3月8日(金)の記 グアルーリョスのクモスケ・ヌンカマイス (2024/03/16)
グアルーリョスのクモスケ・ヌンカマイス →アメリカ合衆国→ブラジル
さあダラスに着いた。 羽田では遅延のため、現地で地上スタッフが誘導すると言われていたが、それらしいのは例によって見当たらない。 入国審査の列がそこそこのため、途中で列整理の係官に言って、あまり人のいないカウンターに行かせてもらうが、ヤバそうなのが先にいて詰まる。
とにかくクリアーして乗継便のターミナルを確認しようとすると、1時間の遅延とな。 やれやれとAターミナルにモノレールで移動。
二転三転、けっきょくサンパウロ行きの便は13時間遅延となってしまった。 アメリカン航空がホテルのヴァウチャーを出すとのこと。 メールで届くというが、JALで発券した僕には例によって届かない。
少し混乱が静まってから、列につくこと1時間。 ホテル、往復のタクシー、そして空港での12ドル分の食券ヴァウチャーをゲット。 タクシーをゲットするのがまたややこしく、深夜に1時間ばかし待って乗り合いとなる。
ホテルのチェックインでふたたび1時間ぐらいの列。 ホテル利用は深夜から未明まで5時間程度。
翌朝、やれやれの搭乗。 機内映画『バービー』は、まさかのイントロからしてよろしかった。 サンパウロのグアルーリョス国際空港着は、午後11時近くとなった。 すでにシャトルバスもない。
・・・ここで「ポン引き」の語意を調べる。 まさしくポンビキ、クモスケにひっかかってしまった。 配車サービスは自分では使ったことがないので、ラジオタクシーという事前にカウンターで料金を払う、やや割高なタクシーを使おうと思っていた。 だが、遠目で見るとカウンターのあたりはかなりごちゃごちゃしている。
到着口からついてきた男がタクシーを手配すると言い、料金はタクシーメーターで、という。 いくらぐらいになるかと聞くと、アプリで計算して180レアイスという。 ちょっと割高な相場だ。
この男の車に乗るが… 後から考えると、車中の会話がそもそも怪しかった。 自分はコムニダージ:スラムの出身だと言うが、どこかと聞くとそれには答えない。 運転中、やたらに手持ちのスマホを繰り、電話の受信もしたりで、なんだかヘン。
到着すると、男は600レアイス近い数字を示すアプリを見せた。 約束の金額の3倍以上じゃないか、ふざけるなと言うと、雨だったからとがデタラメを言う。
よしそれじゃあ俺のスマホで録画をするからな、と空港での交渉から語って録画し始めると、びびりはじめた。 相手は強盗の手前のような男だし、仲間に連絡が言っていてもヤバい。 250で手を打つことにするが、録画を消せと言う。
完全な確信犯だ。 こんなのに引っかかった不徳を恥じるが、かつて空港からの帰路に殺されかけた身としては、これぐらいですんで感謝かも。 ダラスでの深夜と未明のヤバそうなタクシーがまるで問題がなかったこと、ブラジルでも事前の交渉を見事に裏切るような悪質なのに会った覚えがないので油断してしまった。
スラムの出身で、いまや自分の車を持って国際空港でタクシーとはがんばったね、などとオメデタイ言葉をこいつにかけていた自分が情けない。
まあこの辺で。 ヌンカマイスは、ノー・モアの意。
(執筆途中)
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