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岡村淳のオフレコ日記
     西暦2020年の日記  (最終更新日 : 2020/08/07)
7月4日(土)の記 アンデスの聖人転換

7月4日(土)の記 アンデスの聖人転換 (2020/07/04) アンデスの聖人転換
ブラジルにて


地味な本だが、僕にはけっこう面白く読めた。
先日、書いた『タイワンイノシシを追う』と同じ臨川(りんせん)書店発行の『アンデスの聖人信仰 人の移動が織りなす文化のダイナミズム』、八木百合子さん著。

『タイワンイノシシ…』は税抜き2000円の価格でオトナ買いしたと書いたが、こちらは税抜き3600円!
しかも新刊で買っていて、われながら思い切ったものだ。
かといって日本のヘタな飲み会に突っ込めば、これ以上の割り勘+コロナウイルスということになろう。

『タイワンイノシシ…』は研究者である筆者が全面に出て、そこまで書いていいのかな、とニンマリさせる記載が面白かった。
この『アンデスの…』はいかにも博士論文そのもので、そうしたアソビがない。
一度、読み始めてそのままにしていただけのことはある。

ペルーのアンデス山脈寄りの山村で、村の守護聖人がアスンタの聖母からペルーの守護聖人である聖ロサに移行していくプロセスを論証していく。
その背景には村人たちが職を求めて、あるいはテロから逃れて首都リマ周辺に居住していくダイナミックな、そして一方向だけではない動きがあった。

「あとがき」にもあるように、はやりの「消滅の語り」ではない、そしてマスコミ受けカトリック受けを狙うのではない、まさしくダイナミズムを感じることができた。

想えば僕のはじめての南米体験は、西暦1983年のペルー取材である。
「砂漠の生物」がテーマであり、当時はカトリックも日系人も関心外だったなあ。

その後、ペルーは行きそびれたまま。

おっと、アマゾンの国境地帯で「手だけ」密入国したことがあったっけ。
ブラジルとペルーの国境をなすアマゾン支流をモーターボートで移動中のこと。
給油のため、川べりにあるガソリンスタンドに停泊することになり、そこにあった支柱を僕がつかんでボートを固定させた。
その支柱はペルー側だったというわけ。


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