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岡村淳のオフレコ日記
     西暦2020年の日記  (最終更新日 : 2020/08/07)
7月6日(月)の記 木蔭の妊婦

7月6日(月)の記 木蔭の妊婦 (2020/07/06) 木蔭の妊婦
ブラジルにて


さあ月曜だ、一日断食をしよう。

午後から所用で車を繰る。
いまだコロナ被害のピークがだらだら続いている感があるが、サンパウロ市内の活動は今日からいちだんとコロナ前に近づいた。

車の車検とその前の洗車、散髪など、そろそろ済ませたいが…
感染ピーク時に飛んで火にいる夏の虫、となってもシャレにならない。

ほう、日中からマスクなしスッピンの立ちんぼが複数。
さて、せっかくだから外出時の日課としているグラフィティのスマホ撮りをしたい。
最初の候補地には、おじさんが座り込んでいる。

往路はサンパウロ大学構内を抜けるショートカットをアプリが示す。
そのつもりになるが、右折時に右側の車に邪魔をされて断念。
いつものスラム経由にするか。

壁一面にグラフィティが描かれるが、治安も交通事情も好ましくない道で、いつもより状況がよさそうで停車。
午後は壁側は逆光になってしまうのだが、今日は薄曇りでなんとかなりそうだ。
絵のほうは、女体のモチーフがつづくあたりの向かい。

おや、木蔭になるが妊婦が描かれているではないか。
車の波の合間に道を渡る。
撮りようは、ありそうだ。
https://www.instagram.com/p/CCT_1WgA2LE/

これは、いい。
かなりの絵ぢからを感ず。
長居は禁物、きょろきょろちゃっちゃっと。

ちょうど在日本の臨月を迎えているアーチストと交信していたところ。
彼女も懐妊とともに縄文土偶が身近になったと連絡をくれていた。

想えば妊婦の表現としては、世界的歴史的に日本の縄文時代の土偶が傑出しているだろう。
キリスト教芸術では受胎告知図はおなじみだが、懐妊がみてとれる図像となると…
ブラジルのカトリック教会で見た身ごもれる聖母像ぐらいしか思い浮かばない。

妊婦画にそえられているポルトガル語のフレーズは、ブラジルを代表するミュージシャン、シコ・ブアルケの曲の一節だと連れが教えてくれた。
日本のグラフィティで日本の歌謡曲なりフォークなり演歌なり民謡なりの一説がそえられるケースがあるだろうか。

国民で共有するうたを持つブラジル人がうらやましい。


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