4月19日(金)の記 虎の乳の掟 (2024/04/24)
虎の乳の掟 ブラジルにて
遅い朝のカフェの後で佐々木神父に暇乞いをするつもりだった。 が、今日は施設のチャペルでブラジル人の神父が昼前にミサをたてるとのことで、それもあずからせていただくことにする。
クリチーバの町にくだる。 クリチーバの町での「自由行動」が面白すぎて。
30年前の取材時に定宿にしていたホテルの駐車場に車を置いて。 ここから徒歩30分ほどのインディオ美術館というのに行ってみよう。 道中、魚料理屋があるではないか。 思い切って入るが、よろしかった。
インディオ美術館はアートという視点からとらえていて、羽飾りなどが充実。 好きな人にはこたえられないだろう。 そのあと、アンチーク店や書店をまわる。 書店のヴォルテージの高さに驚く。
さて、夜の食事は… イタリアンの評判のいいところをフンパツするか。
おや、セビッチェ専門店というのがあるとスマホ検索で知る。 サンパウロでもそこそこ広まってきたナマの海産物のペルー料理だ。 ・・・これにしてみるか。
あら、フードトラックに毛の生えたような。 スマホでの評価はなかなかだったが、金曜夜にもかかわらず、僕の滞在中にテイクアウトの客がひとり来たのみ。
トレイに敷かれた紙やナイフとフォークの包み紙に記されたウンチクが面白い。 いわく、 セビッチェは4000年前からペルーに伝わる伝統料理であり、スシサシミとは別物である。 よってハシを使う必要もなく「虎の乳」と呼ばれる滋養たっぷりの知るにつけてあるのでショウユも不要、うんぬん。
白身魚使用という基本的なのを頼んだが、熱を用いる料理以上の時間がかかった。 ようやく出てきた。 なんのサカナが聞いてみる。 え、ティラピアだと!?
アフリカ原産で、ブラジルで養殖されるようになった淡水魚である。 ・・・ペルー4000年の伝統料理が聞いてあきれる。
まあ、こういうのも楽しいクリチーバ自由行動。
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