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岡村淳のオフレコ日記
     西暦2025年の日記  (最終更新日 : 2025/09/02)
8月21日(木)の記 奇作『アナタハン』

8月21日(木)の記 奇作『アナタハン』 (2025/08/26) 奇作『アナタハン』
ブラジルにて


ジョセフ・フォン・スタンバーグと田名網敬一を掛け合わせた映画特集がサンパウロで行なわれた。
今晩ともう一日だけの上映なので、万難を排して参上。

それにしても、この二人の共通項は…わからない。
スタンバーグはデートリッヒの『嘆きの天使』などの監督。
田名網敬一はアーチストはじめいろいろな肩書を持っている。

キュレーターによる解説文を読んだが、力業でこじつけて押し切った感じ。
スタンバーグの上映作品は彼の遺作で、彼以外のスタッフ、キャストは全員日本人という奇作『アナタハン』。

「アナタハンの女王事件」についてはネットでなにかの拍子に漂着して知り、驚いた覚えがある。
それを描いた映画をブラジルで見ることができるとは。

第二次大戦末期にサイパン島の南の小島に孤立してサバイバルした人たちの実話だ。
製作スタッフには円谷英二に岡崎宏三、そして音楽は伊福部昭!

ちなみに映画『アナタハン』公開は西暦1953年、『ゴジラ』の前年である。

『モスラ』『キングコング対ゴジラ』『マタンゴ』などの「南洋もの」の原点としても面白い。
『アナタハン』の撮影は京都市内のセットで行なわれた由。
僕が極力、使うことを避けている「ジャングル」のイメージの具現化だ。

予備知識も思い入れもないままに見た田名網敬一短編映画集では、日本映像記録センター時代の上司にして先輩の名前がクレジットされていて、これにはたまげました。

さてどうやらこの貴重な上映イベントも、参加者での日本語ネイテイヴはどうやらワタクチだけのようで…




 


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