3月13日(水)の記 サンパウロのパーフェクトデイ (2024/03/20)
サンパウロのパーフェクトデイ ブラジルにて
気になっていた映画、ヴィムヴェンの『パーフェクト・デイズ』。 サンパウロで封切り中だが、いつまで続くか、そしてこっちの都合がどうなるかわからない。 行けるときに行っておこう。
ということで、いざ、午後イチで。 サンパウロ市内の行ったことのないショッピングモールのなかにあるらしい映画館を選んでみる。 メトロと歩きで…
ぎゃは、超高級VIP映画館とな。 平日日中の高齢者半額料金でも、日本の安めの封切り映画料金だ。 まあ、話のタネにフンパツするか。
ほう、革張りゆったりソファにテーブルとスタンド付き、給仕を呼ぶボタンまであるとは。 入場者は僕を入れて5人程度。 薄明かりが点灯されていて、予告と宣伝が延々と流れている間は給仕に飲食のオーダー可能というシステムと知る。
さてこの映画、極東軍事裁判のA級戦犯容疑(のちに不起訴となる)笹川良一を祖とする日本財団が絡んでいるといった指摘もあり、油断はできない。 ・・・うわ、なんとアスペクト比がスタンダードサイズ、4:3ではないか!!
日本で最新機材に通じる知人から、僕が生きた化石としてスタンダードサイズにこだわることを折に触れて揶揄されていただけに、なにか救いを得た思いぞする。
そして主人公の名前が「平山さん」ときた。 こっちの「平山さん」はさすがに軍歌はたしなまないようだ。 彼の好むカセットテープの音楽のことはわからないが、もういちいちしびれざるをえない。 ずばり日常の淡々の繰り返しだけで、退屈せずに見ごたえがあるという不思議。
さすがに役所広司さんは知っているが、近年の日本の俳優さんは僕にはほとんどわからなくなっている。 そんな僕でも、あれ、この居酒屋の女将さんは?、そのワケアリな男は? と思い当たる往年の大物を起用!
かつて『東京画』でヴィムヴェンは東京タワーで仁王立ちでがなるヘルツオークを撮っていなかったっけ。 いまやスカイツリーか。 こっちも長生きしたなあ。
|