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岡村淳のオフレコ日記
     西暦2017年の日記  (最終更新日 : 2017/11/22)
3月の日記 総集編 ブラジルの沈黙

3月の日記 総集編 ブラジルの沈黙 (2017/03/06) 3月1日(水)の記 さようならジャパンレールパス
日本にて


3月か。
が、山口の山村の朝は冷える。
山口線で、先回に引き続き!近くに黒い修道服の女性がいた。
話しかけると、津和野の保育園で奉仕をするシスターだった。

東京への帰路、岡山で途中下車。
大荷物を500yenも取るロッカーに預けて、倉敷へ。
大好きな蟲文庫さんを久しぶりに訪ねる。

こうした寄り道の旅ができるのも、JRの外国人旅行者と在外邦人専用のジャパンレールパスのおかげだ。
しかしJRは明快な理由を提示せずに、在外邦人の使用は今年3月で打切りと発表した。
これに対して世界各地の在外邦人から請願の書名などが寄せられている。
しかし在外邦人もタダでJRに載せてもらっているわけではなく、このパスは1週間のもので約3万円、決して安いものではない。
いったん発券してしまえば期日の変更は不可、紛失してしまえばおしまいだ。
細かいルールは外国人にはわかりにくいところもあり、そもそもJRのスタッフにも精通していないのが少なくなく、これまで微力ながらお手伝いをしてきたつもりだが。

JRの最前線の職員たちの丁寧な仕事ぶりは今回も垣間見ることができた。
しかし首脳陣は無能どころか、リニアモーターカー工事による環境破壊など、国土と人類、地球に対する冒涜を強行している。
ジャパンレールパスも数年前まで問答無用で二重国籍者の使用を「禁止」にていたが、いつのまにかこれはOKになった。
定見がないのだから、いずれまた在外邦人も使用可能になるかもしれない。

だが、在外邦人にも矜持があるのなら。
定見も仁義もわきまえないJRに請願など頭を下げてお願いするのではなく、JRをボイコットして夜行バスや格安航空便使用などの使用を自ら行ない、日本国内を旅行する外国人にも推奨する、ぐらいのことをしてもよさそうだと思う。


3月2日(木)の記 オフ日のできごと
日本にて


祐天寺駅周りの所用のため、昭和通りを通過。

coffee carawayさんの前を通ると、店主の芦川さんと目が合う。
このお店にはSUNNY BOY BOOKSの高橋さんが厳選した古書も置かれている。
なんと、高橋さんがちょうど新たに棚替えをしているところだった。
高橋さんのこの作業は2ヶ月に一度ぐらいとのこと。
高橋さんがポップを書いたばかりの本を買わせていただく。

夕方から気の重い用事で、新宿ゴールデン街へ。
が、思わぬ展開、不思議な出会いあり。
義理で観るべき映画を逃す。


3月3日(金)の記 イグナチオの試練
日本にて


今回訪日中、おそらく最後のヤマ場。
四ツ谷の聖イグナチオ教会での3本立て上映会。

発起人は、極めて多忙なお方。
会場で、初対面の主催者の方にご挨拶。
発起人は遅れる由。

プロジェクターは会場中央に置かれ、DVDデッキは後ろの調整室にある模様。
どう連動するかなど不明で、会場スタッフにご教示いただく。

画面の比率が横長16:9どころか、レターボックスというのか、さらに横長になってしまう。
スタッフの方にデッキのリモコンをいじっていただき、なんとか16:9にしていただく。
オリジナルもスクリーンも4:3なので、これでも僕には気持ち悪いのだが。

映写中、しばしば映像と音声の乱れあり。
僕の許容範囲を超えたので、映写を停止して、僕の持参したクリーニング
用CDでデッキをクリーニング。
それでも改善なし。
スペアのDVDに切り替えても同様の現象。
しかもこのデッキ、早送りの倍速が低いものばかりで、早送り中に何度もフリーズしてしまう。

急きょ、僕の持参したポータブルDVDデッキをプロジェクターに接続、音声はプロジェクターのスピーカーからワイヤレスマイクで拾うという「飯塚方式」をとることに。
僕自身が不自然な姿勢でマイクを持ち続ける。
トラブルついでに目の前にあるプロジェクターをいじってみると、プロジェクターの方で画面は4:3に切り替えられるではないか。
映像の乱れは見事になくなったが、音質は悪く、そもそも僕には過酷な姿勢の罰ゲーム。

見かねた知人が、僕に椅子を持ってきてくれる。
いらしてくれた方々の多くはクリスチャンのようだが、こうした救いの手を差し出してくれたのは、クリスチャンではない人だった。

上映後はすぐトークと質疑応答の繰り返し、いやはや。

イベント終了後、椅子を差し出してくれたアミーゴと二人で懇親会。
とにかく、致命的な事態はなんとか免れて終わった。
今日の意味をよく考えなければ。

ブラジルに置いてきたイグナチオの『霊操』をきちんと読みなおそう。


3月4日(土)の記 利き酒上映会
日本にて


知り合ったきっかけは、メイシネマ上映会かと思う。
東京の小平で自宅を開放して利き酒会をしている方から、しばしばご案内をいただいていた。
しかし残念ながら、そもそも日本にいないことが多い。

その方のお連れ合いが拙作『リオ フクシマ』をひいきにしてくれて、ぜひまた観たいとおっしゃる。
それでは、利き酒会+上映会はいかが、と提案して今宵の実現となった。

せっかくなので、ブラジルから奇酒を担いできたかった。
しかし今回は妻の実家の香典返しの品だけでスーツケース1個以上を占めてしまい、断念。

サッカーのチームぐらいの人数の集いだが、ヴォルテージの高い方ばかり。
主催者は二日間、仕事を休んで今日の料理作りに専心してくれたという。
酒のつまみとしても絶妙なものばかり。

この集いでは翌日にもつれ込むこともしばしば、と聞いていた。
が、明日は朝から所用があるため、日付が今日のうちに失礼させていただく。
さる日曜、鹿児島での上映に来てくれた友とともに小平駅まで歩き、渋谷駅まで語り合う。


3月5日(日)の記 鷹番満開
日本にて


千葉で会食をというお声がかかっていたが、先方の都合でキャンセルに。
やれやれと思っていると、別の人から四ツ谷でのイベントに誘われた。
遠藤周作さんと親しくされ、『深い河』の主人公のモデルとされる井上洋治神父の3回忌と映画『沈黙』についてのディスカッション。

今日の学芸大学最終上映の準備は18時前から。
急がば、まにあうか。

昨年9月の拙作上映と同じ修道会のホール。
これは参加させてもらってよかった。
映画『沈黙』は僕が見落としていることがだいぶ多いようで。
ブラジルで見直すか。
ブラジルでは、ポルトガル語吹き替えで原作に近くなっていたりして。

押っ取り刀で学芸大学へ。
四ツ谷のイベントに誘ってくれた夫妻も手伝ってくれて、会場設定はさっさか進む。

今晩上映の『赤い大地の仲間たち』はすでにおなじみの作品だが、併映の『佐々木治夫神父の死者の日のミサ』は東日本初上映。
今日は小会場であり、流浪堂さんに補助椅子と座布団をご用意いただき、なんとか立ち見と入場不能の事態は免れる。
常連さん、なつかしい人、はじめての方々の一期一会のライブイベント。

懇親会も盛り上がり。
今回の訪日で知り合った人が、深夜となり一同がはけた後に話したいということで、実家に戻るのは午前2時近くになる。

さあ月火水とまだまだ予定は続く。
余韻で乗り切ろう。


3月6日(月)の記 鷹番再会
日本にて


今日は奇縁で知り合った目黒の「おせっ会」というグループの方々と学芸大学:鷹番で会食をすることになった。
お店の前の道はよく通っていたが、まるで見落としていたオルガニックレストラン。
そのあと、お店の前にある建物の一角にあるマルチスペースで拙作のお楽しみ上映会、とうかがっていた。

メンバーの好みそうな拙作をいくつか選び、DVDのポータブルプレイヤーも持参したのだが…
会場には壁に投影用の白紙は貼ってあるが、プロジェクターやテレビモニターの準備がない。

そもそもメンバーの間で意思の疎通を欠いていたようだ。
まあ、お茶会ということで、僕は一同にとって上映が楽しみになるような話をする。
お土産に持参したブラジル産紅茶「天谷茶」もやたら好評。

夕方からは僕の滞日中にぜひイッパイ、とおっしゃる方と祐天寺駅で待ち合わせ。
僕にぜひ聞かせたい、という証言者を連れてきてくれた。

祐天寺で知る人ぞ知るレモンサワー発祥の店「ばん」へ。
中目黒や学芸大学に比べると閑散感の否めない祐天寺に、こんな熱い店があるのだ。
お二人のお話は衝撃そのもの。
だが周囲の騒音でよく聞き取れず、さらに店を覆う紫煙でまさしくケムに巻かれた感。

このお店には大切な話のない時、そして出た後すぐに入浴と洗髪、着替えのできる時に来ることにしよう。


3月7日(火)の記 用賀に用が
日本にて


ブラジルのことで知り合った人から、お招きをいただく。
新玉川線用賀駅で待ち合わせ。

調べてみると、わが実家からだと、恵比寿駅-用賀駅を結ぶバスで行く方法あり。
電車乗継ぎの方が早いのだが、キモチワルイ渋谷駅はなるべく避けたい。

駒沢通りのバス停を探して、東急バスを待つ。
欧米系の母子がベビーカーともに乗ってくるあたり、いかにも目黒世田谷。

用賀駅に潜って付近の地図を見ると、キリスト教系の修道院の多いこと。
聞くと、他の宗教関係の施設も多いとのこと。
東京のエルサレムか。

今日は夕方の予定を先方の都合で早めることになった。
桜新町駅から渋谷駅経由、押上乗換えで京成線に。
このあたりからアジア系の人々が多くなってくる。

ふたたび乗り換えて、小岩下車。
メイシネマ映画祭代表の藤崎和喜さんを訪ねる。
いったん編集を終えた『五月の狂詩曲2016』をともに試写。
どのように完成させるかの方針を打ち合わせ。
メイシネマ上映会のアーカイヴとしていただき、機会があれば上映、というセンで。

これは西暦2016年のメイシネマ上映会のゲストたちのトークを中心にまとめた記録映像。
それぞれのトークを基本的にカットしていないので、とにかく長く、2時間44分。
主催者の制止もよそに20分以上、延々と語る監督がいたり、そうした方々が10人以上、登場するのでどうしても長くなる。
それなりに面白いし、手間ひまはかかったが記録してまとめておく価値は十分ありと判断した次第。


3月8日(水)の記 東京ながら者
日本にて


ひとつ、人に会う約束が入ってしまった。
さあ、予定していた他のことどもを今日中にすべてクリアできるかどうか。

まずは渋谷で買い物など。
BICカメラ、アニメイト等々。
映画鑑賞の前に両方できるとは思わなかった。
走ってアップリンクへ。
予告上映時に間に合った。

スバル座で見逃してしまった『サクロモンテの丘』を観賞。
あの「優れたドキュメンタリー映画を観る会」の飯田光代さん渾身の配給。
なんだか、ラテンでカッコイイ年寄りが次々に登場するぞ。
『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』を思い出す。
ロマ系の人たちのライフヒストリーの語りも面白い。
アップリンクは椅子が快適過ぎで、疲れ身に睡魔が忍び寄ってくるのが問題。

さあ信濃町を目指そう。
アート通の知人から「井上洋介没後1周年展」をぜひに、とすすめられていた。
駅前の慶應義塾大学病院。
幼少の頃、亡母に連れられて通ったなあ。

住宅地にあるアートコンプレックスセンターという会場の存在にびっくり。
招待状には、会場がここの何階とも書いていないので迷う。
迷ったおかげで、2階で開催中の細密画展を観ることができた。
時間を気にせず、いつまでも見ていたい作品が少なくない。
2階では他にもいくつか展示があったが、身内で盛り上がっていて知らない人が入りにくいような感じで、しかも時間が押しているのでやめておく。

井上洋介展は地下だった。
細長い会場を、多数のタブローが埋め尽くし、さながら洞窟だ。
その全体が醸し出すものがすごい。

東京駅16時半の約束になんとか間に合う。
ぜひ会いたいとおっしゃってくれる『房総の追憶』の山川建夫さんと再会。
島原の乱の話に始まり、話題は尽きない。

次の18時の約束が迫り、次の機会を楽しみにいったんお別れ。
八重洲口にある指定の店を探すのに手間取る。

千葉県民のシンパの方が僕に合わせたい人があるということで、あまり予習もしていなかったのだが…
なんとその人は、山川建夫さんのことをご存じだった!

ヤラセか?


3月9日(水)の記 目黒まわり
日本にて


出ニッポン前日を迎える。
今日はアポを入れずに荷造り、実家の使用空間のお片付け、残務の外回りにあてる。

今回は預かり物が少なくなく、泣けてくる。
泣く泣く自分の書籍、仕事周りの備品を削る。
その分、実家に置かせてもらうモノが増えてしまう。

昨年、高島野十郎展を繰り返して観たいために、目黒区美術館の年間会員になった。
年会費2000yen。
もう1、2度行っておかないともったいない。
近くの別の用事も絡めて、参館。

目黒区美術館コレクション展+秋岡芳夫全集4というのをやっている。
うーん、とくにこれというものがない。
秋岡芳夫は知る人ぞ知る目黒ゆかりの工業デザイナー。
が、今回の特集展示は小さな空間で、しかも写真が中心。

遠方の方がわざわざ目黒まで来て、600yen払ってでは不満足度が高いのでは。
年度末の間に合わせ感たっぷりの展覧会。
が、世界のトンボマニアには驚きの1点を発見。
掃き溜めに鶴、間に合わせにトンボか。
持参の鉛筆でメモを取ると、監視員の老女にボールペンはだめ、と言われる。
鉛筆とボールペンの区別のつくぐらいの視力と判断力を有する監視員を置いていただきたい。

最近、地元の方でメールをたしなまないお年寄りの知り合いが増えた。
徒歩圏なので、それぞれの郵便ポストに資料類を投函してまわる。

パソコン作業は、いくらでもある。

実家で使用した冷蔵庫をオフにするべく、自炊用食材の日持ちのしないものを明日の昼までに消費しないと。


3月10日(木)の記 3月10日の出ニッポン記
日本→


離日の朝。
実家の使用空間の掃除、郵便類の作業。
昨日はお休みだった流浪堂さんに、急ぎ足でご挨拶。

祐天寺裏の実家から恵比寿のホテルのシャトルバス乗り場までタクシー、というのが成田出国の際の定番。
なかなかタクシーが現われず、危機一髪。

バスでは『ローマへ行った少年使節』(谷真介著)を開きつつ、うとうと。
成田空港第一ターミナルでエチオピア航空のチェックイン。
座席は通路側を発券時からリクエストしてあったのに、窓側になっている。
アジスアベバまでは通路に変えてもらうが、以降はここでは対応できないという。

第一ターミナルに1200yenで使用できるラウンジがオープンしている。
話のタネに使ってみる。
アルコールはなく、食べ物も柿の種にマーブルチョコにポップコーンといったスナックのみ。
トイレもWi-Fiも一般客と共用。

これまた話のタネに、ラウンジのメニューにあったハラールカレーというのをいただいてみる。
と、料金表の800yenの他に消費税を取られるではないか。
出国後の売店の書籍などは無税なのだが。
受付けのおねーさんに後学のためにと聞いてみると、どうやら料理類には出国後も課税されるらしい。

さあまずは香港まで。
エチオピア航空の香港-成田は、いつも乗客半分以下でありがたい。
3人掛けシートで、窓側のアフロ系女性が僕の膝元に頭を投げ出して寝転んでくる。

お、機内エンターティンメントにアニメ映画『君の名は。』があるではないか。
高校生の男女が入れ替わってしまう話とは聞いていた。
ノレない設定だが、なにせタダ。

お。
ハレーションの描写、どアップの描写が鋭い。
どんどん話のなかに引き込まれていく。
奥寺センパイのスカートと瀧クンの女子力のエピソードで、さっそく涙腺が緩む。

いやはや、すごい映画ではないか。
高校生と、時空のねじれというのはなんて相性がいいのだろう。

そして、四ツ谷の奇跡!
僕自身、この半年で三回ほど四ツ谷で奇跡があった…



3月11日(金)の記 アフリカを上空で見る
→エチオピア→ブラジル


エチオピア航空の機内映画、日本映画は三本あり。
『君の名は。』についで、少し眠った後『嫌な女』という女性弁護士ものを見てみる。
最初の回想シーンから音声も聞き取りづらく、やめようかと思いつつ、最後まで観賞。
永島暎子とは、なつかしい。
黒木瞳が監督とは。

もう一本の『蜜のあわれ』。
よくもこうした話を映画化したものだ。
室生犀星原作か。
金魚の化身を演じきった二階堂ふみという女優、すごい。

エチオピアのアジスアベバで乗換え。
今回は荷物検査もなく、スムース。
座席をチェックしようにも、係員のいるべきカウンターもない。
搭乗すると、最も恐れていた窓側ではないか。
誰の責任で、こういうでたらめなことになるのか。
ディスポーザルバッグで用を足そうか。

さて。
まずは『君の名は。』を再見。
そのあとは…
欧米映画、新作映画に食指をそそるものがない。
アフリカ映画でも見るか。

『THE LAST OF US』。
台詞のない、チュニジアでロケされた映画。
素性不明の男が、ひたすら移動を繰り返すのだが。
人の移動がナマやさしいものではないことを思いしれ、岡村君。

『LOS DIOSES DE AGUA』。
アフリカ映画に入っていたが、アルゼンチンとアンゴラ、エチオピアの合作。
アルゼンチンの先住民のデザインからフラクタル理論を研究する人類学者が主人公。
人類の歩みに地球外生物の関与があることを探るため、アフリカを訪ねることになるのだが…
なんだか、すごい話だ。

隣席の、ヨガ系ヴェジ系の、ブラジルに暮らし始めたイタリア人女性がこちらの見入っている映画に興味を持って、タイトルを聞いてくる。
激賞しておく。

さあ、サンパウロにたどり着いた。
アフリカからの乗客は税関に検査される率が高く、こっちもややこしい預かりものがあるのでヒヤヒヤだった。
が、無罪方面。
ジャポネス狙いの強盗も免れて、ぶじ帰宅。

おつかれ!


3月12日(日)の記 きょうのおさかな
ブラジルにて


疲労と時差ボケで、我が身が使いものにならない。
とはいえ、今日は週に一度の路上市。
海の幸の買い出しに行かないと。

刺身用に…
1キロほどのカツオと、生イワシを購入。
生ダらも買っておく。

帰路のエチオプア航空の機内食で、2度ほどインディカ米をサラダにした小プレートが出た。
ライスとサラダをキーワードにレシピを見てみる。

日本では普通のジャポニカ米のご飯を使うのだな。
冷蔵庫にあったお冷の日本米でやってみる。
うーん、やっぱりべたべたするなあ。

家人には、そこそこ好評。
こんど、インディカ米をサラダ用に炊いてみようか。


3月13日(月)の記 サンパウロ買い物アリア
ブラジルにて


まだ仕事系はネットでの急ぎの事項ぐらいにしておく。

食材の買い出しにはイカネバ。
日本米…ブラジル産の安い銘柄のなかでちょっといいのを買ってみる。
夜のキツネ丼用の油揚げ。
稲荷ずし12個分、12個の小片で11レアイス、邦貨だと約400円か。
高い。

しかもブラジルの油揚げは昨今の日本のものに比べて、油がギタギタ。

日本のスーパーで、ブラジルに比べてとにかく安い食材はキノコ類、納豆、油揚げなど。
いずれも、ブラジルの半額以下かと。
さすがに油揚げまでは自分でつくってみようという気にはなれず。


3月14日(火)の記 沈黙と海賊
ブラジルにて


サンパウロ市を訪ねてきた、親しくさせていただいている在ブラジルの日本人のカトリック神父と再会。
その方への日本での預かりものもあったので、パッキングして郵送する手間が省けた。

長年、奉仕されてきた現地でいろいろとあるようだ。
僕なりに励ましておく。

この機会にサンパウロで公開中の映画『沈黙-サイレンス-』にお誘いして、神父さんにコメントをうかがえればと思っていた。
すると、どなたかにDVDをいただいたとのこと。
ご覧にはなっていないとのことだが、海賊版だろう。

おそらくカトリック信徒がよこしたのだろうが、封切り中の映画の海賊版を買って神父に贈る信者も、受け取ってよしとする神父も悲しい。

聖書に海賊版はダメとは書いていないだろうけど。


3月15日(水)の記 ストと断食
ブラジルにて


ひと月半ぶりになるか。
一日断食。
デトックスしないと。

今日は公共交通がストに入ると警告していた。
僕にはとりあえず無縁だが、家族が大変。
朝5時のラジオのニュースを聞いてみるが、肝心なことがわからない。
どうやらストには突入したようだ。
アパートの窓から、メトロの駅前を見てみる。
入り口のシャッターは下りたままのようだ。

日中、買い物に出る。
ストの影響で、町の動きはふだんの半分ぐらいかな。

無農薬農場から、オクラが届いていた。
鶏肉と炒めて、カレー味で。
そもそもオクラのヘタはどうするものか、ネットで調べてみる。

メトロは全線でなく、部分的に動き出したとのこと。


3月16日(木)の記 フェイジョン豆を煮る
ブラジルにて


無農薬で栽培したというフェイジョン豆を入手した。
フェイジョン豆は、日本人の味噌汁にあたるようなブラジル人のソウルフード。

深夜から水に浸し、煮てみる。
ブラジルでは圧力鍋で煮るのがふつうのようだが、僕は圧力鍋というものを使ったことがない。
豆が新しいので、2時間足らずでやわらかくなる。

タマネギ、ニンニク、塩、コショウ…
コンソメやダシのもとなどは使わず、ローリエは一葉、浮かべておく。
東京で豆料理屋をされていた方が、お豆はダシなしでおいしく料理できるといっていたのを思い出す。

うむ、悪くない。

4月に伊豆大島で合宿イベントあり。
富士見観音堂にこの豆を持参して、精進フェイジョン豆料理でも披露しようか。


3月17日(金)の記 髑髏島の家族
ブラジルにて


久しぶりに、家族4人で映画を観に行くことに。
映画は『キングコング 髑髏島の巨神』。
日本より公開が早い。

3Dではない、吹き替えでもない上映を探すのが大変だったようで、夜のパウリスタ地区のショッピングモールへ。
いやはや、なんだかごちゃごちゃいろいろ出てくるのだが…

ひと言でいえば出てくる怪物がどれも素っ頓狂で、エコロジカルにかなっていないというか。
おなじみ島の先住民も、『地獄の黙示録』と東宝特撮シリーズの南島ものを掛け合わせて劣化コピーしたぐらいの感じで。
前作、西暦2005年の『キングコング』はもう少しエコロジカルに納得できた気がする。

次々、変な怪物が出てくるので、久しぶりに映画館で眠らずに済んだけれども。


3月18日(土)の記 シュタインハーゲルとお好み焼き
ブラジルにて


steinhäger、日本語表記だとシュタインハーゲルだろうか。
ドイツ起源のスピリッツだが、日本語だとまるでヒットしない。
ポルトガル語で調べると、ドイツのシュタインハーゲン村で15世紀に生まれた由。

1月のブラジル南部旅行の際、ブラジル産のを買ってきた。
ジンに使用されるのと同じジュニパーベリーを用いているようで、独特の風味がある。
1月に開封した時は、げげ、と思ったが、いま飲み直してみると、そう悪くもない。
台所のスペースを開ける必要もあるので、この機会に少しでも飲みすすめておこう。
アルコール度数38度、氷をがぼがぼと。

昨日、ヤマイモも買ってきたので、今宵はお好み焼きをつくる。

ブラジル史上、シュタインハーゲルとお好み焼きをともにいただいた人は、そうはいないかもしれない。


3月19日(日)の記 サンパウロの台所から沖縄を想う
ブラジルにて


路上市に買出しに行く。
魚屋さん、店員も客も「仁義なき戦い」状態。
どうしてもほしい、というものもない。

路上の肉屋に豚のリブがあったので、あれを買ってみよう。
骨の重さもあるのに、牛の気のきいた部分の肉より高い。

冷蔵庫にだいぶ黒ずんだ大根があったので、あれと煮てみよう。
オデン風だな。

小松菜、からし菜、大根葉など菜っ葉も凍るほど、溶けて腐るほど冷蔵庫にある。
いっしょに煮てみよう。

オデンに青菜:ホウレンソウというのは、沖縄の桜坂劇場のスタッフに連れて行ってもらった近くのオデン屋「悦ちゃん」で初めて知った。
悪くなし。
青菜の大量消費にも、もってこいだ。

那覇では街路樹のイペーに黄色い花が咲く頃、と古本屋の言事堂さんのウエブサイト日記で知る。
沖縄のお仲間たちに会いたくなる。
次回訪日時には、久しぶりに北海道にお邪魔することになった。

今日もシュタインハーゲンをすすりつつ、豚リブと大根、菜っ葉のオデン風をいただく。


3月20日(月)の記 Shall me edit?
ブラジルにて


さあ年貢の納め時。
宿題のビデオ編集を始めねば。

まずは次回訪日時、すでに2か所の上映予定がある『坐る9条 2017』。
データの取込みから始めるが、特に致命的な問題はなく、ひと安心。

今日は一日断食。

夜10時からの回!の映画に家族3人で行く計画だったが、夜になり1名不調により中止。
やれやれ。
こっちも、もし行ってたとしても「また」眠ってしまったかもしれない。


3月21日(火)の記 『五月の狂詩曲 2016』
ブラジルにて


『坐る9条 2017』は出し物の本番はノーカット撮影なので、編集にそう手間はかからない。
出演スタッフのクレジットについて、北海道の弥生さんと確認を取りあう。

引き続いて『五月の狂詩曲 2016』の手入れ。
昨年、5月に開催されたメイシネマ祭のゲストのトークを中心にまとめた作品。
キュレーターの藤崎さんのプログラミングと思い入れが絶妙。
それぞれの作品の監督を中心とするトークも熱く、何度聞き直しても飽きることはない。

先の訪日時に藤崎さんとともに試写をして、とりあえず公開の予定はないがアーカイヴとして仕上げておくことにした。
僕は記録を業とする者として、これはきちんと仕上げて残しておくべきだと感じ、そして考えた。
ぜひ観たい、という声がいくつか藤崎さんに届けば、上映の可能性ありかと。
マスター素材作成とそのチェックをしていて、おそらく僕以外にはどうでもいい微妙なカット尻の音声が気になり、やり直し。

これだけで、数時間かかる。
午後、見に行くつもりだった映画を取りやめ。
いやはや、われながら…


3月22日(水)の記 ブラジルの沈黙
ブラジルにて


うーん、家庭の都合もあるし、もう一日あとにするかな。
ブラジルの映画は木曜変わり。

目をつけた映画館の明日の予定を何とかオンラインで見つけると、『沈黙-サイレンス-』は上映の予定なしとのこと。
今日、行くしかないか。

家族は、DVDが出たらにすると言い出している。
僕は、ブラジル人観客の反応も見たい。

アウグスタ街にて、16時30分の回。
3割弱の入りかな。
前方から3列目、C列中央に陣取る。

左側に座った男は、上映中、何度となくスマホの画面を点灯させる。
まぶしい。
右側に座った女性は、日本では考えられないところで笑い声をあげる。
踏み絵についての解説のセリフとか。
キチジローが逃げてしまうシーンとか。

僕がブラジルに戻ったらもう公開されていたので、まだきちんとした映画評を読んでいない。
しかし大手新聞の5段階評価で2というありさま。
今どきのブラジル人には、現実離れしたかったるさなのだろうか。

僕自身はようやくまるで眠らずに見れた。
日本では、いかによく眠っていたかがわかった。

この映画が全編台湾ロケであること、ほとんどの台詞が英語であることがそもそもの限界と改めて思う。

日本の殉教者たちに捧げる、と最後に字幕。
僕はこの度、殉教者にされることもない、時の圧政暴政に命懸けで抗った原城の犠牲者たちのお参りに行った。
東日本大震災の死亡者の2倍ほどの数の人たちが、二日間で殺害されたのだ。


3月23日(木)の記 悶々編集
ブラジルにて


ご希望に合わせて現地に到着するのは、なかなか大変だった。
押っ取り刀で撮影して…

ある人物の訪問等の撮影。
次回訪日前にまとめて先方に送りたい。
が、依頼主からいかにその人物がけしからないかを先日、聞かされる。

それでは映像はどうしましょうかと聞くと、まとめてほしい由。
カネにならないどころか、先方が見るかどうかもわからない映像を編集することの苦痛。

改めて映像を見ると、たしかにいやな感じの人物。
いやはや。
撮ってしまった責任、か。
自分をノセるのが、たいへん。
編集機にさわりがないといいけど。


3月24日(金)の記 編集に快あり
ブラジルにて


先回の出ブラジル直前に撮影に行った、フマニタスの佐々木治夫神父の記念ミサの映像の編集に入る。
この数年、似たような記念ミサが続いた。

できるだけノーカットで撮りたいが、そもそもどれぐらいの時間で収まるかは「神のみぞ知る」世界。
撮影してまとめたものがどのように用いられるのか、そもそも用いられるかも定かではない。
なので、あまりカリカリするのはやめておこう、と自分には言い聞かせているのだが。

当日は、雨。
前の記念ミサの時もひどい雨だったな。
フマニタスから町の教会への出発時間も、当日の朝になっていきなり早まる。
こちらは当初の出発予定時間まで、雨のフマニタス内の情景撮影に濡れながら取り組んでいた。
急きょ出発することになり、車を運転するシスターが撮影中の僕を見つけて「もう出発しますよ!」と声をかけてくれた。

あわてて自分の車に向かい、同行の楮佐古さんを乗せて町の教会へ。
主人公の佐々木神父を見つけて、さっそくフォロー。
神父さんは風呂敷包みを抱えて教会裏の神父控室の入り口に向かうが、まだ施錠されているではないか。
雨のなか、呆然かついらいらと立ち尽くす佐々木神父。

そんな当日の状況を、映像をチェックしながら反芻。
ミサそのものの記録が主眼だから、ほんらいの僕のドキュメンタリーならではのこうしたシーンは、ほとんどカット。

あ、こんなカットがある。
それを活かしてみると、流れそのものが生き生きとして目を見張る感じ。
映像時間としての、編集の「快」。

とにかく、先に進まないと。


3月25日(土)の記 土曜の繁盛
ブラジルにて


まもなくブラジルを去るという友人と昼食をすることに。
わが家から地下鉄でひと駅北にあるプラサ・ダ・アルヴォレ駅で待ち合わせ。
樹のある広場といった地名。
最近になり、ちびちび飲食店が増えてきて日本起源の「すき屋」支店、アマゾンラーメン屋、食指の動かない手巻き寿司屋などもあり。

友はムケカという魚の土鍋料理の店がいいという。
ここは、老舗。
エビ入りのは邦貨にして700円ほど高くなるので、魚のみのを頼む。
が、エビ入りが来るではないか。
店とがちゃがちゃ言い合うのは消耗するし、食べ物も会話もまずくなる。

世界的な問題になっている食肉不正のまかり通る国である。
店側に不興を買って、エビの代わりにゴキブリでも入れられかねない。
不愉快なら、もう来なければいいのだ。

あっという間に入店待ちの客があふれかえってきたので、ビールを2本にとどめて勘定を頼む。
すると、エビ入りを提供したが、魚のみの金額でいいと向うから申し出るではないか。
このあたりが、この店が人気の秘訣か。

付近を少し歩くが、これはという飲食店はいずれも客でごった返し。
相当な不況のはずなんだが。


3月26日(日)の記 機関再起動
ブラジルにて


「エンジン」という「敵性語」を使うのも、芸がないように思った。
大日本帝国陸軍航空隊の整備兵だった亡父なら、「発動機」か。
エンジンという語の訳語を調べると、最初に「機関」とある。
機関とは、そういうものか。

ほぼ2か月ぶりでブラジルのわが車のエンジンをかける。
問題なく、発動してくれた。
往復1100キロを超えるあのミッション以来、発動していなかったのだ。

連れ合いの実家まで車で往復。
道にまだ「たちんぼさん」も立っていない明るい時間に帰宅。
夕食の準備まで、好きな本を読ませてもらおう。
うつらうつらも込みで。

済州島4.3事件など、重い本が続いた。
著者の金井真紀さんから直接、譲っていただいた『酒場 學校の日々』(皓星社)にしよう。
酒場・學校は詩人の草野心平さんの開いたお店。

新宿ゴールデン街に移転してからのそのお店の最期を、金井真紀さんが看取った。
なみならぬ筆力に引き込まれていく。

いくつも線引きをしたが、祖国の政局をかんがみ、これを引用させていただこう。

「心平さんが嫌いなのは媚びへつらうやつ、威張るやつ、それから言葉を大事にしないやつ。」

象徴ではない方の日本国の代表に、すべてあてはまるではないか。


3月27日(月)の記 冷凍庫に隙間を
ブラジルにて


今日も一日断食。
フマニタスの記録映像の編集を、粛々と進める。

冷凍庫が隙間もない状態だ。
残った肉・魚類からパンまで詰めこまれるうえに、家族の知人で経済的にひっ迫した人のつくる冷凍食品まで購入して…

極地発掘。
氷結していると、何の肉とも判別しがたいが。
これは、鶏肉とみた。

香草ミックスにオレンジを絞り込んで焼いてみるか。
ふむ。
いまだよくコツのつかめていない照り焼きにして、照り焼き丼としよう。

昨日の残りのヒラメのアラは、味噌仕立てで。
断食中のため、汁もの以外は味見ができないけど。

そこそこ好評。
日本でいただいてきた粉サンショウが意外とウケる。

が、冷凍庫に光明が差すにはまだまだ。


3月28日(火)の記 パウリスタ大通りとエプト川の舟遊び
ブラジルにて


今日は、火曜日。
午後から、パウリスタ地区にある旅行エージェントで用足し。

火曜日はパウリスタ大通りのアイコン、MASP:サンパウロ近代美術館が入館無料の日。
ふだんは大人30レアイスに値上げ、邦貨にして約1050yen。
ブラジルのミュージアムとしては、異例の高価だ。

現在はパウリスタ大通りそのものをテーマとした企画展を開催中。
最初にあるパウリスタ大通りの落成、というより道路なので完成、の方がいいだろうか、完成式の絵画。
フランス人のJules Martin の絵で、完成式は1890年12月8日の由。
道路の両側は、森林を開いて焼いた後に茂った草地とみた。
大通りには線路状の一対の黒線がめぐり、そのうえに数両の電車、いや馬車がうかがえる。
かつての大森林も、現在の摩天楼街も想像しにくい、さら地だ。

さて、常設展。
毎度いちばん釘付けになるのは、モネの『エプト川の舟遊び』。
これの作画は1890年、パウリスタ大通り完成の時期と重なる。

水面の描き込みもすごいが、なんといってもこのフレーム割り。
細長いボートを漕ぐ二人の女性。
ボート中央の漕ぎ手の女性のすぐ左わきでフレームを切っているのだ。

改めて裏側の(ここがMASP展示のミソ)解説を読むと、この大胆なフレーム割りは写真術や日本の浮世絵の影響、とある。
何度となく、そして改めて見やると、このフレーム割りがどんどんしっくりきてしまう。
この絵を気軽に何度も見に来れるだけでも、危険都市サンパウロに生きる甲斐があるというもの。

地下の素朴画によるサンパウロの風景展も面白かった。
僕はこんな素敵な街にいるのか?

入場料がタダだったので、6レアイスのエスプレッソを館内のカフェで飲ませてもらおう。


3月29日(水)の記 どうせ河原の
ブラジルにて


数か月前から請われて、次回訪日時に数日間の拘束と参加をお受けした企画がある。
日本の主催者から、当初の予定と参加者とはまるで異なる人たちを対象の上映会に切り替えたいとの連絡が入る。
それではすでに参加を表明してくれた人、関心を寄せてくれている人たちに失礼ではないかと問い質す。
こちらの質問への答えはないまま、数時間後に主催者はもうひとりと相談のうえ、企画を中止することにしたとのこと。

ま、どうせこちらは河原乞食ですから。
もうひとりも河原乞食系のようなんだが。
こっちは、河原乞食なりに持ち合わせている、ささやかなこだわりと仁義を大切にしよう。


3月30日(木)の記 ブラジル職人歌合せ
ブラジルにて


ブラジルの義弟の形見の革靴は、このたび日本に置いてきた。
この靴はすでに2度、ブラジルで底を取り換えている。

サンパウロのわが家に以前からある、スウェードと呼ぶのか、その革靴はだいぶ踵がすり減り、片側はすでに穴が開いている。
雨の時などはアウトだ。
穴の部分にボンドでも…と思うが、短期間の対症療法にしかならない。

靴の修理屋に出してみるか。
先回、一軒の靴屋では直せないと言った靴の破れを縫ってくれた方の店に行ってみた。
腕にカタカナの刺青を入れたおじさんのところ。
見積もりは、40レアイス。
邦貨にして約1200yenだ。
安い靴が買える値段だが、この靴をいま買えば200レアイスぐらいになるだろう。
思い切って頼むことにして、左右とも置いてきた。

そのピックアップに行く。
なんと、穴は開いていないが、そこそこすり減っていた片方の方も補修してくれていて、あわせて40レアイス。
凝視すると、ちょっと荒いところも看取できるが、誰も僕の靴の底のこんなところまでチェックする人はいないだろう。

新品を買うよりうれしい思い。
日本だったら、どれぐらい取られただろう。
ちょっとネットで見てみると…こっちの倍以上はかかるようだ。
めずらしく、ブラジル暮らしで得した気分。


3月31日(金)の記 朽ちた枝を払い、新芽の輝きにときめく
ブラジルにて


4月の伊豆大島での読書会+上映会を企画した伊藤さんからは「身勝手により」中止との報とお詫びばかり。
謝罪など無用だから僕の理解できる、納得のいく理由をお願いすると伝えても、またお詫びだけが返ってくる。
不毛なやり取りに、徒労感。

中止は決定とのことだが、いまだご本人による中止決定のネット上の告知はされないまま。
僕もゲストとしてこのイベントのことをオンライン上で告知してしまっているので、責任上、中止とお詫びをオンラインにあげる。

さっそく少なからぬ方々から驚き、疑問、怒りの共有、お見舞いのアクションとメッセージをいただく。
伊藤修さんとは10年来のお付き合いだが、今度のイベント中止事件について僕の納得がいく説明がなされない限り、今後、ご一緒のイベントは控えさせていただこう。

その他はうれしい便りが祖国からいくつも入る。
今年のメイシネマ祭で『ブラジルの土に生きて』改訂版を上映していただくことになった。
さらにサプライズの上映企画は、乞うご期待。

日本のシンパの皆さん、伊豆大島中止問題以外は順調です。
皆さんのお気遣いと応援が僕の活動の原動力であり、指針を支えてくれています。
御礼とともに、事情が許す限り今後もこの道を貫かせていただきます。


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