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岡村淳のオフレコ日記
     西暦2020年の日記  (最終更新日 : 2020/10/30)
9月6日(日)の記 サンパウロの招かれざる客

9月6日(日)の記 サンパウロの招かれざる客 (2020/09/06) サンパウロの招かれざる客
ブラジルにて


旅行者ではなく、サンパウロで生活を続けていて覚えるポルトガル語の単語にクッピンがあるだろう。
シュラスコ好きなら日本住まいの方でも牛肉の部位のクッピン:セブ牛の背のコブ という単語に親しんでいるだろうが、嫌われ者の方のクッピン:シロアリのことである。

調べてみると先住民由来の言葉で、ポルトガルでクッピンといっても通じないようだ。
日本でもシロアリの語は使われても、実物を見ている人は多くはないだろう。
これは温帯と熱帯・亜熱帯のシロアリの形態と生態の違いによるといってもよさそうだが、とりあえず端折ろう。

南半球の亜熱帯にあるサンパウロが春、そして雨季のはじまりを告げる兆しがクッピンことシロアリの結婚飛行だ。
地中から羽化したシロアリがまさしく無数に舞い上がり、夕暮れの灯火に群がってくるのだ。

ただ住宅に飛び込んでくるならともかく、交尾を済ませて羽を落とした雌シロアリが床に潜り込んで営巣し、女王として産卵を始めるとなると家屋を根底からむしばんでいくことになる。

ありがたいことに照明に群がって飛び交う羽シロアリは金属製のボール、あるいはプラスチック製のボールにアルミホイルを入れて水を張ってかざすと、ほぼ確実に水面に落ちてくれるのだ。
日本人の駐在員の夫人に、掃除機で吸い取る人もいると聞く。

この結婚飛行の直後に降雨があるのが普通で、例年では9月7日の独立記念日ごろに始まり、せいぜい1、2回がサンパウロ市南部の住宅地のわが家あたりの歳時記かな。

今年はもう半月ぐらい前からはじまり、今宵で4度目だ。
初回は追って降雨を見たが、その後はお湿りもない。

シロアリの羽音に耳を傾けないと。



 


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