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岡村淳のオフレコ日記
     西暦2017年の日記  (最終更新日 : 2017/10/22)
8月1日(火)の記 ラ米の先住民をみる きく

8月1日(火)の記 ラ米の先住民をみる きく (2017/08/04) ラ米の先住民をみる きく
ブラジルにて


いやはや、メインの作業はいまだ再開に至らず。
たび重なる接客でわさわさしているうちに、サンパウロ ラテンアメリカ映画祭というのがはじまっていて、明日までだ。

いちいち付き合っていたら、とても本業は…と思いつつプログラムを見てみると、ぜひ観たいのが本日かかるではないか。
この機会を逃したら、もうないだろう。
いくか。

夕方からの2セッションへ。
会場は地元に住む友人が危ないと公言する地域で、夜間の帰路の無事を願いつつ。

最初はスペイン語タイトル『Mala Companhias』、「悪い仲間」とでも訳そうか、チリの映画。
サンチャゴで非行を繰り返した少年が、父親とともに辺地に移る。
そこで先住民マプチェの少年と出会うが、彼は地元の高校でひどい差別と嫌がらせを受けていた。
この地方ではユーカリなどの植林が進み、製紙工場の公害も顕著で、当局からも弾圧を受ける先住民たちが抗議活動を始めていた。
いわば青春もので、こうしたテーマに取り組む志の高さ。
監督の Claudia Huaiquimilla は女性で、マプチェの血を引いている由。

本命はスペイン語題『Diarios Guaraníes』、「グアラニーの日記」というパラグアイのドキュメンタリー映画。
パラグアイの先住民グアラニーの小さなコミュニティに寄り添ったイエズス会士 Bartolomeu Meliá が主人公。
彼は先住民の言葉を習得して、その文化の記録に努めていた。
しかし先住民の土地闘争に関与したとして、独裁者だった時のパラグアイ大統領から追放されてしまう。
晩年を迎え、彼はふたたび村を訪ねる。
すでに当時の村人の多くは他界していた。
わずかに残る長老たちと語り合う。
「私はあなたたちから教わるばかりで、なにもさせていただくことができなかった」
「いや、あなたは私たちに愛を、他人を愛することを教えてくれたではないか」

ミッションのあるべき姿を見た思いで、いたく感動。

ぶじに帰宅。
プログラムを凝視するとああ、明日もぜひに見たいのがあるではないか。


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