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岡村淳のオフレコ日記
     西暦2018年の日記  (最終更新日 : 2018/02/18)
1月28日(日)の記 聖淫転換

1月28日(日)の記 聖淫転換 (2018/01/30) 聖淫転換
ブラジルにて


早朝より連れ合いと車で北上。
サンパウロ市のFM放送が途切れる町まで、約2時間。

近年、参拝者が急増するというカトリック教会のミサに預かるため。
その御堂の由来がすごい。
ごくかいつまむと…

アマゾンの金鉱(ガリンポ)通いのセスナ便のパイロット生活で仲間の多くをなくしながら生き延びた男性が、聖堂建築を思い立った。
最初に立てた聖堂の近くに御殿のような売春窟の建物があり、聖堂への嫌がらせが続いたという。
聖堂は日本語で「結び目を解くマリア」と呼ばれる、ドイツ起源で現ローマ法王が南米に伝えたとされる聖母を祭っていた。
男性はより大きな聖堂の建立を思い立ち、なんと向かいの売春窟の御殿の購入がかなったのだ。
使用済みの避妊具や注射器の散乱する御殿の外組はそのまま活用しての聖堂づくり。
紆余曲折と奇跡の数々を経て、結び目を解くマリアの聖堂は長距離バスで巡礼者が詰めかける観光宗教施設となった。

中世ヨーロッパでは、売春婦が修道女となるケースは少なくないようだ。
売春施設が宗教施設になったという事例は、他にもあるだろうか。

ここでのミサは、ゴスペルを思わせる歌の多い、カリスマチックと呼ばれる部類だ。
ドーム内の人いきれ、そして近くにヤブがあるせいか吸血昆虫がちょっとわずらわしい。

お伊勢参りのように観光の要素もあるので、売店のグッズも充実している。
ファーストフード店、レストランもオフィシャルなものがあり、沖縄系のパステル(ブラジリアン餃子)店もある。
収益の一部は隣接地に建築中の末期がん患者のホスピスの経費にあてられるそうだ。
個人で祈るには旧聖堂の方が格好だ。
それでもやっぱり、僕には森の方がいいな。

ブラジルのキリスト教はカトリックだけをとっても実に多様だ。
さて、宗教施設が売春施設になったという逆の例はあるのだろうか。
修道院を模したような売春施設は日本にもあったようだが。


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