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岡村淳のオフレコ日記
     西暦2020年の日記  (最終更新日 : 2020/07/02)
5月23日(土)の日記 1955年/ゴジラと黒澤

5月23日(土)の日記 1955年/ゴジラと黒澤 (2020/05/23) 1955年/ゴジラと黒澤
ブラジルにて


日本では、集団就職が盛ん。
俳優ジェームス・ディーンの事故死。
僕の生まれる前、西暦1955年。

日付が変わってから、覚醒してしまう。
たまりにたまったDVDでも見るか。
日本の友人からもらった『ゴジラの逆襲』がある。
ほう、1955年の映画か。
すでに生涯に2回は見ていて、駄作だったことは覚えている。

これは忘れていたが、前年の初代『ゴジラ』で活躍した志村喬扮する山根博士がこちらにも出てくるではないか。
そして山根博士が小型映画で「ゴジラ」をみせるという劇中映画が登場。
ゴジラの破壊力を見せるために上映するのだが、このフィルムが「劇映画目線」なのが泣けてくる。

もうひとつ泣けてくるのが、主人公の設定。
漁業会社に勤めるフロート付きの単発プロペラ機のパイロット。
クライマックスで「防衛隊」が北の岩戸島に上陸したゴジラをジェット機の爆弾で攻撃する際、志願して参加。
防衛隊のジェット機パイロットが次々とやられていくなか、水上プロぺラ機から急きょジェット機を繰ることになった主人公が爆撃と離れ技の飛行に成功!

日本の怪獣モノとしては、はじめて怪獣同士の闘いが描かれた記念すべき作品。
壊される建物群は「ファサードのみ」といった感の安手のつくりで、前作ゴジラに比べての厳しい製作状況が伝わってくる。
大阪の淀屋橋駅壊滅のシーンは目をひくものあり。

劇中映画の登場というので先日、見直した黒澤明の『生きものの記録』を想い出した。
しかも同じ1955年の公開で、どちらも志村喬が登場する。
そしてどちらも水爆の恐怖を語っている。

黒澤明とプログラムピクチャーの名手だったという『ゴジラの逆襲』の小田基義監督を比べるのも酷かもしれない。
黒澤の描いた小型映画はフィルムからして8ミリとみられるが、ブラジルでアマチュアが撮った感をよく出していた。
しかし『生きものの記録』のなかで、挨拶もなしで家に入り込んできて映写機を設置して、ニコニコと映画の上映を始めてしまうブラジル移民のおじさんというのは、水爆怪獣ゴジラや暴竜アンギラスより不気味である。

『ゴジラの逆襲』のなかの大阪のネオンシーンで、「ヒガシマル醤油」が妙に長くつながれている。
ヒガシマル醤油について調べてみると、兵庫県龍野の醤油会社か。
創業が16世紀、天正年間!というのにはたまげる。  


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