1月10日(日)の記 夏の魚 (2021/01/10)
夏の魚 ブラジルにて
路上市に買い出し… ふだんは3軒ある魚屋が2軒のみ。
刺身用の魚を物色するが、シロート目にもこれといったのがない。 かつて新年は中央市場が15日ぐらいまで開かないので、鮮魚がむずかしくなると聞いた覚えがあるが、そのせいかも。
なかでいつも閑散とした店にマスがあった。 あんちゃんに「刺身でだいじょうぶ?」と聞くと「だいじょうぶ」というが、なんだか心もとない。 油で焼いてもいいので、買ってみる。 サーモンのアラを投げ売りしているので、これも買ってみるか。
かつてサンパウロのアイヌ系のお宅で、サーモンのアラの鍋をいただいたのを思い出す。 アイヌ民族は鮭の皮を靴などに利用していた。 僕がブラジルに移住してから祖国で鮭の骨の缶詰がブームとなったこともある。 なんともありがたい魚だ。
日本の縄文研究者なら「サケ・マス文化論」というのにも触れることになる。 北米の先住民同様、日本の縄文人もサケとマスに大いに依存していただろうという説だ。
マスを少し刺身にしてみるが、チリサーモンよりおいしいぐらいだ。 サーモンのアラは買ってきた豆腐のほか、冷蔵庫に残ったいろいろな野菜、そして味噌と酒粕で。 これまたよろしい。
残りの石狩鍋風に、断食明けに冷ご飯を入れてオジヤにしていただくか。 わくわく。
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