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岡村淳のオフレコ日記
     西暦2019年の日記  (最終更新日 : 2020/01/06)
12月27日(金)の記 海岸山脈の『出ニッポン記』

12月27日(金)の記 海岸山脈の『出ニッポン記』 (2020/01/02) 海岸山脈の『出ニッポン記』
ブラジルにて


夫婦で一族のお年寄りを連れて郊外の宿で今日から一泊する予定だった。
この時期に空いていて、三人が泊まれて、値段もそこそこで…
それなりに努力して宿を確保してあった。

早朝、電話があってドタキャンを伝えられる。
すでに料金は支払い済み。
夫婦だけで行くと、お年寄りの夜の付き添いをする人を用意しなければならない。
イヤハヤ。

いろいろあって、とにかく昼前に夫妻で出る。
ラポーゾ・タバレス街道の途中で昼食をと思うが、街道沿いに飯処がみあたらない。

すでに宿近く、料金所のすぐ先に会った邦訳「肥満鶏」という名のレストランへ。
カマドであたためた家庭料理が食べ放題。
窓越しの緑も心地よい。

さて、宿の方は…
ふむ、あの料金だけのことはある。
狭い傾斜地の駐車場。

部屋はカビ臭く、窓は一カ所だけ。
こうした宿にしては敷地が異常に狭い…
別料金で夕食が食べられるだろうとふんでいたが、NG。
街からの宅配ピザは配達料10レアイス取られるという。

夜の山道を近からぬ街までクルマで食べに行って、酒も飲めずじゃあ。
けっきょく昼たらふく食べたので、夜は抜く。

居室は息苦しいが、階上の異常に広いサロンが心地よい。
他に利用者もなく、夫妻ででれんと読書。

ギャラリー古藤さんでの特集上映と対談での課題図書。
上野英信『出ニッポン記』を読み直す。
文庫にして600ページ。

面白いことに、上野英信はあえて書いていないことがある。
上野は南米の旅で出会う炭鉱離職者たちそれぞれの歩みを詳細に記載している。
いっぽう旅の最初に出合うサンパウロ近郊の炭鉱離職者たちの居住場所は記していないのだ。

わが今宵の宿の場所は日本語のアプリだと「サンロケ」と表記される。
前後の記載から、おそらく上野が最初に訪ねた人たちの居所はここからそう遠くないだろう。
記載の重さが違ってくる。

冷夏のゆえか、外のカエルの声も乏しい。


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