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岡村淳のオフレコ日記
     西暦2021年の日記  (最終更新日 : 2021/04/10)
2月23日(火)の記 『ねじ式』のT字衣桁

2月23日(火)の記 『ねじ式』のT字衣桁 (2021/02/23) 『ねじ式』のT字衣桁
ブラジルにて


先の引っ越しの際に書籍を詰め込んだまま、いまだ開封もしていない段ボール箱がいくつかある。
おそるおそる開けると、思わぬ掘り出し物があって面白い。

読み直したかった、つげ義春さんの『ねじ式』の文庫本が出てきた。
小学館文庫版だ。
マンガ本の文庫化の嚆矢だったと記憶する。

『ねじ式』は意味の取りにくい、夢をそのまま描いたような話だったことだけを覚えている。
読み返してみるが、ロジックを排した不可解な世界そのもの。
おお、3コマ目に洗濯ものアートの世界が展開されているではないか。
寺山修司さんの映画の世界のような。

…むむ、衣服はあまり洗濯をしたようにも思えない描かれ方。
衣類がかけられた支えの名称を検索してみる。
「T字衣桁」に近いと思われるが、描かれたのは設置型だ。

さる日曜の朝、ミネラルウオーターの源泉に向かう途中、目についたグラフィティあり。
思い切って車を停めて、家族に待機してもらってスナップしてきたのが、これ。
https://www.instagram.com/p/CLjssP9nv8H/

洗濯ものをアートとして意識したのは、2年前にイタリアのソレントで洗濯もののインスタレーションを見て以来。
黒澤明監督の『酔いどれ天使』を見直して、洗濯ものアートというジャンルを提唱してもいいなと思っていた。

このグラフィティ、そしてさらに『ねじ式』のこのカットを見つけてその思いを強くした。

日本で町なかの洗濯もののウオッチをしていたら警察通報モノだろうな。
そもそも衣類は下着から靴下まで見られることも意識してデザインされている。
それをきれいに洗って広げて配するという行為は、表現そのものではなかろうか。

振り返れば僕も『あもーる あもれいら』シリーズ、『橋本梧郎と水底の滝』シリーズですでに取り入れていたことに気づく!



 


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