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岡村淳のオフレコ日記
     西暦2020年の日記  (最終更新日 : 2021/01/01)
12月3日(木)の記 喪の壁

12月3日(木)の記 喪の壁 (2020/12/03) 喪の壁
ブラジルにて


言葉の概念規定や事実関係をきちんと書き込んでいくとそこそこ以上の作業となる、本業にさしさわりがあるのでざっくりと。

ベコ・ド・バッチマンに行ってみることにする。
近くの歩けば歩けないこともない、再オープンしたミュージアム訪問を抱き合わせて。

ベコ・ド・バッチマンはサンパウロ市内にある、世界的に知られるグラフィティ
の逸品が描き連なる地区。
「バットマン横丁」といったところだ。

そこが黒一色に塗りつくされたという報に接した。
定かに思い出せないが、SNSのどれかだったろう。
ブラジル国内での新たな黒人系(アフロ系の方が適切だろうか:ブラジルの状況、そして日本語に意訳することがむずかしい)国民の虐殺へのマニフェストであり、プロテストだ。

午前中とはいえ、久しぶりの繁華街ヴィラ・マダレーナ地区の閑散ぶりに驚く。
新たなコロナウイルスの感染拡大の影響だろう。

人通りもまばらな「横丁」は…
あの色とりどりのグラフィティの壁がひと通り黒で塗られ、追悼と抗議の言葉が書き連なっている。

不覚にも、涙。
芸術の、表現のありかを。
自分は表現者として、いやさ人として誰の側にあるべきか。
どうあるべきかを体感。

https://www.instagram.com/p/CIWWB0zHBRF/

だいぶ歩いて、最後はバスとメトロを乗り継いで帰宅。
事実関係がわからなくなり、新聞を発掘。

11月20日に南部の都市ポルトアレグレのスーパーでアフロ系の客が警備員たちに虐殺されるという事件が起きた。
この事件はブラジル各地での抗議運動に発展。
在ブラジル日本国総領事館からはご丁寧にも、巻き込まれないようにしましょうというお達しが。

ベコ・ド・バッチマンの黒塗りもこの事件に呼応したものと思い込んでいた。
しかし事件としての新聞の扱いは小さいが、より身近な殺人が生じていたのだ。
先週土曜未明。
この地区でNegoVilaと呼ばれるアフロ系アーチストが軍事警察によって殺害されていたのだ。

少し整理して咀嚼して、来週のオンライン講演に盛り込むつもり。

夕方、夏バテを感ず。
夜、日本からの電話がある予定。
家族の食事の支度をして、少し横になる。

ほう、今日は12000歩以上、歩いたか。





 


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