も、ほとんど来ていた。
通常なら車でもエンコしなければ歩くことも立ち止まることもない場所。
橋のコンクリのわずかな隙間から屹立する若木。

市民へのマニフェスト、というより自分たちにはたくさんの仲間がいることを体感する好企画だった。
最近のデータではアウチスト:自閉症の人の割合は百人あたり一人だという。
日本の被災地のアウチストとご家族の方々に、青のエールを送りたい。


4/4(月)記 はるかなる極東

ブラジルにて
昨夕、家人に言われるまでブラジル国際ドキュメンタリー映画祭のことをすっかり失念していた。
ブラジルに戻ってから、こちらの新聞も日本の原発被害の記事ばかり見ていた。
そもそも例年、新聞の付録としてついてくる上映作品の一覧の小冊子もなかったような。
自粛か?ってブラジルが極東の杜撰な国の災害を受けて自粛するはずはないか。
オンラインでプログラムを見ても、イマイチ食指が動く作品もなく、そもそもイメージもわかない。
そもそも今年は例年より地味な感じ。
出品国も南北アメリカにヨーロッパばかり、そのほかは…イラン、中国、インド、オーストラリアか。

家族の用事を済ませて、夕方から3本ほど見るが…
ポルトガル、ブラジル、チリの作品をたしなむが、どれものめり込めない。
そもそもスクリーンの下に張り出しスクリーンで字幕を投影するのは、見にくいことこの上ない。

料理でいえば、自分で作ればそこそこのものが食べられる。
でも、人様の作った、こりゃかなわない、という食材と腕の作品もいただいて舌を肥やしたいものだ。


4/5(火)記 ドキュメのよろこび

ブラジルにて
「他人と同じものを読んでいれば他人と同じ考え方しかできなくなる。」
(「ノルウェイの森」村上春樹著より)

ブラジルくんだりまで戻ってきて、ネットの日本語の情報で原発不安の上書きばかりをしていてもシャレにならない。

家族の夕食の下ごしらえをして、キティちゃん水筒にほうじ茶を入れて、昨日に引き続きドキュメの森に。
今日は2館を往復、3本たしなむ。

昨日とうって変わって、どれもすばらしかった。
素直にかなわない、あっぱれ!の3本。
小さき人たちの力になるドキュメンタリー。
至福の喜び。

カトリック神父による神学生への淫行の数々を告発するメキシコの作品。
ブラジルの巨大メーカーの食肉工場での劣悪な労働を問うブラジルの作品。

そしてオランダ人監督がインドネシアを舞台にした「Position Among the Stars」!!
インドネシアの、ど田舎に暮らす老女がジャカルタのスラムに暮らす息子や孫たちを訪ねるという話。
うますぎる。
これがドキュメンタリーであるなら、ちょっと僕も考え直さなければいけない。

極東の鎖国が核汚染物質を御意見無用で地球上に垂れ流しているのと無縁な世界の状況のようで、この3本のどれもが祖国の暗闇に光を当ててくれているのを感じる。


4/6(水)記 移民のたはこと

ブラジルにて
在ブラジルのよく知らない日本語教師から、オンラインでやたらに日本を恐れ、嘆く書き込みあり。
かなりこっちとかみ合わない。
いま、ブラジルで日本語教師を生業としていることの危機感がまるでないことが、かえってホラーかと。

ブラジル当局の規制により、今後は実質的に日本からの食糧品の輸入と持ち込みは不可能となった。
まあ、こっちで日本のナミの豆腐よりうまいのが簡単に手に入るし、納豆だって次回訪日の際はブラジル産のを祖国に義捐持参したいほど。
食べるラー油は自分で作るようになったし。

そうか、カレー粉は日本産の方が。
センベイもあったな。
欲をいえば、西日本系の刺し身醤油。
あと、家族の好物のカルピスとか。

ブラジルの日本語教師の面々は、日本出稼ぎのための短期日本語講座、なんてのを近年のウリにしていた。
いまや出ニッポンの「デカセーグィ」の群れが後を絶たない状況。
3・11以降の天災と人災の「おかげ」でこんな講座はタダでも人が来るかどうか。
かくいうこっちも日本語ドキュメンタリーの作り手など、日本語教師以上に出る幕はなさそう。

無能の人。
河原石でも売るか。
こっちの川には、河原石もなかったっけか。


4/7(木)記 カトリーナの思い出

ブラジルにて
昨年以来の懸念だったブラジルの外国人IDカードの再発行。
どうやら、できあがったらしい。
あとは連邦警察に行ってみるしかない。
書類受理までにはえらい手間がかかったが、最後の受取りはあっけないほど。
まあこれで堂々と出入国できる。
いま強盗に襲われたら命にかえてIDカードを死守してしまいそうで、こわい。

突然のことで、今日の予定をすべて組み替える。
して夜、予定とは別のドキュメンタリー映画を鑑賞。
6年前のニューオーリンズのハリケーン・カトリーナからの復興の記録。
ビジュアルな意味では、登場人物、情景にあまり被災者観がない。
監督は女性で、ブラジル人だった。
カトリーナによる死者は、約1400人とか。
今度のブラジルドキュメンタリー映画祭のカタログをざっと見ると、他にもこのハリケーンを扱った作品がある。
死者の数でいうと、今度の東日本大震災はカトリーナのおよそ10倍。

今後、震災津波原発モノのドキュメンタリーが日本でいちジャンルを形成するほど製作されるんだろうな。

ちなみに、アメリカでは軍の気象学者が自分の恋人や妻の名前をハリケーンにつけた由。
日本でもジェーン台風、キャサリン台風なんてのが米軍占領時代にあったかと。
今度の国難にも女性名はいかがか。
原子力何とかや東電の顔出し連中の夫人名など、知りたくもない。
しょうがない、やはり陣頭指揮の管首相のご夫人名ですかい?

その前に悪魔の原発に「もんじゅ」などという罰当たりな命名をやめていただかないとね。


4/8(金)記 その後の下手に描きたい

ブラジルにて
今日ももう少しドキュメンタリー映画祭で何本か見ておこうかと思っていた。
しかし次回訪日が迫り、新たな上映用の素材を準備をしなければならない。
旧作の場合は、けっこう手間がかかる。
夕方まで、これに専念する。

現在、ふたたびブラジル訪問中の森一浩画伯と会食。
3・11前後で作風が変わっていればまた撮影を、とも考えてみた。
日本ではニュース漬けで体調を崩したとのことだが、直ちに作風に影響するというレベルではないようだ。
それより撮影済みの「サルヴァドールの水彩画」の編集を具体的に考えないと。
「下手に描きたい」は密室ドキュメンタリーだったが、「サルヴァドール…」はロードドキュメンタリーで森画伯をフォローしている。

お楽しみ短編1本、「あもれいら」第三部のまとめの後ぐらいかな。


4/9(土)記 ピンガ相応

ブラジルにて
昼、家族の記念ごとにちなんで、徒歩圏にあるミナス料理屋へ。
ミナス・ジェライス州はブラジルの内陸で、保存の効くこってり系の料理が主。
ミナスはブラジルの国民酒・カシャッサ(ピンガ)の逸品の産地としても知られる。
カシャッサベースのカイピリーニャを頼むと、味わいからして逸品を使ってくれた感じ。
勘定が心配だが、カイピリーニャにしても逸品だと格別と体感。

さあ明日までのドキュメンタリー映画祭、観る方は今日の1本で打ち止めにしよう。
トリにふさわしく話題作「Life in a Day」でしめる。
Youtubeの投稿映像をもとに構成されたとのこと。
ウケ狙い、仕込みも感じさせるが、どうぞご勝手に、といったところか。
「GENPATSU」「FUKUSHIMA」あたりをテーマにして挑んでいただきたいもの。


4/10(日)記 エルヴァス・フィーナス

ブラジルにて
日曜の路上市へ。
魚をさばいてもらっている間、香料売りの屋台を見る。
ざっと見ただけで、香料売りだけで3軒。

先回の訪日の際、西荻窪APARECIDAさんでいただいたチキンのソテーの味付けがやたらにうまかった。
そのヒミツを聞くと、ブラジルで入手した「ノルデステ(北東部)の調味料」というのを使ったとのこと。
その名前のものは見当たらなかったが、チキンや魚にぴったしという「細かい香菜類の調味料」というのを売場のおばちゃんにすすめられて購入。
ちょっと味見しても、よろしい感じ。

それにしても、いろんな調味料あり。
せっかくのブラジル、こっちの味も楽しませていただかないと。


4/11(月)記 贈り物

ブラジルにて
日本で買ってきた新書を読んでいる。
ずっしりと重いPCが動くのを待つ間だけでも、けっこうページが進む。

内田樹著「街場のメディア論」(光文社新書)、まことに面白かった。

(前略)本を書くというのは本質的には「贈与」だと僕が思っているからです。読者に対する贈り物である、と。
 そして、あらゆる贈り物がそうであるように、それを受け取って「ありがとう」と言う人が出てくるまで、それにどれだけの価値があるかは誰にもわからない。その書きものを自分宛ての「贈り物」だと思いなす人が出現してきて、「ありがとう」という言葉が口にされて、そのときはじめて、その作品には「価値」が先行的に内在していたという物語が出来上がる。その作品から恩恵を蒙ったと自己申告する人が出てきてはじめて、その作品には浴するに値するだけの「恩恵」が含まれていたということが事実になる。


なぜ、オカムラ作品上映会はカンパ制がが原則か。
中沢新一さんの書かれたものに触れてその人類史的意味がわかってきたように思っていたが、さらに明確になった。

贈与を受けたら返礼しなければならない。すべての人間的制度の源にあるのはこの人類学的命令です。

NHKによるパクリ事件が、まさに人道に反する呪われた行為であり、それを僕が作家生命をかけて、人として糾弾してきたのは当然のことと再確認させてもらった。


4/12(火)記 「この国の原子力政策」

ブラジルにて
原発信仰は、まさしくたちの悪い新興宗教のレベル。
教団による大量殺人行為にも疑問を持たない。
それを支えているのはカネと利権、唯我独尊の傲慢と無知か。

ところで、実際の宗教の方は、原発問題をどうとらえているのか。
特に後出しジャンケンではなく、3・11以前にどのような発言をしているのかは興味深い。

日本の友人が、すごいものをくれた。
月刊誌「福音と世界」新教出版社刊、2011年1月号。
キリスト教プロテスタント系の出版社だ。
して、今年の新年号の特集が「この国の原子力政策」!!
これはもう預言書のレベル。
静岡、佐賀、青森とまさに原発の現場ではたらく牧師たちからの魂の叫び。
鉛筆で線を引きまくってしまった。

(前略)そもそも放射能と人間とは共存出来ないものである、「軍事利用」も「平和利用」もないということを胸に刻まなければならない。放射能の犠牲は世代を超えてすべての人々に及ぶ。そして原発の場合、分けても原発立地の人々や、原発労働者など、弱い立場の人々に始めにしわ寄せが来る。
(中略)
 私は全ての原子力政策は廃棄されることにのみ意義があると思っている。放射能と私たちが共存できないことは、核兵器や放射能兵器による多くの犠牲者の人々や、原子力産業の巨大な構造の中で、傷みを追い続け、命を削って犠牲となってきた人々の叫びによって知らされてきたからであり、「知らされた者の責任」があると私は思うからである。(後略)
『佐賀に住んで』野中宏樹著より


仮にもキリスト者を自認する人に、以下の言葉を捧げたい。

(前略)神は私たちに、隣人の命を守り、未来の子たちへ豊かな環境を継がせるよう、期待し託している。
『日本の原子力政策は相当に灰色―見張り人として教会は』内藤新吾著より


新教出版社のHPは、 http://www.shinkyo-pb.com
来週、訪日したら、買占めのそしりを受けないレベルの部数を買って友人知人に配りたい。


4/13(水)記 ブラジルのプルトくん

ブラジルにて
日本の友人に頼まれたものを探しに、大きな菓子屋へ。
リクエストの品はなかったが、かわりにトンデモなものを見つけてしまった。
日本でヒンシュクも買いそうだが、辛口の友人知人にはウケそうだ。

来週のAPARECIDA上映の時にでも披露させていただきませうか。
格納容器からの放射線漏れに注意しないと。


4/14(木)記 マリナちゃんをご紹介します

ブラジルにて
祖国存亡のこの時局に…
こんなメールがきた。

マリナです!覚えてないですか?

私との事、やっぱり考えてもらう事は出来ませんか?
私と会う関係を描く事は出来ませんか?
見ず知らずの私に突然会うのは躊躇いがありますか?
でも一度お会いしていただければ私が嘘を付いてないって分かってもらえると思うんです。
突然過ぎて受け入れるって所までは難しいと思いますけど…
折角の私に訪れた一世一代のこのチャンスを何もせずに終わりにはしたくないんです…
きっと今は疑い半分の目で見られてしまっていると思いますが、きちんとお話をすれば分かってくれる人だって信じております。
私の選んだ人はそんな酷い人ではないって、思いやりのある人だって私はそう信じてます会いに行っても構いませんか?
あの時ちゃんと聞けなかったから…ご迷惑はかけませんので何処に住んでるか教えて下さい…


はーい、ブラジルに住んでまーす!
日本の住所は福島にしておくか。


4/15(金)記 小泉さんのこと

ブラジルにて
小泉照男さんの訃報に接する。
享年九十。
在ブラジルのお嬢さんからお電話をいただいた。
亡くなったのは3月10日。
奇しくも祖国にて、淺野さんと小津の茅ヶ崎館で最新作「南回帰行」を共有した日だ。
お嬢さんはすぐにメールを送ってくれたというが、どこにまぎれたのか、触れることがなかった。

近年、小泉さんはサンパウロのご自宅で静養と入院を繰り返されていた。
電話に応答がなく、小泉ファミリーと懇意にしている日本の宮城在の共通の知人に近況をご存知かうかがおうと思っていたところ、この度の地震となった。
宮城の人のところには電話も郵便物も受け付けられない状況となってしまった。

徳島県生まれの小泉さんは、中学生の時に両親らとブラジルに移住。
敗戦後から、巡回無声映画の弁士を務めるシネマ屋として活躍する。
日本の人情芝居が大好きでアマチュア劇団の聖市演劇研究会に参加、長らく座長をつとめ、遠くはアマゾンから隣国のパラグアイまでの慰問公演を続けていた。
1990年代になると古くからの芝居仲間は次々と他界、若手の座員たちは日本に出稼ぎに行ってしまった。
それでも芝居をやりたい。
小泉さんはシネマ屋時代に台詞をすべて暗記してしまった「番場の忠太郎:瞼の母」をひとり芝居にアレンジすることを思いつく。

僕が小泉さんとご縁をいただいたのは、僕のブラジル移住の翌年の1988年から。
当時、家族で食堂を経営していた小泉さんのお宅でさんざんご馳走になり、ビールを次々と開けてくれた。
「すばらしい世界旅行」2本、「フリーゾーン2000」1本を小泉さんを主人公に製作させていただいた。
取材を超えて、親戚のようにお付き合いさせてもらった。

ひとり芝居時代の小泉さんを見つめた「お涙ちょうだい!ブラジル移民のひとり芝居」は日本のテレビ向けにひとり取材の作品を製作していた岡村の思いが重なるこだわりの1本。
その、ひとりで生きるという宿命のテーマは奇しくも「南回帰行」で再臨界を迎えている。

小泉さんはブラジルの日本人芸能関係者のなかでも、花があった。
ブラジルの映画人から日本人の役者の紹介を頼まれて、小泉さんがパステル屋のおやじ役で見事、怪演を披露してくれたこともあったな。
小泉さん、楽しかったです。

作品の登場人物がヒアアフターに送るということ。
それにきちんと向き合うこと、それも宿命。


4/16(土)記 納豆の納得

ブラジルにて
日本で3・11に遭遇して、3月末に日本を発った岡村がブラジルでいちばん食べたかったものは何でしょう?
答えは、納豆。

通常ならスーパーで3パック・タレつきで100円以下という申し訳ないぐらいの値段で山積み売りされていた納豆が、見事に姿を消してしまった。

ブラジルではサンパウロ産のものが2種類あり、加えて日本からの冷凍輸入ものも売られている。

さて次回訪日が近づき、ブラジルから義捐納豆でも持参しようかと思い立つ。
すると東京でも少しは出回るようになり、熊本産の納豆なども目につくなった由。

そういえば、こっち産の雑誌「BUMBA」(すでに10ヶ月近く最新号が出ないというドーラク有料誌)の数号前に知人が納豆そのものの作り方を書いていた。
挑戦。
何度も茹でては冷ます、と半端ではない。
こっちの市販の納豆を種とする。
夏場で12時間程度ねかす、とのこと。

今朝、試食。
むむ、大豆の茹で具合が甘かったか。
まあ、サラダ感覚でいけるか。

少し納豆についてネットで調べてみる。
そうか、納豆菌は稲藁に。
現在の日本での最大の生産地が茨城、最大の消費地が福島というのに心打たれる。
FUKUSHIMAよ、なぜにそれほど納豆を好む?

納豆にはさまざまな薬用効果があることが知られている。
ひょっとすると、放射線にも?

福島に邪悪かついいかげんな原発を押し付けたのは、空虚なる中心を持つ東京の利権屋ども。
アマゾン地方の猛毒蛇の毒に対して、アマゾン周縁の、日本のJICAや御用学者・御用マスコミが「不毛」と烙印を押した地域に生える植物が解毒化する作用を持つことが、最近の研究でわかった。
大自然と、それを畏敬して寄り添い、感謝しながら生きる民衆の潜在的な智恵がある。

納豆の粘り。
それにはまず、雑菌の侵入を防ぐこと。
そして食用前に、同じ方向によくかき混ぜること。
訪日まで、納豆が主食となりそうだ。


4/17(日)記 岡本惇

ブラジルにて
愚生の名は、漢字にして三文字。
「岡本」にされたり、「淳」の字が違っていることは時折あるが、三文字中の二文字の間違いというのは、なかなかレア。
切手やお札なら、相当の値が出るかも。

ドキュメンタリー映画のメルマガ「neoneo」の新刊が15日に到着。
http://archive.mag2.com/0000116642/index.html
編集後記にあるが、編集者の方が、風邪で寝込んでいるなかでの発行である。
さすがに本文中の名前は誤変換されていないし、訂正依頼も差し控えることにする。

ちなみのこの編集者の方は、あの小川紳介監督のプロデューサーを務めていた人である。
つまらない拙文にも、いつもありがたく心のこもった返しをくれている。
人を乗せるのが、いい意味でうまい人だ。
僕の関わった人のなかでは、そのうまさは作家の星野智幸さんと、この伏屋博雄さんが抜群である。

こういう人に、作品のプロデュースをしてもらっていた監督がうらやましい。


4/18(月)記 聖週間脱出

ブラジル→
夕方、通常より少し早めにサンパウロを出家。
サンパウロ国際空港。
出国のための、この列はなんだ。
世界最大の大蛇アナコンダの最長サイズクラス数10頭分ぐらいはある。
福島原発爆発後の成田も、かくや。

何シーベルトぐらいか、X線検査をくぐって出国審査を終えるまで1時間はたっぷりと。
家族連れのブラジル人が多い感じ。
そうだ、今週後半から聖週間:イースターだ。
次の日曜日が復活祭。
すでに休暇モードのため、この混雑か。
ブラジルでは未成年の出国には親が一緒でも、登記所で認証を受けた書類が必要になる。
体験者として語るが、これがけっこうな手間。

祖国に復活ありや。
原発には永眠を。


4/19(火)記 壬生義士と、ゴジラ

→アメリカ合衆国→
早朝のニューヨークJFK空港に到着。
入国審査に約1時間の列。
荷物の通関と乗継ぎ便への受渡しをして、エアトレインで第8ターミナルから第1ターミナルへ。
これも慣れた。
JALのカウンターの開始時間を待つ。

アメリカン航空とは雲泥のサービスの差のJAL機中へ。
さあ機内映画のパンフレットをわくわくと開く。
むむ、地味。
それでも数は多い。

お、滝田洋二郎監督「壬生義士伝」があるではないか。
かつて、さる先輩が僕に執拗に海賊版の提供してくれると言い続けたが、かたくなに拒んでいた。
仮にも大学の映画サークルにいた人のこういう行為は、受け入れがたい。

さて、晴れて合法的に堂々と鑑賞。
中井喜一扮する盛岡・南部浪士のソフトな東北弁を聞いただけで、もうキてしまう。
剣の達人でもあり、義を重んじる主人公は郷里の妻子を支えるため、京都にのぼり、末期的な保守政権の用心棒集団・新撰組に入隊する。

新撰組が仕えるのは、征夷大将軍であることを思い、はっとする。
その本来は、東北の土民ども・蝦夷を征伐する長である。
それを任命するのは、帝、天皇だ。

万世一系をうたう天皇家のルーツらしきものが日本史上に現れるのは、弥生時代の末から古墳時代にかけてとみられる。
それ以前の縄文時代は東日本、わけても東北の方がはるかに文化的に進み、優れていた。
東日本の縄文文化は、人類史のなかで輝く奇跡の誇るべき営みだと思う。

しかし、オオキミ:ミカドの出現以来、ひたすら東北は蹂躙され、搾取され、さげすめられてきた。
思えば平将門の首がのちの征夷大将軍、さらに天皇の居城となる江戸城:皇居をみすえる今の大手町あたりに飛んできたというのも暗示的だ。
20世紀になってからも凶荒時に東北の民は娘を売り、第二次大戦敗戦後は高度経済成長を可能にした労働力として東京を核とする日本国を底辺から支えてきた。

そして3・11。
ふりかえれば貞観大震災の以前から東北はミカドを象徴とするヤマトに討たれ、奉仕を余儀なくされて、あざけられてきた歴史を持つ。
現天皇のメッセージも、ここまで認識しての発言であれば、また趣が違っていたことだろう。

縄文文化、そして宮沢賢治が僕を幻想に誘ってくれる。
縄文の遮光器土偶が放射線防御服とオーバーラップする。
東北よ。
原発を廃止した独立国家として、東電と原発推進日本からの補償金を財源として脱原発日本として再出発するのはどうか。

奇しくも放射能怪獣ゴジラを産んだ円谷英二は、福島の人だ。
東京で映画界入りしてからも、福島訛りを笑われたという。
フィクションのゴジラの出自は伊豆諸島沖だが、ゴジラが放射熱線を浴びせて破壊の限りを尽すのが東京であったことは、預言的な説得がある。

さあ、ふたたび祖国日本だ。


4/20(水)記 君の瞳は1万シーベルト

→日本
おう、機窓に祖国の陸地が。
オバケが出そうなほどがらがらの、ニューヨーク→成田便はぶじ着陸。

滑走路から駐機ゲートに移動中、右の機窓から「成田空港絶対反対!!」のプラカードが見える。
この空港での離着陸体験は100回を越えると思うが、はじめて気づいた。

飛行機を降りて入国審査場に向かう途中、居並ぶJAL機を眺めると、日の丸と桜の赤いデザインの上に「Japan, Endless Discovery」と描かれているのがいくつか。

黄昏の成田空港に読めた文字、2題。


4/21(木)記 アパレシーダであっぱれ

日本にて
12時間の時差にそう簡単に適応できるほどヤワな体じゃない。
時差ボケでぼろぼろ。

午後、時間に追い込まれて外に出る。
一件まわってから、西荻窪APARECIDAへ。
近くの本屋で、気になっていたが簡単に入手できるとは思っていなかった本が平積みにされていて、ホクホク。
紙がないインクがないとニュースになっていたが、けっこうゲンパツ関係の急ごしらえ本・増刷本がコーナーをなしているではないか。
コンビニにまでゲンパツ・放射能本が置かれる時勢となりはべりき(文末「方丈記」モード)。

アパレシーダ、扉を開けるドキドキ感。
すでに相当数の人で占められていて、店内移動が困難なほど。
意外なメンバーたちの、一期一会。
久しぶりの霊障サービス、余震のオマケまであり。
トーク・質疑も一段落してからぐぐっとカイピリーニャ、そしてフェイジョアーダをいただく。
おお、思えば昨日はアルコールを飲まなんだ。
祖国に戻って最初のアルコールがカイピリーニャとなる。
とはいえ、日本でサケピリーニャもなあ…

おかげさまで、快調なライブ上映の口火が切れました。


4/22(金)記 シモタカ前夜

日本にて
「優れたドキュメンタリー映画を観る会」。
「すドキュ」と略すか。
さて「すドキュ」主催、下高井戸シネマ・ドキュメンタリー特集上映の公開前夜祭。
昨年は前売り限定券も入手しておいたが、アイスランド火山噴火によるオランダでの足止めで見逃した。
現在、地球上の人口は約70億人。
そのなかで、いずれも人類史に残るアイスランド噴火と福島原発事故の両方の難を蒙った人は、どれだけいるだろう。

今年の前夜祭・第1部は神田織音さんの「成年後見制度」と「介護殺人」をテーマとする講談。
講談をナマで聞くのは、おそらく生まれて初めて。
「張り扇」の効果がとても面白い。
話の場面・時間設定の「カット変わり」の合図、山場の補強、および観客がウトウトしている時の覚醒に釈台をこれで叩くという。
なんとも新鮮で心地よい。

張り扇音入りのドキュメンタリーでも作ってみっか。
え、せっかく寝てるのを起こすなってか?


4/23(土)記 発掘略報

日本にて
盛りだくさんの一日だった。
未明から、訪日後に訃報に接した田中好子さんの女優としての代表作をほうふつさせるような、重い雨。
午前10時半より、下高井戸シネマで「明瑞発掘」劇場初・都内初の公開。
悪天候にもかかわらず、そこそこの人々にお集まりいただいた。
トークも、まあこんなところか、という感じで。
懐かしい人、意外な人、新たな人との出会い。

しかし終了後のロビーは、次に上映される伊勢真一監督「大丈夫」の入場待ちの群集でごった返している。
岡村作品にお越しいただいた方々と言葉を交わすどころか、ロビーにとどまっているのもむずかしい状況。
彼我の差の違いを思い知らされる。
ま、いいんだけど。

夜の予定までの間に、懸念事項だった川崎市の「中村正義の美術館」訪問にトライ。
最近、拙作上映に通ってくれる人から教えてもらった。
京王よみうりランド駅から、バス。
映画版「影の車」を思い起こす環境。
下車後は、周囲のいちいちにもう興奮。
美術館は、最高レベルのすばらしさ。
成立と維持の細かい事情や経緯はまだ知るべくもないが、僕にとって理想的なあり方を具現した美術館だ。
中村正義の作品群には、もう言葉がついてこない。
アートとあることの、よろこび。
ここに至れたことの、感謝の思いにあふれる。

明瑞美術館にも、映像流しっぱなしの愚は避けるべきだな、と静かに教えてもらう。


4/24(日)記 能見台の午後。

日本にて
おお、1回入力したのが消えちゃった!

東京と京急を乗り継いで、能見台へ。
学力テストのような地名。
縁ができるまでは「のうみだい」と読むのかと思っていた。

地元の若衆たち主催のこの上映も、今回で5回目。
あな、かしこ。

主催者たちのお仲間の他に、いつも意外な人たちが決してアクセスがラクでないこののうけんだいまで来てくれる。

今日も懐かしい旧友が。
お互い地球上をあちこちしているので、なかなか重ならなかったが。
上映を忘れて話し込みそう。

上映中のみなさんの反応はおとなしめだったが、いい感じだったような気。
アンケートを読ませていただくのが楽しみ。

「フマニタス」上映だけでも、まことにいろいろとあったなあ。


4/25(月)記 みそアートの奇跡

日本にて
シモタカ「すドキュ」の上映と、病院通い。
その合い間に、門前仲町でブラジル帰りのアミーゴが腕をふるうお店「江戸前味噌らーめん」に行ってみることにする。
不肖オカムラの実家はラーメン激戦区の目黒。
ブラジルでは我が家で味噌ラーメンも作るので、うるさいとはいわないまでも、しとやかではいられない。

ドラマチックに再会。
お任せでお願いするが…
お見事!
見た目よし、意外性に富み、味は最高級。
至福のみそラーメン、よろこびの味噌ラーメンだ。

先日のAPARECIDA上映会に来てくれた、ブラジルのファヴェーラ(スラム)帰りの彼氏は大手味噌屋に就職したという。
ブラジリアンバーにて、味噌談義で盛り上がった。
原爆被害での味噌の効果も伝えられている。

そういえば、子供の遊びでの「おみそ」はどっからきたのだろう?
ググればわかりそうだが、「みそっかす」からかな?

ちなみによろこびの味噌らーめんのお店(tel:03-6240-3456)は、東西線門前仲町駅(下りホームにPRあり)1番出口、永代通りを富岡八幡宮方面へ。
八幡宮の大鳥居の向かい。
店内を目ざとく観察すると、ブラジル国旗やブラジル食材が見つかるぞ。


4/26(火)記 レイチェルかあさんのひとり芝居

日本にて
今日、横浜のシネマジャック&ベティに7月のグラウベル・ローシャ監督特集上映の件で打ち合わせにいくことにした。
連日、名画がてんこ盛り上映のJ&Bまで出向いてシャシンをみてこなきゃ、シャレにならない。
打ち合わせの前に「レイチェル・カーソンの感性の森」を観ることにする。
ちなみに「不感症の森」は「ノルウェーの森」。

さてレイチェルのほうの森だが、映画についてのこれといった予備知識はなく、彼女を描いたドキュメンタリーぐらいに思っていた。
ところがどっこい、これにはぶったまげた。
女優の、ひとり芝居なのである。
こんな表現方法もあったか!!

レイチェルの珠玉の名言が全編にちりばめられている。
彼女の著作集を漁ればどこかにあるのだろうが、つい暗闇でメモをとる。
「主題が作家を選ぶのです」。
「抗弁すべき時に沈黙するのは臆病のそしりを免れない」。
「私が書きたかったのは、毒や死ではなく、生命でした」。

はからずも5/2にAPARECIDAにて、311の前日にサンパウロで亡くなられた小泉照男さんのひとり芝居の記録を上映予定。

してジャック&ベテイの「ブラジルの映画遺産」グラウベル・ローシャ監督特集上映。
オカムラは最新作「南回帰行」をローシャの「黒い神と白い悪魔」にオマージュ上映の予定です。


4/27(水)記 にっぽんミニコミ探訪

日本にて
日本に来ると、あちこちに置かれているミニコミが楽しみ。
電車の駅、スーパーマーケット、金融機関、ビジネスホテル、そして映画館。
電車やバスでの移動中に「原発・正力・CIA」あたりをひもとくというのもナニなので、ミニコミあたりがちょうどいい。

下高井戸シネマでゲットして、東急バス内で読んだ「メテロペ」 http://meterope.boy.jp/home.html というミニコミが意外性に富んで面白かった。
昨日みた「レイチェル・カーソンの感性の森」の全紙面合わせてA3サイズにもならないようなパンフレットで金500yen也というのには驚いたが、このミニコミをタダ(だったんだろうな?持ってきちゃったけど)で入手して、リベンジできた感あり。

「千と千尋の神隠し」の油屋のモデルとなった群馬の温泉旅館の探訪記事など、写真もなかなかそそられる。
この旅館利用者への特典サービスもあったりするが、なんと群馬県内の学生さんのみ。
群馬の大学って…
土本監督のドキュメンタリー映画になった高崎なんとか大学ぐらいしか、すぐ思い浮かばないけど。

「実写版!アニメ映画のごはん」レシピ付きなんていうのも、あっぱれ。

ミニシアターの特集記事もいい。
ミニシアターのメリットがいくつかあげられている。
「住みつきたい映画館」なんていう見出し、見事。

おまえもか!という喜び
ひとりで映画に行くと、思わぬ幸せに出会える。例えるならば、マイナーバンドのライブでの喜びだ。学校で「知らない」と冷たく言われても、ライブハウスに行けば、あなたの仲間はこんなにたくさんいる。
あなたは独りじゃない。


なんだかオカムラライブ上映に通じるでないの。

さてこのミニコミ、大学生の映画好きたちが発行しているとのこと。
しかも年に3回。
「とつきとおか」に1度でるかどうかも危ないブラジルの有料雑誌「Bumba」との、ギアナ高地のテーブルマウンテンなみの落差にめまいがする。


4/28(木)記 新たな日常

日本にて
今日から東京の実家で、新たな日常を始める。

訪日後、ばたばたしたスケジュールと疲労とで、急ぎのことどもしか送れていなかった。
今日は郵便局に2往復。

思えば今日は目黒不動の縁日。
目黒寄生虫館と目黒不動、近くの銭湯を回るぐらいのふるさとプチツアーをたしなみたいところだが、むずかしい。


4/29(金)記 大和とセシウム

日本にて
深夜にばたばたしてしまい、あんまし映画を観れる体調ではない感じ。
そうもいっておれず、ブラジル向け買い物、シモタカでの用足しと映画鑑賞を決行。

下高井戸で映画2本にチャレンジする前に少し時間があり、小腹もすいている。
さあなにをいただくか、うろうろする。
「中華そば」の暖簾がかかり、一筋ありそうなオヤジさんがカウンター内で構えている店に、なにか感じるものあり。
値段が外に書いていないので、パスしようかと思うが、まさか1000yen以上ということもあるまい。
意を決して入店、客は僕一人。

渋谷で買い込んできたマンガ本の詰まるリュックを見て「旅行ですか?」と大将に聞かれる。
会話がすすみ、みどもはブラジル移民だとカミングアウト。
大将、小野田元少尉の話を持ち出してくる。
移民は、小野田さんにお会いした時の話などを披露。

して、大将のご尊父は戦艦大和製造の技術者で、大和最後の出撃にも参戦し、数少ない生存者だったというではないか!
ご尊父は大和の話となると、夜を徹するほど子に語ることしばしばだったという。
お店の名は「木八」。
ラーメン650円、こってり系の味わい。
実はブラジルのオキラク雑誌BUMBAに、戦艦大和と移民船笠戸丸を比較考察する駄文を書いている。
敗戦65年祈念の昨年9月に入稿して、いまだ印刷にも入っていないという幻の原稿なのだが。

下高井戸シネマで懐かしい人と同席。
彼女、ブラジルはゴイアニアのセシウム汚染事件に関心を持ち続け、今回の福島原発大人災を契機に、アートとして表現する気になったという。

2本の映画はけっこう居眠りしてしまったが、大和とセシウムには覚醒させていただいた。


4/30(土)記 エビスに死す

日本にて
エビスに死す


在日本のラテンアメリカ志向の方々の飲み会に声をかけていただく。
会場の恵比寿まで、実家から歩く。
メンバーはツイッターの論客ばかり、本業も表現を生業としている方が多い。
20代前半の若い人もふたり参加したが、未来への希望を見る思い。

飲み過ぎ。


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