|
6月10日(水)の記 アニー・エルノーから遠く離れて (2026/06/15)
アニー・エルノーから遠く離れて ブラジルにて
パウリスタ地区で邦人女性二人とカフェー。 ひとりは僕より年配、もうひとりは僕よりやや若い。 ふたりとも日本で有名大学を出ていて、日系社会のいわば名士。
年配の方が、僕が日本の首相を批判する理由がわからないと言う。 ふたりとも、彼女は歯切れがよくていい、と言う。 年配の方は石破元首相など何言ってるのかわからなかった、とのこと。 ソンタク編集のNHKニュースしか見ていないと、こうなるのか。
...環境映画祭最終日、さいごの一本を見に行く。 英題『Writing Life-Annie Ernaux Through the Eyes of High School Students』。 Annie Ernaux:アニー・エルノーはフランスの文学者で、西暦2022年にノーベル文学賞を受賞した。
僕もそれぐらいしか知らず、彼女はフランスの中学や高校で教鞭をとっていたとウイキにあり、ポルトガル語のタイトルを見て、てっきり彼女による授業風景が紹介されるのかと思っていた。 これは、勘違い。
フランスの高校生、とくに女子たちが彼女の作品について授業で語り合うさまの記録だった。 中心となるのは2016年に発表された『Mémoire de fille』、「娘の記憶」という作品だが、これは日本語訳が出ていないようだ。 彼女が60年前の18歳の時の性の初体験を再現したものらしい。
フランスの女子高生らは、これは強姦にあたるか等々を話し合う。 日本の高校生らが授業で耳にすることも口にすることもないだろう言葉が、まじめに語られる。 とはいえ、わが高校時代からも50年近く経年してしまったいるが。
この作品も効果音楽などいっさいなく、僕には心地よい。
アリ―・エルノーを読んでみたくなったが、さすがにポルトガル語ではちょっと… 帰宅後、少し開いただけだったハン・ガンの『すべての、白いものたちの』をはじめから読み直してみる。 彼女はアリー・エルノーの2年後にノーベル文学賞を受賞。 日本での取り上げられ方は、ケタが違ったように想う。
ハンガンびいきとは言いますが…
|