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岡村淳のオフレコ日記
     西暦2019年の日記  (最終更新日 : 2019/09/15)
8月6日(火)の記 ササキ神父の滝

8月6日(火)の記 ササキ神父の滝 (2019/08/11) ササキ神父の滝
ブラジルにて


勝手知ったるフマニタスの敷地内外を散策。
思えばブラジルの田舎の素朴な人たちと会話を交わすのは、けっこう久しぶりだ。

かつてここを訪ねた知人が、佐々木神父に近くの滝に案内してもらったというのが気になっていた。
当時の佐々木神父はウオーキングをしていて、フマニタスから徒歩で滝まで行ったというのだ。
佐々木神父に何度かその滝について聞いてみたのだが、聞き流されてしまっていた。

古くからの顔見知りにその滝について尋ねてみる。
歩いていけないことはない、近くに行けば轟音が聞こえてくるという。
なんとその滝は「パードレの滝」と呼ばれているというではないか。
パードレ=神父で、このあたりでパードレといえば、ササキ神父に他ならない。

何人かに確かめていくと、その滝はもとは川の名前で呼ばれていたが、いつの間にかパードレの滝と呼ばれるようになったという。
佐々木神父はそのことの照れくささもあって、滝の話をはぐらかしていたのだろう。

昼食の時にその話を持ち出してみる。
佐々木神父は午後から別のもっといい滝と一緒に案内しましょう、という。
ぜひとも自分で探し当ててみたいので、と固辞するが、案内すると言って聞かない。

午後、佐々木神父のお呼びを待つ。
シスターから神父さんの具合がよくないので、自分が車で案内しますと言われる。
ひとりで行ってみますからと言っても神父さんの指示のようで、あきらめる。

ふむ、けっしてわかりやすいところではなく、これは連れてきてよかったかも。
たしかに轟音が聞こえる。
土道の車道からのくだりは、今の神父さんの足ではむずかしいだろう。

ブラジルの各地域の小滝はそこそこ見てきたが、あっぱれである。
しばらく身を置きたいので、あれもこれも抱えているだろうシスターにはお引き取りいただく。

滝壺近くの岩場に至るのは容易ではない。
滑ってビデオカメラごと岩場に転ぶ。
かなりの音をたてた。
パードレの滝でオシャカになるところだった。

ササキ帝国に出入りするようになって25年、はじめてこの滝を知る。
麦畑の拡がる土道を、とぼとぼと戻る。

体がふらついてしまって、という神父さんから滝の感想を聞かれる。
神父さんの名に恥じない滝でしたよ、と応じる。


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