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岡村淳のオフレコ日記
     西暦2019年の日記  (最終更新日 : 2020/01/06)
12月28日(土)の記 教会で嗅ぐ

12月28日(土)の記 教会で嗅ぐ (2020/01/03) 教会で嗅ぐ
ブラジルにて


今回の宿の部屋は窓はひとつで、寝台から遠い。
そのせいか、せっかく海岸山脈に来ながら、早朝の野鳥の鳴き声に気づくこともなかった。
ゆっくりたっぷり朝食をいただき、『出ニッポン記』を読む。
チェックアウトは11時まで。

午後、帰宅。
醤油味のものが食べたい。
冷蔵庫に自家製ラーメンの汁、冷凍庫にブラジル製生ラーメンがある。
つけ麵にしていただき、満足。

28日は聖ユダ・タダイの祭日だ。
徒歩圏にある聖ユダ・タダイ聖堂のミサにあずかってみよう。
17時からのミサ、時間前に着くが聖堂内はぎっしり。
年配の女性が多い。
3-4人掛けの長椅子が並ぶが、左前列に真ん中が空いたところがあった。

そこに入れてもらうと、異臭。
しばらく入浴していない、路上系の人の臭いのようだ。
僕の右横の女性は裸足で、前方に大袋を並べている。
彼女と臭いを避けて、この席は空いていたようだ。

今さらこの席を立つのもはばかられる。
ミサがはじまる。
起立すべき時も、隣のおばさんは座り込んでいる。

この聖堂は緩く空調が効いているので、おばさんは休みに来ているのか。
正直に告白すると、僕の懸念はミサの後半の「平和の挨拶」で近くの列席者と握手を交わす時にどうするかだった。
にこやかにこのおばさんとも手を握り挨拶すべきだろう…

おや、このミサでは平和の挨拶は省かれた。
ミサ中、おばさんは座って目を閉じて眠っていたようで、挨拶の時も応じなかっただろう。

イタリアのフィレンツェの街なかの教会のミサを思い出す。
いかにも路上生活者らしいおじさんがミサの際、最前列にいた。
ミサ終了後、神父がミサ中の献金からいくばくかをおじさんに渡していた。

社会的弱者をうんぬんするのはけっこうだ。
が、たとえばこの人たちの臭いに接してもそれを貫けるか。
この人たちと握手とハグができるか。

イエスのありかは。
覚悟も定見もない自分のありかたが問われる。


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