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岡村淳のオフレコ日記
     西暦2016年の日記  (最終更新日 : 2017/01/01)
11月17日(木)の記 本も逆さじゃ血がのぼる

11月17日(木)の記 本も逆さじゃ血がのぼる (2016/11/18) 本も逆さじゃ血がのぼる
ブラジルにて


時折り書いてきたことだが、ブラジルでの日本語書籍の処理に困っている。
自分のものも持て余していているのに、他人から託されてしまうことがしばしば。
思い出すのも愉快ではないので繰り返しは控えるが、先方にもこちらにも快く受け渡しのできるところが見つからないでいる。

今日、外回りのついでに行ってみよう。
サンパウロ市内で、日系人が始めたという古書店。
ポルトガル語の書籍が中心だが、日本語の本も扱っているという。

見つけたお店は、なかなかのごちゃごちゃぶりだ。
昨今、日本のおしゃれ/こだわりの古書店に馴染んでしまった僕は、息を呑む。
雑然と積み並ぶ古書の山を崩さないよう、そろりそろりとまわってみるが、日本語の本は見当たらない。

このお店の記事で紹介されていた日系の店主に聞いてみる。
確かにあったが…
ほんの数10冊。

今後、お付き合いをするとなると、一冊ぐらいは義理買いをしておきたいところ。
だが…
日本の新興宗教の教祖の本が、半分ぐらい。
あとのも、ただでもいらない類。
そもそも、何冊かは背表紙がさかさまに立ててある。
祖国が地球の反対側、というシャレでもなかろう。
店主は、日本に何年か出稼ぎに行っていたと記事にあったから、いくらなんでも日本語の上下ぐらいはわかるだろう。

僕が日本でお付き合いをしている古本屋さんは、本の一冊一冊を大切にしている。
仕入れた本を一冊ずつ丁寧にクリーニングして、透明のカバーをかけて…
それで単価があの値段では、経済的には割に合わないだろうに。
それでも、一冊の本が人と人をつなぎ、人を変えうることを信じる書籍への愛が、そして古本屋魂、矜持がある。

それを思うと…

この後、紹介記事で気になったアーチストの展示のあるギャラリーを訪ねる。
これも、はずれ。

ああ、今日はよく歩いた。


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