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岡村淳のオフレコ日記
     西暦2019年の日記  (最終更新日 : 2019/08/21)
4月20日(土)の記 『マブイの往来』

4月20日(土)の記 『マブイの往来』 (2019/04/23) 『マブイの往来』
ブラジルにて


こう頻繁にブラジルと日本を往復して…
しかも日本でもブラジルでもばたばたしていると…

日本から担いできた必読書がどこかに紛れてしまうこと、しばしば。
そしてそのままうっかり読みもらしてしまったり。

当地はイースターの連休でもあり、本命の動画編集はほどほどにして。
ここのところいじっていない空間にちょっと探りを入れた次第。
あ、この本!
『マブイの往来 ニューカレドニア―日本 引き裂かれた家族と戦争の記憶』
津田睦美さんの文と写真。

津田さんとは、京都の細川周平さんの縁で知り合った。
そののちに津田さんが編まれた『ニューカレドニアの日系人』をかつて流浪堂さんで購入していたことに気づいた。
かなり引きめで、周囲の環境も読み込めるポートレート写真群が目を引いた。

津田さんは現在、関西学院大学で教鞭をとられている写真作家である。
『マブイの往来』の文は取材と調査にかけた年月と労力がにじみ出ている。
そして、写真作家をして、
「私は、その視覚的なインパクトにすっかり圧倒され、文字を追うことができなくなった。」
と書かしめる資料の写真が圧巻だ。
文字の、意味を超えた迫力。
手前みそだが、僕がただいま並行して新たな原版づくりをしている拙作『明瑞発掘』の世界にも通じるではないか。

さらにニューカレドニア移民もブラジル移民も、世界史と世界誌のなかで驚くほど根元が一緒なのに気づかされる。
18世紀に世界最大のコーヒー生産国だったフランス。
コーヒー生産はカリブ諸島を経て、南米へ。
かたや南太平洋のフランス植民地へ。
そして、沖縄。
津田さんの視覚を圧倒した資料は、沖縄の屋我地島に保管されていたものだ。
屋我地島!
畏友の日系ブラジル人、高橋さんのペンション「いぺー」のある島だ。

さて、今日はフランスからブラジルにやってきた親類を訪ねて連れ合いの実家に出かける。
想えば彼女の縁で細川周平さんとつながったのだな。

縁の、あやとり。
こんがらがりそうだ。


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