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岡村淳のオフレコ日記
     西暦2025年の日記  (最終更新日 : 2026/01/02)
3月の日記 総集編 家内制動画製作

3月の日記 総集編 家内制動画製作 (2025/03/03) 3月1日(土)の記 オコノミー
ブラジルにて


今日の昼は、わが家でお好み焼きをつくることに。
久しぶり。

ドキュメンタリー作品同様、僕がひとりでつくる。

焼そば載せが好評のため、まず乾麺をゆでて、いためて。

チャイニーズの店で買った乾燥小エビがある。
これを水でもどして、その水で小麦粉を溶くことに。

冷凍してあった豚バラを薄切りにして、とこころみるがあまり薄くは切れないな。

日本から担いできた魚肉ソーセージも、と構想していたが、失念。

こちら製のカニカマも買ってあったが、これは春雨サラダに投入。

ずっと台所番だったが、それぞれ満足満腹の由で、なによりでした。


3月2日(日)の記 ブロッコを避けて
ブラジルにて


カルナヴァルたけなわである。
わが家にとっては、休暇のひとつ。

何度も書いたと思うが、ブラジルの市民の過半数は「カーニバル」が嫌い、ないし興味がない、という調査のデータもある。

さて、今年はサンパウロの町のあちこちで「ブロッコ」が行なわれるので要注意、と家人から再三いわれている。

日本あたりで知られるのはリオの大会場で徹夜で繰り広げられる大仮装行列だが、これはカルナヴァル行事の国外メディア向けのお決まり、といったところ。

ブラジル全国のあちこちの地域ごとにこのブロッコと呼ばれるカルナヴァルのイベントが行われる。
サンパウロでも半世紀前ぐらいまでは、カルナヴァルといえばもっぱらこれだったようだ。

それが近年、復活してきたという。
地域を交通止めにしてしまうので、クルマで移動する人には、いい迷惑となる。
そもそも一方通行の多いこの町で、とんでもない渋滞、遠回りを余儀なくされている由。

今日は僕がこちらの親族の高齢者付き添い当番。
このブロッコに伴う交通規制にアプリが対応しているかは、ビミョー。
さすがに交通規制のなさそうな大通りをメインにいくことに。

休暇時期のため、サンパウロ大学学園都市のショートカットができない。
そのオプションのひとつが、ファヴェーラ:スラムを抜けていくルート。
ここはふだんから祝祭状態なので、やめておこう。
道路にクギでもまかれていては、たまらない…

特に障害もなく、スムースに到着できました。
それにしても、暑い。


3月3日(月)の記 しょぼろ月夜
ブラジルにて


カルナヴァル時期のため、幹線道路も実にスムース。
泊り先から記録的な短時間で帰宅。
ナビは路上生活者たちのテリトリーが両側にある道を掲示した。
昼間だし、思い切って通過。
(いまになって思うと、またクギ類を拾うリスクがあったな)

先週は、思い切って大豆を煮て納豆作りに挑戦。
弱火で茹でたため、途中で火が消えていることもあり、12時間越し。

水戸でいただいた乾燥納豆をタネとして、24時間。
まるで糸をひかない。
この乾燥納豆では、以前も同様だった。

賞味期限は切れているが密封したままの納豆菌の粉をあらたに投入。
さらに24時間、置くが糸をひかない…

さてどうしよう。
そうだ。
自家製切り干し大根があったのを想い出した。

これを混ぜて「しょぼろ納豆」にしてみよう。
しょぼろ納豆は水戸の郷土料理で、ズバリ納豆に切り干し大根を合わせたもの。
ご飯によし、ツマミによし。

パンデミック以前、訪日時には東京の実家に滞在して自炊していた時期には、水戸訪問時には自分の消費用と身近なお土産として大量に購入したものだ。

すでにそれもかなわなくなり、しょぼろ納豆をしばらく食べていなかった。

醤油、みりんなどを足して軽く混ぜ、少し寝かせるか。
さっそく大根も戻らないうちに少しいただいてみる。
どうも、これは悪くなさそうである。


3月4日(火)の記 山形本
ブラジルにて


暦の上では、今日がカルナヴァルの祝日である。
灼熱の市街を歩いてみると…
商店街で開いているのは、薬局ぐらい。

思い切って最寄りのファヴェーラ:スラム街の方を遠巻きに歩いてみる。
おや、道を通行止めにしている。

レジャーのため、とあるが、人もまばらなスタンドがひとつ設けられて、そこが大音響の音楽を流している程度。
日陰にたむろしている男衆の視線に注意。

今回、日本から戻ってからだいぶ本を読んでいる。
日本語が主だけど。
よく買い、よく担いできた。

日記の日付と執筆にタイムラグもあり、多くを紹介できなかった。
今日、読み耽ったのは森岡督行さん著『銀座でいちばん小さな書店』。
これは山形の駅ビルのくまざわ書店で買った。
くまざわ書店は東京八王子に本社のある全国チェーンだが、この山形店でも郷土本コーナーが充実している。

この銀座の本屋さんの本は、山形の郷土本コーナーにあった。
というのも著者の森岡さんが山形は寒河江の出身だから。

僕の故の山形行きも、この寒河江の親戚訪問のため。
いつもは寒河江にある松田書店で何冊か買い込むのだが。

読みどころ満載の本だった。
特に衝撃だったのは、森岡さんのお名前の由来。

次回の訪日の際には、お店にうかがってみよう。


3月5日(水)の記 灰水の陣
ブラジルにて


今日は「灰の水曜日」。
カルナヴァルも終わり、オフィス類は今日の正午から営業再開のようだ。
街を歩くと商店類はほとんど朝から営業している。
まだ休み続けているところも、ちらほら。

路上市では青菜屋さんが出ていなかった。
スーパーで見ても、レタス類は日にちが経っていたんでいて、買い控える。

こちらは動画編集で追い詰められている、といったところ。
通常とは趣向の異なる企画で、どうなることか。

今日はお日柄もよろしく、一日断食。


3月6日(木)の記 すきとはいえない家
ブラジルにて


午後。
炎天下に買い物に出た帰り。

大通りに「すき家」があるのだが、そこのラーメンが気になりだした。
(ちなみにあの日本の牛丼の「すき家」のブラジル進出店。現在、ブラジルではおよそ30店に拡張の由。)

先回の訪日中、ラーメンを食べたっけ?
…訪日当日の夜遅くに、祐天寺の店に行ったっけかな。
水俣の食堂「味」のチャンポン定食はよろしかった。

さて、そもそもすき家でラーメンを食べたことがあるかの記憶がはっきりしない。
カレーは食べて、イマイチ感を覚えたのは記憶する。
…店の前をいったん通過してから、Uターン。

ラーメンはいちばん安いので邦貨にして1000円弱。
午後の中途半端な時間で店はがらがら。

それでも待機時間はまずお湯を細火で茹で始めたのかと思うほどの時間がかかる。
ようやく。
見た目は、まあナミかな、こっちの水準として。

まずスープを。
ふむ。
故郷祐天寺の老舗の中華料理店・来来軒を想い出した。
鶏ガラに醤油のオーソドックスか。
これは期待してしまう。

して、麺。
これはちょっと。
小麦を練って麵状にしただけというか…
これから中国製の乾麺の方がいいかも。

具のモヤシ。
炒めすぎ茹ですぎ。
煮卵半分、これは並。
ブラジル製ナルトの薄切り。
チャーシュー、これは味付けのうまみがない。
あとは青ネギ少々。

そもそもテーブルにはコショウ等の調味料一切なし。
がっかり感。

山形寒河江でいただいて担いでいた宮川製粉の中華そばのほうがずっとおいしい。
そういえば、日本のすき家にはラーメンはなかったと記憶する。

メニューにはカレーにギュー載せ、さらにシーザーサラダ載せというのがある。
これはどんなのか実物を見てみたいな。

ドリンクはアイス抹茶のパッションフルーツ味というのを頼んだ。
アイス抹茶に濃縮パッションフルーツを加えた、という味以外の何物でもない。
料理とは、1+1=2、ではなくて、それ以上の効果が望めるから「たす」のだということを悟る。


3月7日(金)の記 ボドガミ家の一族
ブラジルにて


少し動画編集をすすめてから、外の用足しに。
さて。
リベルダージ大通りにBodogamiというカフェ兼バー兼レストランのような店がある。
外からはよくわからず、オリエンタル系「ヤング」系のようだ。
てっきりコリアン系と思っていた。

思い切って入ってみることにする。
ラーメン系、カツサンドなどもある。
ラーメンはきのうの「苦い味」が残っている。

今日は四旬節の金曜でもあり。
ビーガンバーガーとアイスラテをオーダー。

よくわからなかったのだが、店内の壁にジグゾーパズルのような箱が並んでいる。
はて。

支払いの際にBodogamiという店名の意味を聞いてみた。
ゲームの神様、という意味らしいとのこと。

ふむ。
ポルトガル語、日本語で検索するが、この店がらみのものばかり。

(のちに気付く。
ボードの神様か。
なるほど、この店に置かれているのはボード・ゲームと呼ばれる伝統的なアナログのゲーム類。
それを楽しみに来るわけか。
料金設定が決して安くないこと、さらにチャージが10パーセント加算されている。
テーブル類もゲーム用に特化していることに気付く。

…ひとりでなにかを読みにいくのにはナニかな。)


3月8日(土)の記 土曜の異変
ブラジルにて


猛暑の土曜、ずっとアパートの中に閉じこもっているのもあずましくない。

午後、内容的にも重量的にも軽い印刷物を持って、どこかクーラーのきいたカフェへと出家。

オプションは、数軒。
ミゲール・S大通りの台湾系カフェにするかな。

小さな店で、そこそこの賑わい。
アイスラテをいただいて。

帰路、大通りを少し下ると。
かなりの賑わいがある。
カタカナで「アイスクリーム」という表記もある新しいアイスクリーム屋さんだった。
これも小さめの店で、外まで行列、さらに歩道の部分にテーブルと椅子をいくつも並べてひと通り埋まっている。

これは平日には見られない光景だ。

なにせこの暑さ。
しかも本来のカルナヴァルは終わったものの、この土日はまだ各地域でドンチャカをするという。

このアイス屋かいわいは賑わっていてもおとなしい限り。

おっと、ならびにちと騒がしい地ビールの生ビール屋があるけど。


3月9日(日)の記 あさイチのウラ
ブラジルにて


今日は午後イチからの泊り当番。

夕食後、垂れ流し状態のNHK国際放送の視聴につき合う。
もう向こう(祖国)は3月10日。
垣間見るだけでも先のシリーズとは雲泥の差の連続ドラマが終わって。

出演者たちの冒頭の番組ヨイショの寸言だけでも毎回キショクわるいので、席を立とうとする。
が『あさイチ』、特集は「ビデオテープが見られなくなる前に!家庭でできるデジタル化」とな。
これは切実な問題なので、見てみることにする。

「いかにも」のカンドー的な導入。
そしてビデオダビング業者が紹介される。
ビデオにカビが生えていても業者に出せばほとんどOKの由。

どうもおかしい。
今年になって日本の業者に30年以上前の8ミリビデオテープのデータ化をお願いした。
すでに何度も作業をお願いして、信頼できる業者さん。

今回は120分テープを6本ほどお願いして、データを送ってもらった。
テープ全編NGもあり、大半がそもそも再生不能だった。
料金はディスカウントしてもらって約2万円。

テープ劣化による再生不能は当然あることで、それだからこそ2025年問題というのも喧伝されてきた。
ところが、NHKのこの番組は「大本営発表」的なニオイがあり、ダビング業者との癒着でもあるのかと勘繰りたくなるほど。
わが愛用の業者さんには繁盛してもらいたいけど。

驚いたのは、かつての仕事場の先輩が登場してきたこと。
生存確認。

後記:
この番組がどうにも腑に落ちず、検索してみる。
ナルホドそういうことかと合点のいくX:ツイートを発見。
やはり自分たちの都合あってのミスリードとみると、わかりやすい。

@hot_udon_kun、「くん」さんの3月11日付ツイートを参照されたし。

わがX(@junbrasil)からもリツイートとイイネさせていただいています。


3月10日(月)の記 パスタに行きつく
ブラジルにて


(この日記を書くのは13日。三日前のことだが、書くべきネタがあるのかと、そこそこの時間もだえた末に…)

午前中に泊り先から帰宅。

動画編集作業再開。
午後と夕方の間ぐらいの時間に用足しに出て。

コーヒーブレイクが欲しい。
少しものも読めるところ…
猛暑は若干おさまったので、冷房なしの店でもいいかも。
小腹も空いている。

総合的な判断から、アヴェニーダにあるYamaguchiという日系のPastelチェーンに決定。
読み気より、食い気。

このPastelを日本語でどう表記するかがビミョー。
パステルか、パステウか。
ネイティヴに口語で発音されるのを聞けば、パステウ。
Lの文字を重視すれば、パステル。
といったところか。

僕は通常、原語の表記がよりイメージできることを重視している。
が、パステルだと、日本語になっているパステルカラーのパステルと混同しやすいことだろう。
というわけで、パステウ。

これはブラジルの国民的スナックで、ちょっと強引に「ブラジル餃子」みたいな意訳もあり。
これの生産者に日系人、沖縄系の人がサンパウロでは多い経緯も面白いが、今回は省略。

省略したものの詳細を失念したこともあり、検索。
おお、この語は日本語になっているイタリア語のパスタと語源を同じくするとは。

ということは、これも日本語になっているペーストとも同源だろう。
いやはやおもしろい。

というわけで、日系のスタッフの見当たらないYamaguchiさんの店で、ミニスペシャルのパステウと砂糖きびのジュースをいただきました。

https://www.facebook.com/photo/?fbid=10233428066218587&set=a.3410845544903 ¬if_id=1741639477011075¬if_t=feedback_reaction_generic&ref=not


3月11日(火)の記 311の断食
ブラジルにて


3月11日。
今日は、一日断食。

311にちなんだという訳ではなく、サンパウロ滞在中恒例の週イチの断食である。
ちなみに14年前の今日は日本にいた。

午後の外回りの際、ガソリンスタンド付属のコンビニに立ち寄り。
炭酸水の小瓶を買っていただく。

その写真をフェイスブックにあげる。
「今日は断食」と書き添えて。
さっそく日本の知人から「どこか体が悪くて検査を?」と書き込みあり。

この人、よく書き込んでくれるのだがワタクチのウエブ日記には親しんでいないようだ。
検査のためなら「絶食」になるかと思う。

いろいろ追い込まれて、次の訪日について具体的に蠢動…

いいねえ、啓蟄とか蠢動とか。


3月12日(水)の記 一斤の食パンがあれば
ブラジルにて


見ておきたい映画、展示もちらほらある。
が、編集中の『里山の冬の華』の追い込み追い込まれ作業中で、しばし見合わせましょう。

新たに発見して、ここのところ気になって通っている手づくりベーカリーに今日も行ってみる。
ここは水曜から営業。

先回、天然発酵パンのかたまりを買うと日系のスタッフが「切りましょうか?」と聞いてきて、お願いした。
これはけっこう硬いので、家庭で切るのがそこそこ面倒だったのだ。
サンパウロでおそらく二桁の店の天然発酵パンを購入してきたが、それを切ってくれるサービスというのは、ここが初めてだ。

想えば、東京目黒の実家の近所にあった長谷川ベーカリー。
食パンを、たいてい半斤だったが購入すると、その場で4枚にと記憶するが、機械で切ってくれたものだ。

このサンパウロの日系のお店では、さらに硬く薄いラスク類をカットする必要からドイツ製の高価な切断機を購入した由。

ここで、パンの「斤」という単位について調べてみた。
まちまちで…
こんなウエブサイトの記載に行きついた。
https://www.tontonshop.com/page/65 #:~:text=%E3%81%A8%E3%81%93%E3%82%8D%E3%81%8C%E3%80%81%E6%98%8E%E6%B2%BB%E7%B6%AD%E6%96%B0%E4%BB%A5%E9%99%8D%E3%80%81%E3%82%A4%E3%82%AE%E3%83%AA%E3%82%B9,%E3%81%A8%E3%81%97%E3%81%A6%E3%80%81%E5%AE%9A%E7%9D%80%E3%81%97%E3%81%9F%E3%82%88%E3%81%86%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82

これは驚き。


3月13日(木)の記 地面に咲く花
ブラジルにて


編集作業追い込みのため、今日も歌舞音曲鑑賞の遠出は控える。
こういう日は、日毎のアートのインスタあげが難儀。

徒歩圏で新作ありや…
https://www.instagram.com/junokamura2310/
上記リンクの3月13日付の、これにする。

キャプションをどうするか。
黄色の対の部分は目玉のようだ。
だが僕には全体が花のようにも見える。

道路面から描かれているので、地面に咲く花のような印象あり。
東南アジアの巨大花ラフレシアのような。

さて、ああいう地面に直接、咲く花をなんというのだろう?

「地面」「花」等のキーワードで検索。
ううむ。
「地の花」「地面に咲く花」といった記載はあるが…
どうやら、専門用語が見当たらない。
これは意外。

そもそも花というのは、植物の生殖器官であることを改めて確認。


3月14日(金)の記 ここがヘンだよブラジルの銀行
ブラジルにて


日中、ダウンタウンに用足しに。
銀行回りをする。
おもしろいことに、ひとつの銀行の支店の何台か並んだATMで、台によって同じカードを用いても取引できるかどうか、そしてできたとしても取引できる金額が異なるのだ。
それぞれの台にそうした違いの記載は見当たらない。
やってみなければわからない、といったところ。
パチンコ台じゃあるまいし。

そして、こちらが現ナマを預けるのでも一回の取引で何回も指紋認証をさせられるのだ。
たくさんのひとたちの指脂でべとべとなところに、こちらも強く何度を押し付けることになる。
銀行側に利用者の感染症問題は考慮する気もなさそうだ。
指拭きのアルコールも設置してもらいたいところ。

現金を引き出すと、10枚に一枚ぐらい端の折れた札がある。
端が折れていると、今度は入金しようとすると機械にはじかれてしまうのだ。
こちらが折れ札の折れ部分をマニュアルで延ばして、またやり直し。

このインプットとアウトプットの不整合はどういうことなのだろう?
今日はまた、10枚中、3枚ぐらいの折れ率。
オレオレ詐欺か?

日本のATMでも同じ問題があったような気がするが、もう少し折れ率は少なかったかと。


3月15日(土)の記 サンパウロの尹東柱
ブラジルにて


予期していないことだった。
パウリスタ地区に家族と出て、途中で別れて。
近くにあった韓国文化センターに久しぶりに入ってみた。

版画展みたいのをやっている。
日本の駅のスタンプみたいのをいくつも押すことのできる趣向。
多色を重ねて押すのが、感動的に面白い。

奥の横の壁に大きくスクリーンで貼り出してあるものが目に入った。
…。
え、尹東柱!
ブラジルで予期せずこの名前に接するとは。

パンデミック前に彼の詩集の日本語文庫版を買って読んだ。
正直なところ、当時の僕にはいまいちピンとこなかった。

だがこうしてブラジルでポルトガル語で彼の名前と作品に接すると、目がうるうるになる。
それがなぜかを考えてみよう。

https://x.com/junbrasil/status/1901961927607128196/photo/1


3月16日(日)の記 鰯者の尊厳
ブラジルにて


日曜の路上市に行ったら♪

焼き魚用のアンショーヴァを買う。
イワシの開いたのを半キロ詰めたパックも買って。

今日はわが家でひとり昼食。
イワシの開きをさっと洗って小骨やウロコの残りを除去。

塩を振ってオリーブオイルで焼いてみる。
網焼きで大根おろしとも考えたが、集合住宅でもあり、無難な方法で。

ふむ。
美味ではないか。
これはいくらでもいける。

昨年、サンパウロのポルトガル料理屋でイワシの丸焼きを頼んだが、どうということはなかった記憶。
今日の料理法の方が、ずっとよろしいな。

これまでイワシは家族から小骨のクレームがあって、積極的に買い求めていなかったけれど。
養殖サーモンやマグロの数分の一の値段である。

経済的弱者の強い味方だ。


3月17日(月)の記 家内制動画製作
ブラジルにて


ここのところ事情があって、近場の予定が変動的。
今日からの一泊のミッションは取り止めとなった。

さて。
動画作業のナレーション録り作戦を開始するか。

動画という言葉、自分が主語で使用するにはいまだに違和感がある。
とはいえ、映像という言葉ではそれがスチールかムービーか不明瞭だし。
音声が伴なうものかどうかもわからないし。

動画という表現なら、音声が伴なわないことは極めて例外だろう。

今日の表題のもとである「家内制手工業」という言葉も確認しておこう。

グーグルのAIによると…

家内制手工業(かないせいしゅこうぎょう)とは、自宅で家族や使用人を中心に、小規模に手工業を行う工業の形態です。

ひょえー、自宅での作業ではあるが、こちとら家族も使用人も関与しないひとり仕事…
なんだか、がっくり。

が、下に「特徴」としてこうあった。

【特徴】
・生産者(とその家族)が生産に必要な資本を直接所有している
・実際の作業の中心は職人による「手仕事」である
・生産に道具が必要である場合や、その取り扱いに熟練を要するのが一般的である
・雑貨やおもちゃなどの工業で多く見られる


うむ、これはどれも納得いく感じ。
「雑貨」「おもちゃ」と同列なのがよろしいではないか。

こちらのモチヴェーションは…
ここのところ『七人の侍』を想うことしばし。
その相違を考えている。


3月18日(火)の記 豊葦原ふたたび
ブラジルにて


『里山の冬の華』の家内制手工業制作の追い込み。
今日も交通機関使用の遠出は見合わせて。

5月の連休後からの訪日のフライトの手配にかかる。
…ここのところ利用してきたエージェントを変えてみた方がいいかな。
ネット買いではデタラメな対応をされたことがあり、こりごりだし。

どなたか、いいところをご存じありませんか?


3月19日(水)の記 オンライン時代に翻弄されて
ブラジルにて


昨日、高額の支払いをわがブラジルのクレジットカードで支払おうとして。

先方が、その支払いをこちらの銀行が受け付けないという。
すでに銀行は閉じている時間。

早朝に銀行の24時間対応電話でようやく人間の担当とつながる。
時間はかかったが、支払いはそのカードで問題なくできるという。

それを購入先に伝えると、それでもNGだと怒られる。
銀行の支店が開く時間となり、相談窓口の列につく。

こちらの順番となり、時間はかかるがわかったことは、わがカードでの支払いはなにも問題がない、購入先のシステムの問題と考えられる、とのこと。

それを購入先に伝えてそれでもダメだと言われて、また銀行の窓口の担当が応じられるのを待って…

直接、僕を通さずに携帯電話で話をしてもらう。

かなりはしょるが、こんな流れ。
購入先に直接こっちが行ってカードで払うと言っても、そこが別のところと取引しているのでオンラインでしてください、と言われて。

向こうはオンラインでカンタンかもしれないが、先方のシステムのトラブルをこっちのせいにされてさんざん電話で時間を費やし、今日の午前中はこの銀行詣ででつぶれた。

午後からさらにダウンタウンに出て、知人とあわただしく打ち合わせのあと、銀行ふたつハシゴ…


3月20日(木)の記 彼岸のビーガン
ブラジルにて


ブラジルは、今日が秋分。
今日のタイトルは、まあ言葉あそびである。
が、いまはカトリックの四旬節であり、カトリック信者には肉食を控えている人も少なくない。

そんなことに想いを馳せながら。

昨日はキリスト教の牧師と打ち合わせ、明日は仏教の僧侶の案内がある。
今日、いっきに編集のフィナーレに向かいつつある『里山の冬の華』をいったん仕上げるため、根を詰めて作業。

いやはや、夕刻までわが家を一歩も出ないとは稀有のこと。

とりあえずの人事は尽くした。

夕方、しばしオンラインまかせの状態となり、メトロで二駅先にオープンしたアマゾンをうたうカフェに行ってみる。
うーむ、これでアマゾンかえ…


3月21日(金)の記 宗教都市を歩く
ブラジルにて


今日はブラジルに赴任した友人の真言僧をサンパウロのダウンタウンに案内する。
一昨日は在サンパウロのプロテスタントの牧師との打ち合わせ。
彼岸の時期にこういうのが重なるのも一興。

ブラジルのベネディクト会総本山前のレストランで昼食。
四旬節の金曜でもあり、魚料理で。

フンパツして白ワインをボトルで。
どうしても値段で選ぶことになるが、これはネーミングにも一目ぼれ。
「野のチャペル」という名のブラジル製ワイン。

実はワインにはウルサイという真言僧が絶賛。

宗教用語はいっそう定義を確認しておかないと。
チャペルとは…
教会に属さない礼拝堂、とあり。
そんなとこかな。


3月22日(土)の記 とりからあげばや物語
ブラジルにて


今日は夕食に鶏の唐揚げをつくる。
手間がかかるので、わが家ではごちそうである。

昨日中に材料をと思っていたが、今日のあさイチとする。

午後になって、いざ準備となったら小麦粉が見当たらずに再買出し。

味付けは最近、日本では醤油のみというレシピが話題のようだが。
一度やってみたことがあるが、成果のほどをよく覚えていない、
この案は家族に却下されて、わが家の伝統的な味付け路線で。

して、小麦粉か、片栗粉か。
レシピを検索して…
半々、としてみた。

そして今日は二度揚げに挑戦。
途中でどれがどれだかわからなくなったけど。

2時間以上、立ちっぱなしの揚げっぱなし。

おかげさまで好評でした。
外のいい加減なカラアゲはますます食べられなくなるねえ...


3月23日(日)の記 みつば白書
ブラジルにて


プライベートの方で、非常態勢に。
連れ合いとともにサンパウロの親類宅に泊まり込むことに。
僕は炊事当番。

ここの集合住宅の敷地には共同菜園がある。
作物は、常識的な範囲なら採集も可能というのがうれしい。

バジル、イタリアンパセリ、ボルドなど。
ここの一角に、わがファミリーの一員が植えたミツバが繁茂している。

この住宅には日系人は少なく、ことミツバに関しては競合する採集者は皆無のようだ。
とはいえ、だれも採らないと、雑草類とみられて管理者に伐採されてしまうかもしれない。

そんなこともあり、移植ゴテとビニール袋を持って、いざ。
折しも午後の大雨のなか。

…伊豆大島観音堂の境内のあちこちに小さなミツバが生えていたのを想い出す。
てっきりアシタバだと思ってだいぶ採集したものだ。

サンパウロ産のは、夕餉の豆腐の味噌汁に浮かべる。

ちなみにミツバを検索してみると、「根が深い」。
ほう、「軟弱野菜」に分類されるのか。
学名にカナダとあるが…

ま、とりあえずこの辺で。


3月24日(月)の記 みつば白書をもう一度
ブラジルにて


出先で、連泊することになった。
さて。

昼と夜の献立を練る。

またミツバの採集に行こう。
共同菜園のなか、ミツバが繁茂していると言っても1平方メートル強ぐらい。

間引くつもりで、とくに密集しているところからつまんでいく。

ネットでレシピを調べて。
出先の食糧棚にツナ缶があったので、ミツバとツナのあえものにトライしよう。

おや。
台所でまずミツバを洗いにかかると…

微小なカタツムリ。
ついで、ミニなめくじ!

ミツバを好むナメクジとは、もしや日本人移民にくっついてきたか。

レシピでは…
まずミツバをさっと熱湯に通す。

ありゃりゃ、だいぶ減量!
青菜の常か。

根付きで持ってきたミツバの一部を、この家の窓際のプランターに移植してみよう。


3月25日(火)の記 まかない夫のナイショ話
ブラジルにて


想定外だった連泊をした親類宅から、昼時間に出てわが家に戻る。

ほんらいは月曜か火曜に週イチの断食をするのだが、今週は明日にしよう。

午後、買い物に出る。

さて、夕食。
詳述は避けるが…
冷蔵庫に入れてあったものが、ちょっとヤバい感じ。

調理して、まず自分が試食。
オレなら、食べられないことはないかも、だが…

家人にはヤバいと思ったら控えること、食べる場合は香辛料たっぷり使用が望ましい、と忠告。

数時間して、自分は大丈夫。
家族も今のところ異変がないようで、いやはや。

食べもの屋をやらなくてよかった。


3月26日(水)の記 湿原から炭鉱へ
ブラジルにて


けっきょく、湿地と湿原の違いは?
…あらためて検索するが、よくわからない。
「堂々めぐり」との記載も。
底なし沼か。
今日のタイトルでは、湿原とさせていただこう。

先週のうちに、お彼岸のうちに『里山の冬の華 東京町田・野津田公園湿生植物園』をYouTubeにて公開までこぎつけた。
https://www.youtube.com/watch?v=cbGbCtjX1MY

その後、プライベートで二泊三日でわが家を空けることになった。
が、拙作の方は修正を要する指摘もなく、胸をなでおろし…

の暇もなく『消えた炭鉱離職者を追って アマゾン編』の編集作業に突入。
今月中にここまではこぎつけたかった。

さて、作品の語り口をさっそく具体的に検討せねば。


3月27日(木)の記 虫よけカフェ
ブラジルにて


今回の動画編集。
まずはかぶせるナレーションの量:尺をかためないと、すすめなくなった。
それに見合う、そして長さの画があるかどうか。

そのため、大判のノートにまずナレーション文案を書き出している。

東洋人街に所用で出るが、このノート持参で。

帰宅後、ぐったり。
午後、買い物も兼ねて出家。
下にある「ばーちゃんちカフェ」に久しぶりに行ってみる。

古民家の中庭のスペース。
ここのところ猛暑も収まり、うっかりしていた。
藪蚊の襲来。

これはナレ書きどころではない。
さすがに長ズボンをはいてきたが、足元はビーサンである。
足元をかきむしっていると、女性のスタッフが虫よけスプレーを持ってきてくれるという。

待つことしばし。
忘れずに持ってきてくれた。
足元、腕、首にシュッシュ―。
「6時間持続」と容器にあり。

さあ少しは作業が進んだ。
今後は自前のスプレーを携帯しよう。


3月28日(金)の記 御ミサの前に ののしられ
ブラジルにて


ただひたすらに岡村とその身内に嫌がらせをしたいという悪質な変質者につきまとわれてしまい。
その悪質な変質者はこのウエブサイトもチェックしているので、予断を許さない。

この問題については、そろそろ詳細を公表するつもり。
「お人好し」の国際間の草の根の善意につけ込んで。
自らの精神病歴を誇示して脅迫を繰り返すとは。
何重にも悪質である。
「恩を仇で返し」「盗人猛々しい」 を具現するケースとして良識ある仲間の皆さんと共有したい。
日本とブラジルをめぐっては、大統領の謝罪やら皇族の訪問どころではない、こうした草の根の惨事があることを訴えるのが僕の役割だと思う。

今日28日はカトリックの聖タダイの祝日。
身近な病床の人の快癒を願って、隣駅近くの聖タダイ大聖堂のミサにあずかりにいく。

その道中のハプニングを書くつもりが、日本の変質者のことに言及して、こちらの「容量」がいっぱいになった。
ということで、今日はここまでにさせてください。

本田哲郎さんを読み返さないと。


3月29日(土)の記 祐天寺の阿修羅像
ブラジルにて


プライベートで、非常事態が続いている。
僕はいわば遊軍としてスタンバイ体制をとっている。

さて、午後。
Netflixで第一話だけ見ていた『阿修羅のごとく』の続きを見ることにする。

接点はなかったが、脚本家の向田邦子さんはわが日本の実家の至近距離に住まれていた時期があった。

おーっ!
ドラマの三女・滝子の暮らすアパートの地番が映し出された。
目黒区祐天寺一丁目。

ドラマをポーズして、グーグルマップで検索。
ふむ。
駅ではなく、お寺の方の祐天寺の正門前の、駒沢通りを渡ったあたりではないか。

彼女の勤務先は「有栖川図書館」と映し出されていたかと思う。
これを検索すると、ずばりこの名前では実在しないが、有栖川宮記念公園内に都立中央図書館がある。
この公園は日比谷線の広尾駅が最寄りで、祐天寺からだと便利であるので合点がいく。

他人の作品を参考試写のために無償で提供させておいて、自らが原作とのたまう脚本にパクリ疑惑が騒がれてもテレビ局にぶん投げて自分はなんの発言もしなかった女性脚本家とは、品格もクオリティも大きな差があると思う。


3月30日(日)の記 キャベツと白菜
ブラジルにて


午後からネトフリの『阿修羅のごとく』の続きを見る。
ポルトガル語のタイトルは『ASURA』。

日本語音声にポルトガル語字幕という設定で見ている。
最初のうちは、日本語の台詞がかなり聞き取りにくかった。

耳が慣れたのか?
だいぶ聞き取れるようになってきた感じ。

さて、このドラマのポイントとなる野菜。
通の方なら即答されるだろう。

ドラマの女たちをつなぐ、あの野菜。

白菜である。
ところが、ポルトガル語字幕では「キャベツ」と誤訳されているのだ。
翻訳者は、日本の庶民文化にも漬け物文化にも関心がないようだ。

だいぶ味わいが違ってしまうのだが。

そこまで味わえるか・味わいたいかどうかが、原語でみるかホンヤクで見るかの違いかな。


3月31日(月)の記 院泊
ブラジルにて


サンパウロで入院した近親の、付き添いの泊り役を仰せつかる。

病院で泊まるのは、どれぐらいぶりだろう?
…、
そうそう、日本の311の夜。
この日は日中、荒川に近い病院に入院中の亡母の見舞いに行って。
あの大地震により、地下鉄も電車も運休となり。

病院側が診察用のベッドを訪問者に解放してくれた。
あれから14年か。

この病院、なかなか「見ごたえ」のある病院だ。
しかし付き添い役のため、院内をうろつけずに残念。

付添い人にも夕食が出る。
うーん…、
アメリカの航空会社の朝食よりかはましか。

付添い人のサラダにもオリーブオイルとヴィネガーの小袋はついているが、塩はなし。
食欲がない、とほとんど残した患者のを食べてみる。

付け合わせの野菜、ブラジルご飯、肉料理ともに患者のの方がおいしいではないか。

患者の方はおかげさまで、死期が近いという感じでもなさそう。

勝手がわかれば、病院付添いもけっこうおもしろいかも。






 


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