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岡村淳のオフレコ日記
     西暦2020年の日記  (最終更新日 : 2020/06/30)
5月9日(土)の記 『茶畑のジャヤ』

5月9日(土)の記 『茶畑のジャヤ』 (2020/05/10) 『茶畑のジャヤ』
ブラジルにて


かたづけているのだか、さらに散らかしているのかわからない状態。
昨夜、読みかけていた本がどこにあるのか見つからない。

何日か前に発掘した『茶屋のジャヤ』という本を代わりに読んでみようか。
児童文学で、スリランカの茶畑の少女の話のようだ。
お紅茶も飲みたくなってくる。

作者のプロフィールのページを開いてびっくり。
著者の中川なをみさんは存じ上げない。
なんと表紙画と挿絵が、門内ユキエさん!

ブラジル国旗を彷彿させる緑と黄のあふれる表紙画だが、恥ずかしながら門内作品とは思わなかった。
表紙の下3分の一近くを帯が覆っているのだが、これを脱がすと門内さんらしい、アフロでトロピカルな茶葉が現れた。
帯がせっかくの表紙絵を台無しにしている好例かも。
近年は帯を意識して、本来の表紙の帯の部分が間の抜けた装幀になっている本も少なくない。
書店で売られている時はともかく、皆さん、ご自宅の書棚も帯を付けたままで?
土足のまま自宅内で暮らすブラジルも含めた西欧人をふと思い出す。

拙著を出版してくれた鎌倉の出版社「港の人」は2011年の東日本大震災と福島原発を契機に出版物への帯廃止宣言をした。
残念ながら、それに続く出版社があったとは聞いていない。

日本のSNSでブックカバーチャレンジとかいうチェーンメールがウイルスやネズミ講のように「感染」を広めようとしていたのの余波は、僕あたりにも伝わってきた。
まずこうしたブックカバーの帯の是非問題を考えたいものだ。

さて『茶屋のジャヤ』、本文中の門内さんの挿絵にも息をのむ。
そして、小説そのものに引き込まれた。

富士山のみえる町に暮らす、運動の苦手な男子小学生がクラスメートから「シカト」のいじめにあう。
彼の祖父はスリランカでの土木事業支援をしている。
孫の窮状を察した祖父は、彼をスリランカに誘う。
少年はスリランカでさっそくタミル人とシンハリ人の対立と差別という現実にぶつかっていく…

児童だけに読ませておくのはもったいない好著だった。
門内さんにはナメクジを題材とした創作でお世話になっていた。
さっそくメッセージを送る。


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