4月10日(水)の記 映画は綿から生まれた (2024/04/14)
映画は綿から生まれた ブラジルにて
次回訪日、その前の他州遠征、もろもろの宿題もあるのだが… ブラジル国際ドキュメンタリー映画祭は、今度の日曜まで。 明日はまた泊り当番となってしまい、明日は物理的に映画を見に行くことは出来ない。
今日、思い切って外国もの2本のドキュメンタリー映画を見に行くことにする。 まずは英題『THE WORLD IS FAMILY』というインド製作の映画。 拙作『ブラジルの土に生きて』をいろいろな意味で思い出した。 この映画の女性の主人公も陶芸をたしなむのだ。 なんとイギリスで作陶するバーナード・リーチのフーテージにお目にかかった。
もう一本はイランとイギリスが製作国で、 『CELLULOID UNDERGROUND』。 厳しい統制下のイランで映画フィルムを集めて、当局からの弾圧を受けながらもフィルムを守り抜いたシネフィルの話。 制限や弾圧があると、よけい燃えてしまうのだな。 この人の命がけの尽力のおかげで永久に失われることを免れたフィルムが少なくないという。
このなかで映画フィルムの原料はセルロイドであり、そのセルロイドは植物:綿からつくられるという解説があり、綿採集のフーテージが用いられていた。 ええ、映画フィルムは植物からつくられていたのか!?
僕が銀幕に愛を誓ってから約半世紀。 恥ずかしながら映画フィルムは石油化学製品と思いこんでいた。 最近、些少ながら入金もしたウイキペディアを繰ると、セルロイドの原料は硝化綿や樟脳の由。
映画の起源を旧石器時代の洞窟壁画に求めることにいたく感動したものだが、フィルムの原料が植物であることも合わせると、ますます趣深くなりそうだ。
綿から生まれた映画。 それを代表する映画人は…、ジョセフ・コットン。
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