9月8日(月)の記 日本の変質者問題の覚え書き (2025/09/14)
日本の変質者問題の覚え書き ブラジルにて
銀行に現金をデポジットする用事あり。 その銀行の最寄りの支店のATMは混み合うことが多く、月曜はなおさらである。
ネットで調べてみると、メトロでひと駅、南に下った方にも支店があることがわかった。 そっちに行ってみる。 が、ない。 スマホの地図に表示されているあたりの警備員に聞いてみる。 と、先月末に閉鎖されたとのこと。
けっきょく、わが家の近くの支店まで戻ることに。
こちらでの銀行関係では、よくあること、とわりきらないと精神衛生上よろしくないかも。
昨年このウエブ日記でも概略のみ報告した日本の変質者事件について心を痛めていただいた友人知人から、今もその後の経緯についてお見舞いのメッセージをちょうだいしている。
この日本の男の迷惑行為については、日本の所轄の警察と弁護士に相談している。 すでに日本の迷惑防止条例にあたる域に達しているとのアドバイスをいただいているので、今後の男の出方によってこちらもリアクションできる体制をとっている。
銀行問題から変質者事件に言及したのは、この件で何度か通っていた近所のコンビニ内のATMが改装後に撤去されてしまったから。
ややこしい事件を新たに要約すると。
僕のブラジルの連れ合いの実家と知り合いで、その後、消息がわからなくなっていた高齢の日本人移民の入院先の病院から、連れ合いに至急、来てほしいとの連絡があった。
彼の住まいはわが家で車で片道2時間近いところで、その近くの病院だ。 彼は小さな農場を終の棲家としていて、その敷地にブラジル人の家族を管理人として住まわせて、その管理人が倒れた彼をこの病院に担ぎ込んでいた。 ブラジルに身寄りがないという老人は、訪日間近だった僕にぜひ日本の兄弟と連絡を取ってほしいと懇願してきた。
訪日後に在東京の老人の弟に連絡を取ると、ぜひ会ってほしいとのことで、会うとブラジルの管理人への兄の入院等の諸経費の持参を頼まれてしまった。 僕の日本滞在中にブラジルの老人は亡くなってしまい、日本の弟は今度は葬儀埋葬等の諸経費としての金銭の受け渡しを乞われてしまった。
これまでも善意から無償の金銭の担ぎ屋を頼まれてトラブルに巻き込まれている。 が、今回はつましく善良そのものの感のあるブラジルの管理人の苦境がよくわかる。 彼から昨今は雇い主である老人からの給料の支払いも途絶え、いろいろな借金も抱えているとこぼされている。 日本の弟からはいっさいの謝礼も土産代もいただくことはなく、二度目の打ち合わせの経費はこちらが負担している、 どんな問題が生じても岡村はいっさいの責任を負わないという約束のもと、すべて岡村さんに任せるということでお引き受けした次第。
さて僕はこれまで機中での現金盗難の被害に遭っている。 そのため預かった金額を日本の銀行の口座に入れて、ブラジルのATMからインターナショナルカードで引き出して、管理人の希望する口座に振り込む方法をとった。
一回の引き出し額に限度があり、一度にたくさんの金銭が入ると浪費してしまいがちなブラジル庶民の性質も考えて、これが何度にも及ぶことになる。
わが家の徒歩圏でこの方法で金銭を引き出せるのは、このコンビニと、あるスーパーマーケットのなかにあるATMぐらいだ。 いずれも一日の引き出し額の限度は当時の邦貨にして30000円程度、一回当たり1000円弱の手数料がかかる。 少しでも管理人に多く送れるよう、手数料は僕の負担とした。
さてさて、これらのATMは特に囲いがあるわけでもなく、周囲から丸見えなのである。 しかも操作してみると「ただいま希望額の現金がありません」と表示されることもしばしば。
そして引き出せたとしても、管理人の希望する口座に振り込みため、現ナマを持って銀行まで行かなければならない。
ニホンジンのこうした行動は犯罪大国ブラジルでは極めて目につきやすいのだ。 すでにブラジルで何度、強盗やスリなどの被害に遭ってきたことか。 殺されかけたこともある。
いっぽう日本の弟は、すべて岡村さんにお任せすると約束しながら、感謝どころか他人の善意に味をしめてあれこれマウントをとろうとして管理人の状況を詳しく説明せよなどと要求するようになってきた。 そしてこの弟は翻訳ツールを使ったポルトガル語のメールを管理人の家族に送っていた。 管理人一家は弟から、人としての尊厳をおとしめる文面に怒って、僕からの金銭の受領のメールを日本の弟に送らなくなってしまった。
その後、弟は僕が受領総額以上の額を管理人一家に送ったというのはデタラメだ、岡村は精神異常の詐欺師だ、自分も精神病歴があるのでわかる、といった迷惑電話と迷惑メールをブラジルの妻に執拗によこすようになった。 この男による誹謗中傷と脅迫はエスカレートする一方で、僕の日本の実家にも迷惑行為をおよぼすようになったのだ。
そのため、日本の所轄の警察署と日本の弁護士に相談した次第である。 このウエブ日記を先方もチェックしているので、これ以上のこちらの手の内は明かさない。
この問題についてはついにブラジルの管理人側が日本の男に、岡村夫妻には感謝しかない、すでに自分たちは総額いくらの金額を受け取っている、これ以上クレームがあるなら自分たちに言ってほしい、こちらも弁護士とともに対処する、というポルトガル語のメールを送るに至った。 その後、男からの際立った迷惑行為はうかがえないが、予断は許さない。
これまでブラジルと日本の間にたつものとして、取材を抜きにさまざまなとりなしをしてきた。 しかし、この変質者のような悪質な例はまれである。 いっぽう最近の日本では、これに類似の理不尽な悪意が増えている観がある。
こうした被害の事例を仲間とともに共有して、今後に備えたい。
この悪質な変質者の具体的な言動の数々は、稿を改めて折をみて報告していくつもり。
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