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岡村淳のオフレコ日記
     西暦2020年の日記  (最終更新日 : 2020/06/04)
5月18日(月)の記 黒澤明のマスク

5月18日(月)の記 黒澤明のマスク (2020/05/18) 黒澤明のマスク
ブラジルにて


日付はついに5月18日。
記録映像作家と称しながら、なかなか映像をみるのが重い。

が、深夜に覚醒してしまい、活字を追うのもしんどくて、思い切ってDVDに挑むことにする。
わがブラジルとクロサワを結ぶ『生きものの記録』、あらたにDVDコレクションを買って日本から担いできていた。
重いのを重々、承知で姿勢を延ばす。

ざっくりいくと、原水爆の恐怖におびえる町工場の経営者が、一族でのブラジル移住をはかる、といった話だ。
西暦1955年。
最初の『ゴジラ』公開の翌年だ。
そして『生きものの記録』は『ゴジラ』の山根博士役の志村喬がまず登場する。
志村喬は歯科医役なのだが、まずマスクをするではないか!

COVID-19問題が起こるまでは、映画で描かれるマスクなど気にも留めていなかったが。
それにしても、ファーストシーンで。
マスクに注目して黒澤映画を見直さなければならない。
戦国武将の兜は、マスクに含めるかどうか。

さて今回、気づいたが、三船敏郎演じる町工場の親爺と、同郷だというブラジル移民の成功者の語る言葉は広島弁のように聞こえる。
映画のなかで登場人物がやたらに汗をぬぐい、扇子などでパタパタやる。
貼り紙の記載などから8月を想定していることがうかがえる。
あの、原爆の8月へのオマージュか?
以下、ネタバレあり。

最後の火事そのものを、黒澤は動画で描くことはなかった。
『乱』ではそれをやってしまったのだな。

「サンパウロか。冗談じゃねえよ」。
そんな台詞がこたえる。

今日は5月18日。
韓国の光州事件の40周年。
COVID-19問題がなければ訪韓していたはずだ。

今日から思い切って富山妙子さんの映像の編集を再開。
いきなりぶっとんだ話で、編集を中断してなかなか再開できなかったわけを再確認。
今日は乗り越えてみよう。

 


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