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岡村淳のオフレコ日記
     西暦2018年の日記  (最終更新日 : 2018/07/15)
3月1日(木)の記 干瀬をみた

3月1日(木)の記 干瀬をみた (2018/03/09) 干瀬をみた
日本にて


まさしく、罰ゲームとしての沖縄行き。
人を信じるという美徳が、ときに不徳と化すこともある。
その門出にふさわしい未明の豪雨。
今日は午前4時台の祐天寺出家だ。
傘をさしても荷物はびしょ濡れだな。

と、奇跡のタクシーが。
腐敗を発酵に転換する兆しとしよう。

目黒駅から山手線と京急で羽田へ。
鎌田での愚かしい野外長距離接続歩きを避けることができた。
豪雨と雷光の羽田空港。
強風のための欠航の表示が少なくないが、わが那覇行きはとりあえず飛ぶようだ。

今回はマイレージ使用のJAL便のため、LCCとは比べ物にならない快適さ。
JALとANAの国内便が競争で機上フリーwi-fi化をはかっているようで、ヘタな地上よりずっとつながりがいいのに驚いた。

いよいよ沖縄本島が見えてきた。
関東の豪雨がウソのようなサブトロピカルカラー。

あ、これは平安座島だな。
石油コンビナート群、空から見るとすごい。

!!
その南西方向に巨大なリーフが看取できるではないか。
かつて『季刊民族学』で読んだ「やえびし:八重干瀬」の語を想い出す。
「干瀬:ヒシ、ビシ」は琉球方言で浅瀬のサンゴ礁をいう。
大潮の時は、海上に現れることもある。
そうだ、3月と9月は地球の干満の差ががもっとも大きくなるのだ。
僕はアマゾンの大逆流ポロロッカを三度、取材しているのでそのあたりに少し通じている。
今は、干潮タイムなのだな。
すごいものを見てしまった。

まずは予約した牧志のドミトリーに荷物を置きたい。
たどり着くと、宿のスタッフは誰もいない。
さあ、どうしよう。
至近距離にあり、僕の沖縄の窓口である市場の古本屋ウララさんに行く。
店主の宇田智子さんと再会。
積もる話は後にして、まずは荷物を置かせていただく。

個人出版「沖縄探見社」の高橋哲郎さんと昼食。
高橋さんとはブラジル以来の付き合いだ。
近くの定食屋で、あえてハンバーグ定食でいってみようと思う。
が、高橋さんのイカスミ定食のオーダーに惹かれて僕もイカスミで。
高橋さんは、安倍政権とバトルを繰り広げる大手新聞社を経てブラジルの邦字新聞社に勤務、さらに世界各地を回って沖縄に定着して10余年。
ユニークかつ、いい仕事を続けている。
ぜひ「沖縄探見社」のウエブサイトをご覧のうえ、その刊行物を手に取っていただきたい。
http://www.okinawatanken.ecnet.jp/index.html

沖縄は、手ごろな宿がむずかしい。
今回は赤字覚悟なので、個室一泊2000円強のドミトリーに挑戦。
これを部屋と呼べるのか、といった建物の隙間だ。

午後は宇田さんに道順を調べてもらって、開店したばかりの八重瀬市にある くじらブックスさんへ。
くだりの開南のバス停がわからなかったり、下車後、90度まがった方向に行ってしまうなどあったが、それもまた一興。

古書新刊、カフェと食事、陶器販売ともりだくさんなお店。
ああ、こんなに広いのか。
店主の渡慶次さんは宇田さんのかつての同僚で、ご尊父は上野英信ゆかりの人だ。
気さくにキッチンに立つご母堂は陶芸に通じていた。
志ある店主によくたがやされた書棚はなんとも気持ちがよい。
荷物と懐具合を考えるとできるだけ買い控えたいのだが、4冊買ってしまう。
よもやま話が尽きず、予定よりだいぶ長居をしてしまった。
沖縄訪問の際は、半日ぐらい、くじらブックス訪問時間を設けてもよさそうだ。

夕方は、記録映画監督で沖縄沖縄居留中の松林要樹さんに会う予定。
サンパウロの次は、那覇で再会というのがよろしい。
安里で松林さんイチオシのお店をハシゴ。

人のつながりは、宝だな。
断ち切られた人脈を、補ってあまりある友人知人が沖縄には満ちている。

さてドミトリー、相当数の収容人員で、なんと男子トイレ兼洗面所が一カ所のみ!
よほど外した時間でないと、用足しも歯磨きもむずかしい。
わが分際をわきまえて反省するには適当かも。


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