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岡村淳のオフレコ日記
     西暦2020年の日記  (最終更新日 : 2021/01/01)
11月2日(月)の記 死者の日の台所から

11月2日(月)の記 死者の日の台所から (2020/11/02) 死者の日の台所から
ブラジルにて


今日のブラジルは「死者の日」の休日。
ほんらい月曜は断食をするが、今日は家族がみな家にいる。
断食を一日ずらそう。

朝はコーヒーに全粒手づくりパン。
とは言っても僕が手づくりしたわけではなく、最近、路上で買っているもの。
昼は、きつねそば。
日本製の乾麺を東洋人街の華人スーパーで安く買えた。

夜は手づくり餃子。
これも皮は食材店で買ったもの。
20枚パックのメーカーの違うものをふたつ買った。

「あん」までこさえて、皮にくるむのはわが子ひとりに頼むことにした。
餃子づくりは久しぶり。
そもそも炊事はひとりでするのがもっぱらなので、うまく指示ができない。
本業の方もずっとひとり仕事だし。

親しくしている日本の映像作家がフェイスブックに披露していたエピソードを想い出す。
彼は師匠に「映画は集団でつくらないとダメだよ」と言われたという。
この師匠である記録映画監督とは僕も面識があるが、すでに「死者の日」で拝まれる方にまわっている。
言われた映像作家も僕と同様、ひとり仕事の傾向にある人。

この監督の言について、彼とメッセージのやりとりをした。
僕の考えは、「映画は集団でつくらなければダメ」というシバリは、かえって映画の持つ可能性をせばめてしまう、といったところ。
この監督は、単独志向のある教え子に師として、あるいは挑発としてこの言を投げかけたのではないか。

わが子に餃子をくるんで焼いてもらっているうちに、2品ほど料理を追加でこさえることができた。
餃子にどれぐらい片栗粉をまぶすか、油で焼いてからどのタイミングでどれぐらい水を足すかなど、なかなかむずかしい。
かつては「羽根」付けなどに挑んだが、そうした芸は省略。
そもそも僕の指示もあいまいで、わが子の言う通りの方がベターだったり。

日本のわが子供時代、亡母の台所仕事を手伝った覚えがほとんどない。
しばしば、そうしたことへの慚愧の想いに駆られている。
だがひょっとして母も自分ひとりでやってしまうことを好んだのかもしれないな、とふと思う。

餃子づくりに関してはこれからもわが子の応援を頼もう。



  


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